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寝子島高校
膝をかかえて、空を見上げて
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武道は喫茶店を出ると、ぶらぶらと通りを歩いていった。
「あー、ここ中学か」
なにげなく道を曲がったところで、島内の公立校、寝子島中学校の正面に出ていた。もうとっくに放課後の時間帯ということもあり、生徒の出入りは目につかなかい。
武道は寝子島の生まれではない。したがって特に思い入れのない学校ではあるのだが、寝子高生には寝子中の出身者が多い。まったくの無縁というわけではないだろう。
どんな感じの学校なんだろ?
というくらいの軽い気持ちで正門の前にたたずんでいると、ちょうどそこから出てきた女性と目があった。
「あ」
声が出てしまった。
二十代後半から三十くらいだろうか。
きれいな人だ。
赤毛にコート、タイトスカートの組み合わせが似合っている。生徒の親にはとても見えない。寝子中の先生だろうか。
「うん?」
女性は視線を落とし気味にしていたから、顔を上げたところで急に武道に気付いたという格好だ。驚いた様子でたたらを踏んだ。
「卒業生?」
なんだか浮かぬ表情である。不審者と思われていないだろうか――武道は不安になった。
「いえあの、いやぁ俺高校で転校してきたので! 卒業生じゃないです。でも怪しいものじゃないです!」
とにかく怪しくないことを説明すべく一気に語る。
「寝子高三年、志波って言います! 先生ですか?」
「そうだけど」
女性は足を止めたままだ。このまま彼女はダッシュで学校に戻り通報! 武道は逮捕! 留置所で釈明! ……女性の表情が暗いせいか悪い想像ばかりしてしまう。
しかしあにはからんや女性はため息をついて、先生ねぇ、とつぶやいただけだった。
「先生は先生かもしれないけど、半分だけって感じね。私、臨時の講師だから」
教員のシステムというのはよくわからないが、言ってる顔つきからしてその身分を誇っているわけでないことだけは確かなようだ。
「臨時、一時雇い、英語で言やあ『a temporary employee』ってやつね。別名『雇用の調整弁』、まあそれでも職業意識は先生のつもりよ」
「あー……なんかマズいこと言いましたか、俺」
「まずくないよ、志波君……志波君でいいよね? 大丈夫、今からちょっと気の重い職務を果たしに行くだけだから。愚痴りたかっただけ」
なんだか面白い人だな、と武道は思った。明らかにネガティブなことを言っているわりに、言葉がポンポンとリズミカルに出てくる。
「愚痴、ですか。良かったら聞かせてください、俺も戻るところなんで。途中まで話しながら……あ、先に言っときますけどナンパとかキャッチとかそういうのではないです!」
「わーってるよそんなの。高校生が興味持つような年齢じゃないでしょ、私」
けらけらと彼女は笑った。いや全然そんなことないです十分魅力的ですよ――とか口走りそうになったものの、そんなことを言えばそれこそナンパなので武道はあえてコメントしない。
こっちね、と彼女が歩き出した方向は偶然ながら武道の向かう方角と同じだ。
「ある生徒の家庭訪問に行く途中でね……それはいいんだよ、私も教育者の端くれ、前向きにやります。でもね」
フー、と吐いた彼女の息は、色を付けるならブルーそのものだろう。
「でもその生徒は……私のこと嫌ってるんだよね」
個人情報に触れることを避けつつ女性は、その生徒のことを説明した。
学業優秀な女子で、コツコツ努力するタイプだ。ただ同級生、特に男子がくだらないことで盛り上がっていたりすると、つい水を差すようなことを口にしてしまうという。そのためクラスでは浮いた存在らしい。
「どうも私のことが気に入らないらしく、授業でもホームルームとかでもなにかとつっかかってくるし、私の経歴を知ってて『なんでこんなとこで教師やってるんですか』とか言うし……いやまあね、不本意ながら都落ちして臨時講師やってるのは事実よ。でも、これでも教員として責任感もってやってんだから」
「それ、もしかしたら」
「なに?」
「その生徒さんは先生に憧れているから、あえてそんな意地悪を言うのかも」
「
えぇ!?
」
そんなこと考えてもみなかったらしい、女性は目を丸くしていた。
「先生はきっと、『不本意ながら都落ち』っていうのがどこかに出ているのかもしれません。彼女……その生徒さんは、『だったらもっと頑張れ!』と発破をかけているつもりなのかも」
「うーん……それは、考えてなかったなあ……なかなか言うじゃん、坊や」
「どうも」
たははと武道は笑った。『坊や』と呼ばれるのはくすぐったかった。
つぎの角で別々の方向へ進んだ。
「ありがとね志波君、じゃ」
「どもです☆」
彼女のなかで結論が出たのかはわからないけれど、明らかに表情が良くなったので良かったと武道は思う。
これが武道と、
今道 芽衣子
との出逢いだった。
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まっさきに探したシーサイドタウン、ショッピングモール内の噴水広場で陽太は
ナターシャ・カンディンスキー
を見つけた。
噴水のほとりに腰を下ろして、ナターシャは黙って水面を眺めている。
ナターシャは、並大抵の男性より背が高い。陽太と比べても、少なく見積もっても十センチはあるのではないか。しかもエージェントの姿に戻っているときは、鞭のようにしなる蹴り技の専門家なのだ。
しかしこのとき陽太は彼女に、儚いという印象を受けた。
悲しみに沈んでいるような、そのまま、消えてしまいそうな。
「ナターシャさん」
呼ばれて彼女は顔を上げた。
「お久しぶりです。なんとなく、ショッピングモールを探せば会えると思って……」
「私を、探していたんですか?」
「そうです」
陽太は彼女のそばに腰を下ろした。
いささかくすんだ彼女の金髪が、陽太の動きに合わせて数本、ふわりと踊った。
「陽太さん……どうしてみんな、噴水にコインを投げ入れるんでしょう」
ナターシャの視線は、噴水の底に光っている何枚、いや何十枚かのコインを向いているのだった。
「こうしておけば、またこの場所に戻ってこれるとか……そんな話だったと思います。でも実際は、思い出作りでしょうかね」
思い出、記憶――その言葉は、陽太が彼女に伝えたい話とつながる。
「いきなり本題に入ります。ナターシャさん、オレがいま、目にしているあなたは変身した姿ということでしたね? エージェントとしての彼女……便宜上『本体』と言わせてもらいますが、本体が変身してあなたになっている」
「ええ」
「確認します。『本体』は、いまのナターシャさんとは記憶を共有できない?」
「そうです。でも私は、本体の記憶も持っています。私が出ていないときに彼女がしたこと、考えたこと、そのほとんどを」
よければ教えてください、と言って陽太はナターシャとの距離を縮めた。
「『本体』のナターシャさんが、断った仕事や依頼主について」
ナターシャは何も言わない。視線も、水面に沈んだままだ。
「それと……もし会えるから、オレから『本体』のナターシャさんに伝えたいこともあるんです。これはオレのコレはオレの勝手な思いだけど……『あなたには消えてほしくない』って」
ナターシャの『本体』が消滅しようとしているのは、香川がなくなったからなのだろうか。だとしたら、後を追うのは悲しすぎる、そう思ったからだ。
「陽太さん、私は、あの人が……『本体』の私のことが嫌いです」
と告げたとき、ナターシャは陽太の手に自身の手を重ねていた。
「でも陽太さんの言葉は、嬉しく思います」
そしてナターシャは、依頼について語りはじめた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年02月03日
参加申し込みの期限
2020年02月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年02月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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