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- 00月00日生 00歳
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らっかみ！新春☆初夢宝船フェア２０２０！ ～紅編～
【Mr.Sealion】
寝子島ってえところはどうにもこうにも、誰も思いつかないような珍奇な現象が起こったりなんだりする場所でして。
（……？ あれ？）
その日、エリオット・Ｅ・シートンを襲った現象がまた珍奇も珍奇、突拍子もなく彼は大いに度肝を抜かれるわけなのでした。
（これはもしかして……）
（僕、トドになってます！？）
ぶおおおおん！
勇ましく雄たけびを上げたエリオットは、トドになっておりました。
なぜにトドか？ 無論、彼には思い当たるところがありました。
（知らずにろっこんを発動した……？ いいえ、これは……）
そう、実を言いますとエリオットは、ろっこんによって自らトドの姿に変身することもできたりします。けれど、この状況はそんな能力の発動ではないのだと、すぐに実感することができました。
（もしかして、北斗？ 僕は今、北斗になっているんでしょうか）
寝子島マリンパラダイスにて飼育員として勤めるエリオット。北斗はそんな彼がお世話をしているトドで、３歳のオスです。水辺に映った自身の姿は、見間違えようもありませんでした。
ぶおっ、ぶおっ。
それに周囲を見回してみても、ここは慣れ親しんだ寝子島マリンパラダイスではありません。水族館ですらないでしょう。
なにしろ彼がトドとして鎮座しているのは、おそらくは木天蓼湾かどこかの洋上、ぽっこりと海から突き出た小さな孤島なのです。
現実の北斗ならきっと、居心地の良いプールでひなたぼっこなどしている頃合い……けれどこの現象においてはどうやら、北斗は野生に暮らす一頭の精悍なトドであるようです。
そしてそんな北斗の自然いっぱいな暮らしを、エリオットは今、不思議な力で体験しているのでしょう。
（よく分かりませんけど……でもこれは、貴重な経験かもしれませんね）
ぶおっ！
動物をこよなく愛するエリオットのこと。驚きもありつつ、まずはトド暮らしを体験してみることにしました。
（ひとまず、魚を獲ってみましょうか）
尾びれに力を入れてみると、思いのほか違和感なく動かすことができました。身をひねって、海中へ思い切りダイブ！
（うわ……）
見渡す限りの広い海。多種多様、色とりどりのお魚たちが舞い踊り、広がるサンゴ礁は目にも鮮やか。自然の美しさに、エリオットは思わず目を奪われました。
なんて、なんて、素敵な光景だろう。
目の前をゆらりと横切ったお魚を、本能に従いぱくり。
（！ 美味しい）
人間だったら生食には最善の注意を払いたいところですけれど、ものともしないトドボディ。エリオットは豊かな海の恵みを存分に堪能しました。
お腹いっぱい食べて島へ戻ると、ぶおっ。ぶおおおっ。
（おや？）
なにやら不穏な空気。
殺気だったトドたちは、どうやらオスです。周囲にはメスのトドたちが心配そうにこちらを見守っています。
トドは一年のうちある季節になると、オスが数頭あるいは数十頭ものメスを侍らせるハーレムを形成し、繁殖を行います。
（つまりこれは……縄張り争い！）
ぶおおおおおおお！！ 長い牙を振りたくり、オス同士のトドバトルが勃発！ これに勝ち残ったオスだけが縄張りのメスたちを占有し、自らの遺伝子を後世へ残すことを許されるのです。
よくよく見ると、取り巻きのメスたちはいずれも美人いやさ美トド揃い。
（北斗のハーレムライフのためにも、これは負けられませんね……！）
まー言ってしまえば、一時の夢ではありましょう。けれどどうせならば、常日頃可愛がってお世話をしている北斗に幸せをつかんでほしいものです。
というわけでエリオット、トドバトルへ参戦！
「ぶ、ぶおおおっ！ ぶおおおおっ！」
牙を振り上げ、上体をめいっぱいに持ち上げ威嚇！ ずどんっと体当たり、体当たり、体当たり！
普段は愛らしいトドも、ひとたび戦闘モードともなれば怒号響かせ、どっしんばたんと大迫力です。けれどエリオットは果敢に立ち向かいます。
全ては、
（北斗のために……！）
エリオット、奮戦！
やがて彼は戦いに見事勝利。多くの美しいメスに囲まれて、酒池肉林のトド的ハーレムライフを満喫……。
と、言ったところで。
「……はっ？」
気が付けば、マリンパラダイス。
目の前には、
「あ。北斗！」
ぶおっ、ぶおっ。見慣れたトドの北斗が、エリオットが手に下げたバケツに入っているお魚をおねだりしております。
もし彼が水族館暮らしではなく、野生に暮らす群れの長だったとしたら……きっとあんな感じだったことでしょう。
目覚めてなお全身に残るトド感は、夢と断じてしまうより、あまりにもリアルなトドライフシミュレーションと表現しても過言ではありません。
得難いそんな経験は、きっとこれからのお仕事にだって役立つはず！
「……ありがとう、北斗」
ぶおー♪
変わらない相棒のどこか嬉しそうな顔に、エリオットは満面の笑みを浮かべ、頬をすり寄せるのでした。
寝子島ってえところはどうにもこうにも、誰も思いつかないような珍奇な現象が起こったりなんだりする場所でして。
（……？ あれ？）
その日、エリオット・Ｅ・シートンを襲った現象がまた珍奇も珍奇、突拍子もなく彼は大いに度肝を抜かれるわけなのでした。
（これはもしかして……）
ぶおおおおん！
勇ましく雄たけびを上げたエリオットは、トドになっておりました。
なぜにトドか？ 無論、彼には思い当たるところがありました。
（知らずにろっこんを発動した……？ いいえ、これは……）
そう、実を言いますとエリオットは、ろっこんによって自らトドの姿に変身することもできたりします。けれど、この状況はそんな能力の発動ではないのだと、すぐに実感することができました。
（もしかして、北斗？ 僕は今、北斗になっているんでしょうか）
寝子島マリンパラダイスにて飼育員として勤めるエリオット。北斗はそんな彼がお世話をしているトドで、３歳のオスです。水辺に映った自身の姿は、見間違えようもありませんでした。
ぶおっ、ぶおっ。
それに周囲を見回してみても、ここは慣れ親しんだ寝子島マリンパラダイスではありません。水族館ですらないでしょう。
なにしろ彼がトドとして鎮座しているのは、おそらくは木天蓼湾かどこかの洋上、ぽっこりと海から突き出た小さな孤島なのです。
現実の北斗ならきっと、居心地の良いプールでひなたぼっこなどしている頃合い……けれどこの現象においてはどうやら、北斗は野生に暮らす一頭の精悍なトドであるようです。
そしてそんな北斗の自然いっぱいな暮らしを、エリオットは今、不思議な力で体験しているのでしょう。
（よく分かりませんけど……でもこれは、貴重な経験かもしれませんね）
ぶおっ！
動物をこよなく愛するエリオットのこと。驚きもありつつ、まずはトド暮らしを体験してみることにしました。
（ひとまず、魚を獲ってみましょうか）
尾びれに力を入れてみると、思いのほか違和感なく動かすことができました。身をひねって、海中へ思い切りダイブ！
（うわ……）
見渡す限りの広い海。多種多様、色とりどりのお魚たちが舞い踊り、広がるサンゴ礁は目にも鮮やか。自然の美しさに、エリオットは思わず目を奪われました。
なんて、なんて、素敵な光景だろう。
目の前をゆらりと横切ったお魚を、本能に従いぱくり。
（！ 美味しい）
人間だったら生食には最善の注意を払いたいところですけれど、ものともしないトドボディ。エリオットは豊かな海の恵みを存分に堪能しました。
お腹いっぱい食べて島へ戻ると、ぶおっ。ぶおおおっ。
（おや？）
なにやら不穏な空気。
殺気だったトドたちは、どうやらオスです。周囲にはメスのトドたちが心配そうにこちらを見守っています。
トドは一年のうちある季節になると、オスが数頭あるいは数十頭ものメスを侍らせるハーレムを形成し、繁殖を行います。
（つまりこれは……縄張り争い！）
ぶおおおおおおお！！ 長い牙を振りたくり、オス同士のトドバトルが勃発！ これに勝ち残ったオスだけが縄張りのメスたちを占有し、自らの遺伝子を後世へ残すことを許されるのです。
よくよく見ると、取り巻きのメスたちはいずれも美人いやさ美トド揃い。
（北斗のハーレムライフのためにも、これは負けられませんね……！）
まー言ってしまえば、一時の夢ではありましょう。けれどどうせならば、常日頃可愛がってお世話をしている北斗に幸せをつかんでほしいものです。
というわけでエリオット、トドバトルへ参戦！
「ぶ、ぶおおおっ！ ぶおおおおっ！」
牙を振り上げ、上体をめいっぱいに持ち上げ威嚇！ ずどんっと体当たり、体当たり、体当たり！
普段は愛らしいトドも、ひとたび戦闘モードともなれば怒号響かせ、どっしんばたんと大迫力です。けれどエリオットは果敢に立ち向かいます。
全ては、
（北斗のために……！）
エリオット、奮戦！
やがて彼は戦いに見事勝利。多くの美しいメスに囲まれて、酒池肉林のトド的ハーレムライフを満喫……。
と、言ったところで。
「……はっ？」
気が付けば、マリンパラダイス。
目の前には、
「あ。北斗！」
ぶおっ、ぶおっ。見慣れたトドの北斗が、エリオットが手に下げたバケツに入っているお魚をおねだりしております。
もし彼が水族館暮らしではなく、野生に暮らす群れの長だったとしたら……きっとあんな感じだったことでしょう。
目覚めてなお全身に残るトド感は、夢と断じてしまうより、あまりにもリアルなトドライフシミュレーションと表現しても過言ではありません。
得難いそんな経験は、きっとこれからのお仕事にだって役立つはず！
「……ありがとう、北斗」
ぶおー♪
変わらない相棒のどこか嬉しそうな顔に、エリオットは満面の笑みを浮かべ、頬をすり寄せるのでした。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2020年01月01日
- 参加申し込みの期限
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- 2020年01月08日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2020年01月08日 11時00分
