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Another World Story
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★氷の魔女、飼い狼に手を噛まれる(
鷹司 凜太郎
&
スピカ・フォーツ
)
常闇の国で、氷の魔女と聞けば誰もがスピカのことを思い浮かべる。
微かに金の混じった銀糸の髪が彩るは、愛らしいかんばせ。
けれど青の双眸は、底の知れない冷たさを纏っている。
それが、スピカという魔女だ。
※
ここは、とある小村の外れにある、白銀の森。
ハロウィンの夜が近いとあって、辺りには、カボチャのランタンが山と積まれている。
けれど、夜の訪れを待つ人々の姿も、賑やかな祭りの気配も、そこにはない。
森に立つは、魔女と人狼の青年。そして、数多のゴーストだけ。
「……すごく、厄介……。夜まで、リンタロウと……ゆっくり、過ごしたかったのに……」
魔女――スピカは冷えた眼差しに倦んだ色を乗せて、ゴースト達を見渡した。
「仕方ないよ、スピカくん」
ご機嫌斜めのスピカを見て、人狼の青年――凜太郎はくすりと笑む。
「リンタロウ……何だか、楽しそう……?」
「だって、これだけ沢山のゴーストが、スピカくんの魔力に惹かれて出てきたんだよ?」
「……それで、私は困ってる……のに」
「そうだね、スピカくんを困らせる輩なんて、すぐにも滅してしまうんだけれど……、」
「僕の尊敬する御主人様の優秀さの証明だと思うと、誇らしくて」
甘やかに凛太郎が言えば、「リンタロウ……♪」と、スピカはうっとりとして声を漏らす。
この凛太郎、気高き人狼一族の高貴なる出身ながら、
(今日もスピカくんは可愛いな)
という具合で、彼女への愛故に、魔女の使い魔兼護衛役を果たしているのだ。
「それじゃあ、愛しいスピカくんの希望を汲んで、さっさと倒してしまおうか」
「リンタロウ、かっこいい……♪」
愛する凛太郎の前では、人々に畏怖の念を抱かれる氷の魔女も形無し……と思いきや、
「リンタロウと過ごす時間のために……すぐ、終わらせる……!」
青い瞳が美しく煌めいたその刹那にはもう既に魔法が飛んで、ゴースト達に命中!
ふわふわと浮遊していたゴースト達は、氷の塊になって成す術もなく地に落ちた。
「私とリンタロウの時間を、奪ったこと……後悔、するよ……?」
「流石スピカくん。それでこそ、僕が唯一忠誠を誓った御主人様だ」
言って、凛太郎は、人間離れした速さで、氷漬けになったゴースト達の元へと迫る。
そうして先ずは、凍った腕を引きずりながら逃げ出そうとする1体を鋭く切り裂いた。
オオォ……という耳障りな悲鳴など気にも留めずに、
「次は、この氷の塊達の後始末だね」
と、こちらも人間離れした足の力で、先ほどまでゴーストだったもの達を踏み砕く。
「これで……お終い?」
スピカが呟いた、その時だ。
「! スピカくん!!」
「え……、」
狡猾に身を潜めていた親玉ゴーストが、がばり、スピカの背後から飛び出した。
(魔法……間に合わない……?)
親玉ゴーストの手が、スピカを捕らえ――、
「させない!!」
ゴウ、と、風の唸る音。
凛太郎が掴んで投げたカボチャランタンは、見事、親玉ゴーストに直撃し、
「スピカくんは、僕が絶対に守るって誓っているからね」
悪しき霊は、凛太郎の凛とした言葉を耳にすることなく、黄昏時の空気に溶け消えた。
「リンタロウ、ありがとう……♪」
ほう、と安堵の息を吐くスピカ。
応じて、凛太郎はにこりとしたけれど――その緑の目には、妖しい光が燈っていた。
※
「……スピカくん、これからどうする?」
「一旦……村に、戻る。もう森は安心、って、」
伝えないと……、と、スピカが紡ぎ切ることは叶わなかった。
凛太郎が、スピカの身体を、後ろから強い力で抱き締めたのだ。
「リンタロウ……?」
問いかけて、スピカははたと気付く。
(赤い、満月……)
いつの間にか、辺りはとっぷりと暮れていた。
濃い月の明かりが、辺りを幻想的な紫色に染め上げている。
忍び寄る夜の気配にスピカほどの魔女が気付かなかったのは、戦闘での消耗のせい……だけではなく。
「……リンタロウ。私に魔法、使った?」
「ご明察だね、スピカくん。流石、僕の大切な人だ」
「誤魔化すのは、嫌……」
「誤魔化す気はないよ。僕が魔法で、スピカくんが『今宵は満月の夜だということを失念する』ようにした」
何で……、という言葉を、スピカは胸の底に飲み込んだ。
動揺を覗かせるのは、得策ではない。
(満月の夜……人狼のリンタロウは、俺様な感じに、なっちゃう……)
魔女の僕の証たる鎖をチャリ、と鳴らして、凛太郎は、滑らかにスピカの手を握った。
ゆっくりと持ち上げた白い手を、ペロリ、と舐める。
愛しい人の手は、恍惚の味がした。
一方のスピカは、手を這った形容しがたい感覚に、ピクリと指を跳ねさせる。
「っ……! リンタロウ……私のこと、弄ばないで……」
「弄ぶだなんて心外だなぁ。僕はこんなに尽くしてるのに」
くすくすと、可笑しげに凛太郎は笑う。
その笑みにも、満月の狂気が隠しようもなく滲んでいた。
スピカの唇から、呟きが零れる。
「……主は私で、リンタロウは従者なのに……」
「まあ、確かに満月の時の僕は無礼が過ぎるかもしれないね」
人狼の習性だから仕方がないんだけれど、と、凛太郎はけろりとして言う。
「好きなヒトは自分だけのものって証明したくなってしまうんだよ。困った性だね」
「……困ってるようには、見えない……」
「そういうスピカくんは今、困っているね。そんな姿も、堪らなく愛おしいよ」
熱を帯びた甘い声でそう囁いて、凛太郎は再び、スピカの指を舌に味わった。
「さっきの話だけれど、村に報告に行くのは、僕は気が進まないな」
「……沢山、人が来る……から?」
「スピカくんは本当に賢いね。大好きだよ。この満月の夜を、僕と2人きりで堪能しよう。ね?」
満月の夜に、自分に執着する人狼と2人きり。
それはこの上なく危険なことで、ああ、だけど。
(……それでも、好きだし……離れられない……)
凛太郎の手に、スピカは、己の身を委ねた。
鎖が鳴る。契約の日のことを思い出す。
――氷の魔女。僕の全てを、愛しい君に捧ぐよ。
――……他の種族と交わるのを良しとしない、人狼が……?
――種族なんて、人狼の掟なんて関係ない。だって、僕はスピカくんのことを、心の底から愛しているから。
「――ねえ、スピカくん」
「……何? リンタロウ」
「愛しているよ。狂おしいほどに。世界中の誰よりも、ずっと」
「私も……リンタロウが、好き……」
ハロウィンの夜、満月の夜。
白銀の森に村人の影はなく、魔女と人狼の逢瀬を、カボチャランタン達だけが見つめていた。
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担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年10月29日
参加申し込みの期限
2019年11月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年11月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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