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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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【寝子祭2nd】『Nekos・eminyas』
☆えみにゃーず、準備だにゃ！
「お父さん、お母さん。どう、かな……？」
寝子祭の出し物のために借り受けた教室の中。
恵御納 夏朝は、ちょっぴり緊張の滲む声で零し、くるりとその場で回ってみせた。
手作りの、星空を思わせるミステリアスな雰囲気の衣装が、ふわりと風を含む。
「夏朝ちゃん、占い師の衣装、とっても似合ってるわよ～」
おっとりと微笑み、うんうんといかにも嬉しげに頷くのは、恵御納 理沙だ。
「ねえ、旦那様もそう思うわよね？」
「ああ。よく似合っている。夏朝も……それから、理沙。君も」
恵御納 久隆の言葉に、まあ、とばかりに口元を押さえた理沙の頬が、淡く赤を帯びた。
夏朝の衣装が星々煌めく夜空なら、理沙のそれは、星の瞬きが優しく残る夜明け前の空だ。
「……旦那様、ありがとう。とっても嬉しいわ～」
「いや、その……」
コホン、と照れ隠しのように咳払いをして、久隆は、
「……しかし、抜かりはなかったつもりだが、最終日にも、準備することは幾らでもあるな」
と、話題をくるんと転換した。
「私達の仕事は、主役の生徒達が祭りを楽しめるよう、全力でサポートに徹することだが……」
「サポート役も、やることが盛り沢山だものね～」
教室の扉をノックする音が響いたのは、その時だ。
「あ！」
ぱたぱたと、夏朝が扉のところへと急ぐ。
扉を開ければ、そこには、犬杜 一閃と犬杜 初が立っていた。
「一閃さん、初ちゃん、来てくれたんだ……！」
「そりゃ、夏朝からの依頼だもん！ っていうか夏朝、その衣装、超かわい……」
「……初、他のお客様もいるんだ。もう少し静かに……」
「ええー！ だって、一閃お兄ちゃんだって似合ってるって思うでしょ？」
「それは……勿論、確かにそうなんだが……」
そこまで言って、一閃ははたと、周囲（主に久隆と理沙）の視線に気づいたようだった。
少し慌てたように、
「失礼します。恵御納夏朝さんから依頼を受けました、何でも屋『いぬもり』です」
と、ぴしりと頭を下げる一閃。
（まあ！ あの２人が夏朝ちゃんが良く話している、一閃さんと初ちゃんね～！ 挨拶してみたいけど……）
なんて、理沙は、愛しい夫の大きな身体に半分隠れるようにして、そわそわとする。
久隆は、そんな妻の胸の内を確かに察した上で一歩前に出ると、
「犬杜君に犬杜さんだね。娘がお世話になっています」
と、低い声に、柔らかな色を乗せた。
「えみ……夏朝さんのご両親ですね。俺達の方こそ、夏朝さんには本当にお世話になっていて……」
「演劇祭の舞台、観ました！ 夏朝パパはカッコ良かったし、夏朝ママは可愛かったです！」
話題にされた夏朝ママ――理沙の肩を、久隆がぽむ、と優しく叩く。
その手の温もりに背中を押されて、理沙は、一閃達に小さく笑みを向けた。
「舞台、観に来てくれてありがとう。２人のことは、夏朝ちゃんから聞いてるのよ～」
話に花が咲き……かけたのを、ちょっと照れ臭くなった夏朝が遮った。
「あ、あの……！ 僕の話はいいから、準備！ 準備の続きをしよう！ ね？」
「あら、名残惜しいけど、夏朝ちゃんの言う通りね～。じゃあ私は、料理の準備に戻ろうかしら～」
「夏朝ママが軽食を用意するんですか？」
理沙の言葉に、初がことりと首を傾ける。
夏朝が、その疑問に答えた。
「当日に作るのは寝子高の皆だよ。お母さんは、皆で考えたメニューの作り方を考えて、教えてくれてるんだ」
「そうなのよ～。基本は大体終わったんだけど、あとは、皆のアイデアを詰め込んだデコレーションね～」
「すごい！ あのっ、ういも手伝います！」
一方、女性陣の会話を耳に、久隆は、娘達と事前に買い求めた飾りを手に取る。そこに、
「高い所の飾り付けが途中なんですね。手伝います」
と、一閃が加わった。
「星の飾りに……こっちは猫か。夏朝さんらしいですね」
「ああ、娘は猫が好きでね。……ところで、犬杜君、」
「？ はい、何でしょうか」
「私の方は大丈夫だから、夏朝に手を貸してやってくれないか」
理沙とのタロットの練習もあってスタッフ用エプロンの準備が終わっていないのだと伝えれば、
「わかりました」
と返事をして、一閃は夏朝の元へ。
「恵御納、手伝う」
「あ、一閃さん。うん、ありがとう」
「……明日も、顔を出すつもりだ」
楽しみにしている、との言葉に、夏朝は、
「うん。皆に楽しんでもらえるよう、頑張るね」
と、こくり、力強く頷く。
――猫タロット占い＋喫茶の館『Nekos・eminyas』開店の準備は、その日の夜遅くまで続いた。
「お父さん、お母さん。どう、かな……？」
寝子祭の出し物のために借り受けた教室の中。
恵御納 夏朝は、ちょっぴり緊張の滲む声で零し、くるりとその場で回ってみせた。
手作りの、星空を思わせるミステリアスな雰囲気の衣装が、ふわりと風を含む。
「夏朝ちゃん、占い師の衣装、とっても似合ってるわよ～」
おっとりと微笑み、うんうんといかにも嬉しげに頷くのは、恵御納 理沙だ。
「ねえ、旦那様もそう思うわよね？」
「ああ。よく似合っている。夏朝も……それから、理沙。君も」
恵御納 久隆の言葉に、まあ、とばかりに口元を押さえた理沙の頬が、淡く赤を帯びた。
夏朝の衣装が星々煌めく夜空なら、理沙のそれは、星の瞬きが優しく残る夜明け前の空だ。
「……旦那様、ありがとう。とっても嬉しいわ～」
「いや、その……」
コホン、と照れ隠しのように咳払いをして、久隆は、
「……しかし、抜かりはなかったつもりだが、最終日にも、準備することは幾らでもあるな」
と、話題をくるんと転換した。
「私達の仕事は、主役の生徒達が祭りを楽しめるよう、全力でサポートに徹することだが……」
「サポート役も、やることが盛り沢山だものね～」
教室の扉をノックする音が響いたのは、その時だ。
「あ！」
ぱたぱたと、夏朝が扉のところへと急ぐ。
扉を開ければ、そこには、犬杜 一閃と犬杜 初が立っていた。
「一閃さん、初ちゃん、来てくれたんだ……！」
「そりゃ、夏朝からの依頼だもん！ っていうか夏朝、その衣装、超かわい……」
「……初、他のお客様もいるんだ。もう少し静かに……」
「ええー！ だって、一閃お兄ちゃんだって似合ってるって思うでしょ？」
「それは……勿論、確かにそうなんだが……」
そこまで言って、一閃ははたと、周囲（主に久隆と理沙）の視線に気づいたようだった。
少し慌てたように、
「失礼します。恵御納夏朝さんから依頼を受けました、何でも屋『いぬもり』です」
と、ぴしりと頭を下げる一閃。
（まあ！ あの２人が夏朝ちゃんが良く話している、一閃さんと初ちゃんね～！ 挨拶してみたいけど……）
なんて、理沙は、愛しい夫の大きな身体に半分隠れるようにして、そわそわとする。
久隆は、そんな妻の胸の内を確かに察した上で一歩前に出ると、
「犬杜君に犬杜さんだね。娘がお世話になっています」
と、低い声に、柔らかな色を乗せた。
「えみ……夏朝さんのご両親ですね。俺達の方こそ、夏朝さんには本当にお世話になっていて……」
「演劇祭の舞台、観ました！ 夏朝パパはカッコ良かったし、夏朝ママは可愛かったです！」
話題にされた夏朝ママ――理沙の肩を、久隆がぽむ、と優しく叩く。
その手の温もりに背中を押されて、理沙は、一閃達に小さく笑みを向けた。
「舞台、観に来てくれてありがとう。２人のことは、夏朝ちゃんから聞いてるのよ～」
話に花が咲き……かけたのを、ちょっと照れ臭くなった夏朝が遮った。
「あ、あの……！ 僕の話はいいから、準備！ 準備の続きをしよう！ ね？」
「あら、名残惜しいけど、夏朝ちゃんの言う通りね～。じゃあ私は、料理の準備に戻ろうかしら～」
「夏朝ママが軽食を用意するんですか？」
理沙の言葉に、初がことりと首を傾ける。
夏朝が、その疑問に答えた。
「当日に作るのは寝子高の皆だよ。お母さんは、皆で考えたメニューの作り方を考えて、教えてくれてるんだ」
「そうなのよ～。基本は大体終わったんだけど、あとは、皆のアイデアを詰め込んだデコレーションね～」
「すごい！ あのっ、ういも手伝います！」
一方、女性陣の会話を耳に、久隆は、娘達と事前に買い求めた飾りを手に取る。そこに、
「高い所の飾り付けが途中なんですね。手伝います」
と、一閃が加わった。
「星の飾りに……こっちは猫か。夏朝さんらしいですね」
「ああ、娘は猫が好きでね。……ところで、犬杜君、」
「？ はい、何でしょうか」
「私の方は大丈夫だから、夏朝に手を貸してやってくれないか」
理沙とのタロットの練習もあってスタッフ用エプロンの準備が終わっていないのだと伝えれば、
「わかりました」
と返事をして、一閃は夏朝の元へ。
「恵御納、手伝う」
「あ、一閃さん。うん、ありがとう」
「……明日も、顔を出すつもりだ」
楽しみにしている、との言葉に、夏朝は、
「うん。皆に楽しんでもらえるよう、頑張るね」
と、こくり、力強く頷く。
――猫タロット占い＋喫茶の館『Nekos・eminyas』開店の準備は、その日の夜遅くまで続いた。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2019年11月21日
- 参加申し込みの期限
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- 2019年11月28日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2019年11月28日 11時00分
