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寝子島、花粉警報発令中!
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さわさわさわ。さわさわさわ。
人面樹たちはすぐそばまで迫っている。
小山内 海がサラサラとスケッチブックにペンを走らせた。
『たてものをもやすだけでたおせるかな? にげられたりしない?』
う〜ん……。
時限が迫っているというのに、疑問符があちこち浮かぶ桜花寮1階食堂付近。
「粉塵爆発を使えばいい」
そこに登場したのは、テオに会ってきたばかりの
八神 修
だ。
「外にわんさか積もっている花粉をどうにかして巻き上げる。その後に寮を着火。うまくいけば浮遊した粒子に引火して、連鎖的に爆発を起こすことができる」
お〜。
という感心の声の後、すぐにまた次の疑問が。
どうやって地面の花粉を巻き上げる?
「わいのろっこんで竜巻を起こしちゃる。誰か恋愛フラグを立てとくれぃ」
躍り出る
骨削 瓢
に、
『いきなりれんあいフラグたてろっていわれても』
海が冷静に文字でツッコミを入れる。
「俺がお役に立てそうかな」
怪我人を介抱していた
邪衣 士
が立ち、
「ふう」
指を三回鳴らした。
轟々と、寮の窓を叩き割らんばかりの強風が、小規模な範囲で吹き荒れた。
「全員食堂に集まってくれ」
一同、食堂に集う。彼らの輪を囲うようにして、
東中居 陽二
の双眼鏡や携帯、さっきまでしていたゴーグルといった私物が置かれている。ろっこん「俺の聖域」発動の条件がそろう。床に手をつくと、閃光とともに青い結界が張られた。
枝が壁を擦る嫌な音を立てながら、人面樹が寮内へと侵入する。
「あまりもたないかもしれない、手短に頼む」
これにうなずき返すのは
八神 修
。結界内からライターを放る。
ガソリンに満たされた室内は、コンロのつまみを軽く捻っただけのように、一瞬にして火に包まれた。呻く人面樹をためらいなく調理していく。
青く揺らぐ火の熱も、木材の燃える焦げた臭いも、陽二のつくる結界には入り込んでこない。
そして——
強風吹き荒れる寮の外は、先ほどまで地面をくまなく埋め尽くしていた花粉が舞い立ち、砂嵐の起きた砂漠地帯のような景色になっていた。
さわさわさわ。さわさわさわ。
それでもなお、人面樹たちはうごめき、どこかを目指している。今、寮の入り口から炎の塊がボウという音とともに吹き出た。その直後、敷地内全体が光に包まれ、静かな爆発が起こった。寮の上空に大きな火の玉ができたようでもあった。
鼓膜をバチで叩いたような轟音は、少し遅れてやってきた。
——結界内以外の、全てのものが火と爆風に食われる。
「うーんどうにかなったねーくしゅ……あれ、くしゃみ止まった?」
猫コス
恵御納 夏朝
が鼻をつまむ。
「俺のろっこんは花粉も防いだからね……もうやばいけど」
地面から手を離し、陽二バランスを崩す。結界は解かれた。
「まあでも、人面樹殲滅だぜ!」
緋王 輝夜
の弾けた声が、煤だらけの桜花寮内に響いた。というか、もはや寮は影もかたちもない。原型のよく分からない黒い物体がところどころに瓦礫として置いてある、荒地である。人面樹の残骸か、と思われる炭状のものには、小規模火災が発生している。
「ああ、俺たちの桜花寮が……」
ろっこんの使い過ぎで消耗した
霧下 蕎麦人
がむくりと起き上がると、大げさに嘆いた。
『もとのばしょにもどったら、ここももとどおりだけどね』
海が、煤でところどころ黒くなったスケッチブックに書く。
「これで任務達成ですね」
言うと
哀坂 零葉
、装着していた眼鏡とマスクをとる。彼女の素顔が公開された。
おっ、美人……!
何人かの男性陣がときめく。
「う〜ん、今頃発動してくれても遅いんだけどねぃ」
瓢のろっこん「悋気の独楽」、局地的な竜巻が、朽ちた人面樹を掃討していく。残留した意思とともに。
寝子島を突如襲った花粉警報は解除され、全員無事にもとの日常へと戻るのだった。
それから少し後の、寝子島化学実験室。
5人が待ち構えているところに、分厚い資料を持った
五十嵐 尚輝
が入ってきた。
「検査の結果が出ましたよ」
抑揚なく言い、ボサボサ頭を掻く。
「して、どうだったんじゃ顧問! 原因はわかったのか!?」
「奴ら自身が異質のもれいびだったのか?」
「いやいや杉の進化じゃね?」
化学部の3人、
大田原 いいな
、
八神 修
、
緋王 輝夜
が立て続けに顧問へ食らいつく。
「いやはや……これを持ってきたお2人」
言うと五十嵐、質問攻めの部員3人を無視し、
桜庭 円
と
椿 美咲紀
のほうを向いた。
「珍しいものを提出してくれましたね」
人面樹を捕獲した円と美咲紀だったが、結局本体丸ごと持ち帰ることは叶わなかった。しかし、円のろっこんのおかげか、彼女のポケットにたまたま入っていた、剥がれた樹皮だけはそのまま元の世界に持ち帰ることができた。それを五十嵐に提出し、彼の専有している実験ラボにて、DNA検査してもらったのだ。
「高校でDNAレベルまで調べられるってどんだけだよ」
円は至極真っ当な疑問を投げかけているが、美咲紀は結果に興味津々だ。
「五十嵐先生、して、結果は!? やっぱりUMAとかそういうの!?」
「え、なんでただの樹皮の破片が、未確認動物のカテゴリに入るんですか?」
騒動を知らない五十嵐にとっては、5人がここまで執着する理由が解せないだろう。
「とにかく、寝子島には珍しいタイプの杉です。寝子島以外でも、ほとんど今では存在していないと言われているものですよ。本当に寝子島で見つかったものなんですか?」
全員同時に首を縦に振る。
「たぶん、九夜山で育ったんだと思うけど……」
語尾を濁す美咲紀。
「思うってのはどういうことです? ……まあそれもいいとして、ちょっと気になる文献を見つけました」
そう言って持ってきた資料をめくる五十嵐。
「寝子島が再開発される前、今で言うところのシーサイドタウンで群生していたという記述を見つけました。開発にともなって、全て切り倒されてしまったようです。ひょっとすると、数本が生き延びて、花粉を飛ばし、九夜山へと住処を移したのかもしれませんね。どこの情報を漁っても、九夜山での繁殖は確認されていませんが」
資料をポンと閉じると、また頭を掻く五十嵐。
「そうだとしたら……今回の一件、人のエゴが生み出したと言っても過言ではない」
修の言葉に、円がうなずいた。神魂の影響で、擬人化した杉の、ひたすら街を目指した原動力とは。
「どうしても、元の場所に帰りたかったのかもね」
「儂らが横取りしてしまったから、返してほしかったのかのう」
いいなも腕を組みしんみりうなずく。
「君たちの言っていることはいまいち分かりませんが……言語能力を持たない植物の気持ちを知ることなどできません。分かってあげようと努力することは大事ですがね……教育もそうですはっくしょーい! ……うーん僕もついに花粉症かな。たまに偉そうなこと言うとこれですよ」
さわさわさわ。
開いた窓から春の風が吹き込み、置いてあることすら忘れられていた観葉植物が、葉どうしを擦り合わせる。まるで全員の注目を浴びたいかのように。
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あとがき
担当マスター:
小西 秀昭
ファンレターはマスターページから!
奇しくも実際の世界でも、バリバリ花粉な時季に突入しました。皆さん、鼻、ズビズビですかーっ!
花粉対策については、参加してくださった方がいくつか有益なものを教えてくださったので、シナリオ中でも反映させています。皆さんも実践してみてはいかがでしょうか。
締め切りには間に合いましたが、今回はわりとギリギリの提出になってしまいました。
先の予定が不透明な最近なので、しばらく10人シナリオなど、軽めのもので、お会いするやもしれません。そのときはまたよろしくお願いします。
小西秀昭でしたっ!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
小西 秀昭
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年02月17日
参加申し込みの期限
2013年02月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年02月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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