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携帯戦記カプセルギア 出現！チェスの駒とＫからの挑戦状
【自爆】
マンモスさんが滑り台のてっぺんに上がると、滑り台のすぐ足元にカプセルギアを手に子供達の戦いを見つめる柚春さんの姿が目に入りました。
（……スマホも持たず何をしているんですかね？ とりあえず敵ではなさそうですが……）
一瞬、訝しく思ったものの、マンモスさんはひとまず頭を切り替え、相棒の「ぐれーと☆まんもす」をフォートレスモードに変形させます。
滑り台の上から見渡せば、敵陣の奥の方でふてぶてしく浮かんでいるキング（クイーン）の姿や、そのそばに仕えるナイトとビショップの様子がよく見えます。
キング（クイーン）はそれぞれの色ごとに違った魔法陣を展開し、雷や炎、木々などの属性の違ったテリトリーを展開して、ギアマスター達の攻撃を待ち受けていました。
そんなBOSS駒の動きのみならず、果敢に攻め込んでくるポーンとルークや、逆にコソコソと物陰に向かって移動する隠れルークの姿、そして、そんな隠れルークの後ろにふらりと現れ――
「ふふふ。悪・即・斬なのです」
と、ナデシコのカタナで一機一機確実に仕留めている猫さんの姿も、マンモスさんからはよく確認できました。
現状を俯瞰する限りでは、戦況は上々。
そこで、マンモスさんは大きく息を吸って、公園にいる仲間達に作戦と注意点を伝えます。
「――皆さん、物陰からこちらを狙っていやがるルークには注意ですよ！ 狙うのは、王様、そして王女様です。突破口は、私とこの「ぐれーと☆まんもす」が切り開きます！」
他の子供達に呼びかけるやいなや、マンモスさんはスマホをスワイプ。
すると、「ぐれーと☆まんもす」のダブルガトリングが猛然と火を噴きます。
そうして、開かれた突破口に、さらに強烈な二の矢を放つのが、円さんと真白さんのコンビでした。
「まぁ真白ちゃん緑いこ」
「おーけー、円ちゃん」
二人が標的に捉えたのは緑の駒達。
まずは「挨拶代わり」と円さんはベリアルに脚部ビットで魔法陣を描かせ、そこから真っ赤な炎を放出。
それにタイミングを合わせて真白さんの相棒のネージュリェーツのボディからビームを発射。
それぞれの息の合った連携攻撃で、一気に緑の前・中衛を務めていたポーンとルークの数が減っていきます。
「わー、カッコいいー！ よーし、おれ達も頑張ろう、ニャーサー！」
緑の駒を焼き尽くしていく炎は、同じように前衛で戦うカノンくんの闘志にも火を点けたようでした。
カノンくんが標的にしたのは、近場にいた青いポーン達。
カノンくんがスマホの上で指先を躍らせてば、それにあわせてキングニャーサーもダンスを踊るように迫りくる青のポーンの群れを斬り倒していきます。
と、そのとき、大群で押し寄せてくるポーンの一部がチカチカと何かの合図のように機体を明滅させるエフェクトを生じさせました。
「え……？ なんかチカチカしてる……」
ニャーサーの操作に夢中になっていたカノンくんには、その点滅の意味するところにまで意識が及びません。
それに、先に気づいたのは、カノンくんのお兄さんのレオンくんでした。
（……え？ あそこにいるのは……カノン？）
レオンくんはまずカノンくんが同じ場所に居合わせたことに驚き、次にカノンくんに近づくポーンがチカチカとボディを明滅させていることに気づきました。
（……なんだかよくわかんねぇが、カノンが危ねぇ！）
「逃げろ、カノン！」
嫌な予感が背筋を駆け上がったのと、ほとんど反射的に弟と名前を叫んでいたのはほぼ同時のことでした。
「えっ……？」
突然、誰かから名前を呼ばれて、驚いたのはカノンくん。
しかし、耳に届いた切羽詰まった声は、驚きよりも先に行動を促します。
「……にゃっ、ニャーサー、一旦退くよ……！」
ひとまず迫りくるポーンから距離を取った、その直後。
ドン！！！
と、凄まじい音とエフェクトを伴って、ポーンが爆発しました。
「……っ！？」
思わず声を詰まらせるカノンくん。
爆発はあくまでエフェクトであり、実際にギアが爆発したわけではありませんでしたが、ニャーサーが巻き込まれていれば行動不能は避けられなかったでしょう。
「……た、助かった。あれ？ そういえば、今の声って……」
ようやく人心地ついたところで、ふと先程の声がお兄さんのレオンくんの声と似ていたことに気づいたカノンくん。
「……カノン、大丈夫か！？」
と、そこに血相を変えて駆けつけてきたのが、お兄さんの声と口調で喋るさらさらの銀髪をしたきれいなお姉さんでした。
「え……？ え……？」
カノンくんは目を白黒させて、頭に無数のクエスチョンマークを浮かべます。もしかすると、さっきの自爆よりも、よっぽど驚きと戸惑いを隠せない表情をしていたかもしれません。
そんなカノンくんに――、
「事情は後で説明する。今はバトルに集中しろ」
目の前のお姉さんは優しく微笑み、そして頭を撫でてくれました。
「……にーちゃん」
それは間違いなく、お兄さんの笑顔であり、お兄さんの手そのものでした。
「……わかったよ、にーちゃん！」
カノンくんは力強く頷くと、もう一度スマホを握り直し、ニャーサーを再び戦いに向かわせました。
かくして、カノンくんとレオンくん、兄（姉？）と弟による、素敵な兄弟タッグがここに結成されたのです。
マンモスさんが滑り台のてっぺんに上がると、滑り台のすぐ足元にカプセルギアを手に子供達の戦いを見つめる柚春さんの姿が目に入りました。
（……スマホも持たず何をしているんですかね？ とりあえず敵ではなさそうですが……）
一瞬、訝しく思ったものの、マンモスさんはひとまず頭を切り替え、相棒の「ぐれーと☆まんもす」をフォートレスモードに変形させます。
滑り台の上から見渡せば、敵陣の奥の方でふてぶてしく浮かんでいるキング（クイーン）の姿や、そのそばに仕えるナイトとビショップの様子がよく見えます。
キング（クイーン）はそれぞれの色ごとに違った魔法陣を展開し、雷や炎、木々などの属性の違ったテリトリーを展開して、ギアマスター達の攻撃を待ち受けていました。
そんなBOSS駒の動きのみならず、果敢に攻め込んでくるポーンとルークや、逆にコソコソと物陰に向かって移動する隠れルークの姿、そして、そんな隠れルークの後ろにふらりと現れ――
「ふふふ。悪・即・斬なのです」
と、ナデシコのカタナで一機一機確実に仕留めている猫さんの姿も、マンモスさんからはよく確認できました。
現状を俯瞰する限りでは、戦況は上々。
そこで、マンモスさんは大きく息を吸って、公園にいる仲間達に作戦と注意点を伝えます。
「――皆さん、物陰からこちらを狙っていやがるルークには注意ですよ！ 狙うのは、王様、そして王女様です。突破口は、私とこの「ぐれーと☆まんもす」が切り開きます！」
他の子供達に呼びかけるやいなや、マンモスさんはスマホをスワイプ。
すると、「ぐれーと☆まんもす」のダブルガトリングが猛然と火を噴きます。
そうして、開かれた突破口に、さらに強烈な二の矢を放つのが、円さんと真白さんのコンビでした。
「まぁ真白ちゃん緑いこ」
「おーけー、円ちゃん」
二人が標的に捉えたのは緑の駒達。
まずは「挨拶代わり」と円さんはベリアルに脚部ビットで魔法陣を描かせ、そこから真っ赤な炎を放出。
それにタイミングを合わせて真白さんの相棒のネージュリェーツのボディからビームを発射。
それぞれの息の合った連携攻撃で、一気に緑の前・中衛を務めていたポーンとルークの数が減っていきます。
「わー、カッコいいー！ よーし、おれ達も頑張ろう、ニャーサー！」
緑の駒を焼き尽くしていく炎は、同じように前衛で戦うカノンくんの闘志にも火を点けたようでした。
カノンくんが標的にしたのは、近場にいた青いポーン達。
カノンくんがスマホの上で指先を躍らせてば、それにあわせてキングニャーサーもダンスを踊るように迫りくる青のポーンの群れを斬り倒していきます。
と、そのとき、大群で押し寄せてくるポーンの一部がチカチカと何かの合図のように機体を明滅させるエフェクトを生じさせました。
「え……？ なんかチカチカしてる……」
ニャーサーの操作に夢中になっていたカノンくんには、その点滅の意味するところにまで意識が及びません。
それに、先に気づいたのは、カノンくんのお兄さんのレオンくんでした。
（……え？ あそこにいるのは……カノン？）
レオンくんはまずカノンくんが同じ場所に居合わせたことに驚き、次にカノンくんに近づくポーンがチカチカとボディを明滅させていることに気づきました。
（……なんだかよくわかんねぇが、カノンが危ねぇ！）
「逃げろ、カノン！」
嫌な予感が背筋を駆け上がったのと、ほとんど反射的に弟と名前を叫んでいたのはほぼ同時のことでした。
「えっ……？」
突然、誰かから名前を呼ばれて、驚いたのはカノンくん。
しかし、耳に届いた切羽詰まった声は、驚きよりも先に行動を促します。
「……にゃっ、ニャーサー、一旦退くよ……！」
ひとまず迫りくるポーンから距離を取った、その直後。
ドン！！！
と、凄まじい音とエフェクトを伴って、ポーンが爆発しました。
「……っ！？」
思わず声を詰まらせるカノンくん。
爆発はあくまでエフェクトであり、実際にギアが爆発したわけではありませんでしたが、ニャーサーが巻き込まれていれば行動不能は避けられなかったでしょう。
「……た、助かった。あれ？ そういえば、今の声って……」
ようやく人心地ついたところで、ふと先程の声がお兄さんのレオンくんの声と似ていたことに気づいたカノンくん。
「……カノン、大丈夫か！？」
と、そこに血相を変えて駆けつけてきたのが、お兄さんの声と口調で喋るさらさらの銀髪をしたきれいなお姉さんでした。
「え……？ え……？」
カノンくんは目を白黒させて、頭に無数のクエスチョンマークを浮かべます。もしかすると、さっきの自爆よりも、よっぽど驚きと戸惑いを隠せない表情をしていたかもしれません。
そんなカノンくんに――、
「事情は後で説明する。今はバトルに集中しろ」
目の前のお姉さんは優しく微笑み、そして頭を撫でてくれました。
「……にーちゃん」
それは間違いなく、お兄さんの笑顔であり、お兄さんの手そのものでした。
「……わかったよ、にーちゃん！」
カノンくんは力強く頷くと、もう一度スマホを握り直し、ニャーサーを再び戦いに向かわせました。
かくして、カノンくんとレオンくん、兄（姉？）と弟による、素敵な兄弟タッグがここに結成されたのです。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2019年12月30日
- 参加申し込みの期限
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- 2020年01月06日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2020年01月06日 11時00分
