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花日和:向日葵とファミレス
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■週末編
週末……。
学校も仕事も休みの人が多い日だが飲食店にとっては稼ぎ時である。ランチタイムともなれば尚更でたくさんの客がグルメパンダに来店していた。
「はわわ! 初お仕事、緊張しますですぅ……っ」
添木 牡丹
が銀のお盆を両手で胸に抱えながら不安げな声を出す。星ヶ丘寮で生活している彼女はいわゆるお嬢様という奴で生活には苦労していない。今回は思うところがあって働くようだ。
「まーまー。俺もついてるし、ちょりちょりーっと頑張ればいいじゃん」
目を渦巻にしながら緊張する牡丹に対し、知り合いの
安本 マコト
が励ますように声をかけた。マコトと牡丹は星ヶ丘寮で開催されたパーティーでも面識があり、気安い仲である。
「俺の方がちょーっと先輩だからさー。今日は簡単な接客とか教えちゃうよー! ま、ちょっと見学しててー?」
「へ? で、でも基本的な接客は店長さんから教えてもらって……」
「いーからいーから。そこで店番しながら俺の仕事まずは見といてー。何かあったら呼んでくれればいーからさー」
いきなりやらせるより、牡丹を落ち着かせた方がいいと思ったのだろうか。マコトはピースサインをひたいに当てると、ちょうど店に入ってきた
旅鴉 月詠
のもとへ向かった。
「っしゃいませー! おひとりですか?」
「ああ、私だけだ。テーブル席をもらえるか?」
「大丈夫っすよー。こちらにどうぞー」
くだけた敬語でマコトがテーブル席に案内する。メニューを渡すと、月詠が軽く頭を下げた。
「君、この店の外観や食事をスマホで撮りたいのだがいいだろうか? 資料として使いたくてね」
「あ、いっすよー。他のお客さんとかが写った画像をアップするのはNGっすけど、そうじゃないなら問題ないっすー!」
「ありがとう。では、そうさせてもらおう」
「ご注文お決まりのころにまた来るっすねー」
ぺこりと頭を下げ、マコトは牡丹の場所に帰ってきた。
「……とまあ、こんな感じでやればいーから! 店長あんま厳しいこと言わないし、笑顔でやれば大丈夫ー」
「ふ、不思議なことに安本さんが輝いて見えましたぁ! すごいですぅ~っ!」
「え、俺、輝いてた? てれるー。ま、添木もちょりーっと頑張っちゃえYO!」
「はいー! では、今度は私がご注文伺いに行きますですぅ!」
牡丹は大きく深呼吸をし、月詠の元に向かって行った。氷の入った水を月詠のテーブルに用意する。月詠はメニュー表を眺めていたが、牡丹が来ると顔をあげて小さく首をかしげた。
「牡丹じゃないか。君はここで働いていたのか」
「あっ。旅鴉さんですぅ!」
牡丹と月詠は同じ寮なのもあり顔見知り。緊張していたせいか、牡丹は今までそのことに気が付かなかったようだ。
「そうなんですぅ。今日からお仕事で……ご注文はお決まりですぅ?」
「パンダチャーハンとミニ担担麺。あとはドリンクバー」
「かしこまりましたぁ! ごゆっくりどうぞですぅ」
「ああ。そうさせてもらう」
初仕事の第一段階を終えた牡丹は、ほっとしたような笑顔を浮かべて厨房に注文を伝えに行った。
「ふむ。どうも、この店は知った顔が多いらしい」
牡丹の背中を見送りながら月詠は小さくつぶやいた。今回、月詠がグルメパンダにやってきたのは寝子島内のおいしい料理店を開拓するためであった。自分の住んでいる地域のおいしい料理店を知っていればだれかを案内するときにも役に立つし、出前を取る時にも便利。そんな意味もあり、彼女は空いた時間にグルメ情報を集めていたのだった。
「……もう12時」
店内にある時計をちらりと見て呟く。
店内の様子をスケッチしながら食事が届くのを待った。
一方その頃、店の裏口。大きめの紙袋を持った女性が、片腕で袋を支えながら裏口の扉に声をかけていた。彼女の名前は
鷹峰 凪
。シーサイドタウンにある鷹峰書房の店長である。
「源治さーん。ここ、開けてちょうだいなぁ」
「……」
がちゃ、と扉が開いて源治が顔を出した。小さく、ありがとうと言った気もするがよく聞こえない。いつものことだ。店長の声は静かな場所でないとよく聞こえない……。
店長が凪の荷物を受け取ろうとすると、凪はさっとその手を交わして悪戯っぽく微笑んだ。
「いくらご近所さんだからっと言ってこんな大荷物を女性に持ってこさせるなんて……少しは罪悪感持たないのかしら~」
「……」
源治が『ひぃ』と眉根を寄せる。
凪が持ってきてくれたのは源治が好きな少女漫画の新刊だった。照れ屋な源治はいくらファンでも少女漫画を普通に買うことができなかった。かといって24時間営業のファミレス勤務という都合上、ネット注文も少し不便で……。融通のききやすい馴染みの書店に宅配をお願いしていたのである。
「……檻の中のパンダですら、サービス精神あるわよねぇ」
「……」
さっ、と源治がグルメパンダの特別御優待券を渡す。二千円分である。
「まいどぉ~。じゃあ、うち、いつもの席でご飯たべて帰るわ~。今日は暇なの~」
「……暇ならいいじゃん」
「聞こえたわよー。源治さーん」
「ひぃ」
「あっ、こら。裏口しめんじゃないわよ~」
すりガラスの向こうにはプルプルと震える黒い影が見えた。凪はしばらく源治を威嚇して遊ぶと今度は表から普通に入店し、胸の大きな新人の女性店員に奥のテーブル席に案内してもらった。ここが凪のいつもの席なのだ。
「……ゆっくり本でも読みながら~、同人誌~のネタ探し~」
「っしゃいませー! あっ、本屋さんのー。今日も美人っすねー」
「あら、ありがとう~。……マコト君、だったわよね~?」
「そうっすー! ご注文は、いつもの担担麺っすか?」
「ええ、お願い~。たっぷり辛くして~。あとビール~」
「ちょりーっす! いつもあざーっす!」
凪はこのバイト少年が嫌いではなかった。ちゃらそうに見えて要領がよく、常連の顔を覚えるのも早いようだった。飲食店向きの子よね~。
「ご注文のお食事――!」
斜め向かいで元気な声がする。胸の大きな女性店員が、小柄な少女にパンダチャーハンとミニ担担麺を運んで――。
「お持ちしまし……ってあーー!!!」
テーブルまであと少し、というところですっころんだ。顔から地面にダイブ。持っていた銀のお盆は転倒しているときも常に地面と平行で、担担麺のスープを軽く波立たせるのみにとどまっている。転んだ表紙に胸のボタンがぶちぶちと弾けた。
「牡丹。無事……?」
月詠がスマホで牡丹の写真を撮りながら尋ねる。そのまま静かにお盆を受け取り、静かに食事の準備を始めた。
「あうあうあう。お鼻、打っちゃいましたぁ……ごゆっくりどうぞぉ……」
いいネタ、ゲットしたわ~。
凪はこの一連の流れをメモ帳に書きとめる。今日はこのまま夜まで粘って、源治を待ち伏せして一緒に帰るつもりであった。マコトが運んできた冷えたビールで喉を潤し、ご機嫌な気分にひたるのだった。
「ううっ。安本さん。私、ダメな子ですぅ……」
「んなことないってー、添木。ほらー、これ店長から」
そう言って、マコトは店長から受け取った一輪のスイートピーを渡した。スイートピーの花言葉は門出である。口下手な源治らしい、婉曲な気づかいだった。
「あうー……店長さん~!」
「飲食関係は清潔感と笑顔が大事だよー。ほらー、添木もスマイルスマイル」
「は、はひー! 私、頑張りますぅ……!」
好きな子からもらったイルカのネックレスを新しく着替えた制服のポケットの中で握りしめながら……牡丹は無理やり笑顔を作った。目元に涙はたまっていたが、悪くない。
やっぱ、女子は笑ってたほうがいいよなー。
てか、店長マジイケメンじゃん。俺もみならおーっと。
マコトはひとり、小さく頷いた。
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担当ゲームマスター
相馬 円
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月22日
参加申し込みの期限
2013年08月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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