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猫鳴館、自治会長選任戦 ~裏寝子温泉我慢大会~ 皆、熱くなれ
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勝負は膠着状態に入った。
サキリ・デイジーカッター
は『切れてな~い!』でおなじみの超安全剃刀を手慰みにしながら精神を集中している。彼は刃物さえあれば安心なのだ。で、お風呂に持ち込めるのはこれしかなかった。
(刃とは鋼を熱して叩いて鍛える物。僕の心は今まさに刃そのもの。最後まで耐えきってみせる)
さすがに素晴らしい精神力だ。が……実はサキリの目はちらりちらりと岩壁に並んでいる物の列にいっていた。
(ああ……僕のナイフ。温泉から出て今すぐ取り戻したい!)
さっきからチョロチョロとネズミが行き来している。猫鳴館にいつにも増して出るようになったネズミ。きっとあいつらが僕のナイフを盗んだに違いない。
「くそう、ナイフがあれば一発でやっつけてやるのに」
安全剃刀を手にギリギリと歯がみをするサキリ。と、その視界に入った物があった。
(水鉄砲……?)
温泉の床に水鉄砲が転がっている。どうやら温泉で猫鳴館生が遊んだのを片付けないでほっぽらかしたらしい。手を伸ばせば余裕で届く距離だ。
ふ~んとサキリの紅い瞳が細くなった。
近石 簾
は2回休みを挟んだので、体力をだいぶ温存できていた。しかし、別の問題が彼の精神力を削っていた。
(なんで混浴なんだ!)
女子の扱いは苦手だ。自分の力が強いせいもあるかもしれないけど、何かちょっと触っただけで怪我でもさせてしまいそうだ。細っこいし……柔らかそうだし。
「ええい! 無心になれ俺!」
こんな時は廃墟写真集でも見て……って手が届かねぇよ!
ハ~と溜息をつく簾。唯一手が届くのはキンキンに冷えたろっこん水のみ(何と冷えたのを入れ替える手の込みようだ!)。それを手に取り簾はくい~っと……とはせず、ちょいちょいとコップを首や額に押しつけた。
(何もしないよりましだろう。冷たくて気持ちいいけど……あー、飲みたい!)
ようやく休憩をできた
穂現 まう
は、少しだけ楽になった。でも、やっぱりお湯は熱い。その上。
(猫ぬいぐるみ……気になる)
こんな湿気だらけのところに運ばれてしまったお気に入りのぬいぐるみ。何だかしょぼんとしている気すらする。
(濡れちゃうかも……ほんと、ごめん……)
まうは心の中でぬいぐるみに謝る。本当はぎゅーって抱きしめてよしよししてあげたい。けれど。
「まうは……大切な勝負中、だから」
―――これくらいの試練は乗り越えないと、立派な自治会長には、なれない。
ぐっと奥歯を噛みしめ前を向くまう。その輝く黄色の瞳は決意に満ちていた。
(さて、どうしようかしら)
お湯に浸かりながら、
神野 美野梨
は考えていた。
本当はもう上がった方がまうのためにはいいのかもしれない。けれどもだいぶネズミの様子が慌ただしくなっている。私の大事な研究資材が囓られても困るし、少し用意をしておこうかしら。
(これだけネズミが多ければ、来ていると思うんだけど……)
美野梨はこの温泉の出入り口の方にちらちらと目をやる。そしてすぐに唇を綻ばせた。
「やっぱり」
そこには、数匹の猫の姿。美野梨は猫達に精神を集中させ、「にゃあ」と鳴き声を上げた。
「どうしたの、美野梨さん……あっ、猫!!」
美野梨の声に驚いたまうが、すぐに猫達に気付き、その瞳を輝かせた。
「ふわ……猫……かわいい……」
表情を蕩けさせるまうの横で、美野梨は真剣な顔で猫と向き合っている。猫達も何だか美野梨をじっと見ているようだ。しばらくして、ふうと美野梨が息を吐くと「難しそうだけど……何とかなるかな」と顔を上げた。
「何をしてたんですか、美野梨さん」
出入り口の猫達はこちらを見る事こそやめたが、そこから動こうとしない。可愛い猫達に気を取られながらもまうは美野梨に訊いた。
「うん、猫達と話していたの」
「えっ、猫と……話せる?!」
一瞬お湯の熱さも忘れ、まうはその瞳にハートを飛ばす。あの可愛い猫達と話せるなんて……何て素敵なんだろう!
「そんなに頻繁にはしないけれどね。今回はちょっと必要かと思って」
そう答えながらも、美野梨は少し瞳を曇らせた。問題は、猫は水が苦手って事なのよね。だからこそ、さっき交渉したのだけれど……。
と、その時ざぶんとお湯が揺れた。何事かと皆が見ると。
酒浸 朱蘭
が徳利とお盆を両手に温泉に入っていた。
*
「なんだどうした!」
突然自分の陣営とまう陣営の間に飛び込んできた朱蘭に、簾が明後日の方を見ながら驚きの声を上げる。酔っ払いだって水着女子だ。それも朱蘭は割と胸が水に浮くタイプときているから、視線が泳ぎまくるのも無理はない。
「いやさ、陣中見舞いって奴だぜ! あたしのろっこん水じゃ水分補給できないだろうから、本当の水を持って来てやったぜ!」
そう言うと朱蘭はお盆を2枚湯に浮かせ、置いた紙コップに徳利から水をくむ。そのお盆をすいーっと両陣営に流し浮かべた。
「酒浸さん……さすがに飲まないわよ」
「そうだな、ろっこん水でないという保証がない」
美野梨やサキリが口々に言い、まうも眉を顰め、猫が不穏な物を見つけた時のようにくんくんと紙コップの匂いを嗅いでいる。しかし朱蘭はそんな事は織り込み済みと鷹揚に頷いた。
「まあ、信用できないだろうな。ならリタイア組と、中立の夏朝に訊いてみようぜ。おーい、ちょっと来てくれ!」
朱蘭の呼びかけに、
橘 明里
、
獅子唐 ケンジ
、
恵御納 夏朝
が集まる。朱蘭は彼らに同じように水を配り、飲むように進めた。
「どうだ、普通の水だろう?」
「……そうですね……僕はろっこん水は飲んだ事はないですが、この水は特に体に異常は起こらないです」
「うん、これただの水なのー。あたしがさっき飲んだのは、すぐにふわふわ楽しくなったのなの!」
「うん、何にも変わらないよ。間違いない」
3人は口々に言う。それを背に朱蘭はにへらと笑った。
「ほら、な。大丈夫だろう?」
「おー、ホントの水か! ありがてえ!」
簾がすぐにコップを手に取り飲もうとする。それを朱蘭は止めた。
「いや、せっかくだから乾杯といこうぜ。さ、全員コップを持ってくれ!」
そう言うと朱蘭は立ち上がり、高々とコップを掲げる。他の参加者もゆっくりとながらコップを持った。
「では、皆の今後の健闘を祈って……頑張ってくれなんだぜ、乾杯!」
にやりと笑って朱蘭が言う。参加者達は不思議に思いながらも続いた。
「「「乾杯!」」」
それが合図だった。
「「「チュー!」」」
ネズミの大群が温泉に雪崩れ込んできたのである。
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担当ゲームマスター
KAN
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
学校生活
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年01月27日
参加申し込みの期限
2020年02月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年02月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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