【寝子祭2nd】寝子高水泳部　真冬のかき氷屋さん｜リアクション

【寝子祭2nd】寝子高水泳部　真冬のかき氷屋さん

●開店準備

　寝子祭当日。水泳部は、真冬のかき氷屋さんをプールサイドで行うことに。
　11月なので、外は寒い。
　なので、防寒対策は念入りにプールサイドにこたつを設置し、そこに入ってお客さんにかき氷を食べてもらうことにした。

「かき氷いいねー冬といえばコタツで冷たいもの！　ん～、この背徳感がたまらない～」
　水上桜が提案したかき氷屋さんに大賛成な雨崎荒太郎は、プールサイドにこたつを用意している。
　延長コードは水に濡れても大丈夫なよう、防水加工が施されている。
「冬でも食べたいよねー、冬場は乾燥しているから水分補給にもぴったりだよー。もちろん身体をあったかくしている前提だからね」
　へっくしょん、とくしゃみをしつつ、こたつの温度調節もかねてテスト時に一番に楽しむ。
　荒太郎は水泳部部長なので、部の活動に支障のないように細心の注意も払わねばならないので設営と進行をフォローしていく。
　今こたつに入っているのも身体を温めているのではなく、温度調整のためだ。
　念入りに温度調整した後は、みかんとおせんべいのセットも忘れないように、と部室に取りに行った。
「お、おう……さすが真冬……さささささ寒いのだっ。でもここで挫けるわけにはいかないのだ」
　防寒具を着ていても寒いが、李小麗は水泳部のかき氷屋さんのスタッフとして頑張るのだ！　と張り切っている。
　こたつの上にメニューが書かれたビート板を置き、こたつの位置調整もした。
「後、いるものはなんなのだ……？　あ！　この間ＵＦＯキャッチャーで取ったペンギンのぬいぐるみもどこか空いてる場所にちょこーんと置いてみるのだ」
　ペンギンのぬいぐるみは、こたつの近くにいくつか置いた。
「これで、かき氷屋さんみたいになったのだ」
　うんうんと腕組みしてこれでよし、と満足気な小麗。

　レンタルしたメイド服に身を包んだ桜は、開店するまでは防寒具を着てかき氷用の氷とロックアイス、かき氷機、シロップ、容器類、こたつの準備を。
　前日までにはあらかた準備を済ませているので、かき氷機を使えるようにしたら、すぐこたつ設置を手伝っている。
「今日は一段と寒いですね」
「寒いねー。でも、こたつに入りながら食べるんだから大丈夫だよ」
　かき氷屋さんの最終チェックをしながら、桜と荒太郎は寒さに震える。
「皆、開店準備はできた？」
　水泳部顧問の相原まゆ先生が様子を見に来た。
「準備オッケーなのだ。あとは開店するのみなのだ」
　ペンギンのぬいぐるみを持って、早く開店時間にならないかと小麗は楽しみに。
　先生、こたつに入ってみて、と荒太郎はまゆ先生をこたつに案内する。
「暖かい……これなら、お客さんも大丈夫そうね」
　細心の注意はしっかりね、と言って、他のところも見て回るからと、まゆ先生はプールサイドを後にした。

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