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Another World Story
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★旅する鴉の描く絵は(
旅鴉 月詠
)
鳥の国で、鴉の月詠の名前を知らない者は、きっとひとりもいない。
数百年以上も前に行方不明となった月詠の、若き日の逸話もまた、有名だ。
ある日彼女は、王都一腕のいい梟の染物屋に、
「この色と、あの色。それから、あれと、それと……」
と、店中から己の吟味した色、その全てを混ぜ合わせた染料で自作の衣装を染めてほしいと頼んだ。
真っ黒の衣装を、最初、人々は不吉な色の服だと馬鹿にした。
が、しかし。
月詠自身がデザインしたその衣装は、間もなく、流行の最先端を行く国で華々しく持て囃された。
そうして、その衣装の黒は今も、世界一美しく高級な黒として世に知れ渡っている。
人々はその色を、《月詠鴉の黒》と、そう呼ぶのだ。
※
「……おや? 珍しいね、絵描きさんかい?」
鳥の国の南に位置する、それなりに賑やかで、それなりに長閑な港町。
その町の広場で、絵描きの少女は、恰幅のいい男に声をかけられた。
「む。よくわかったな」
「そりゃあわかるさ。それ、全部画材だろう? 学のない俺でも、何となくはわかるよ」
「ふむ。なら、私も君の職業を当ててみようか」
「お、そりゃ、面白いね」
「ずばり、食べ物を扱う仕事をしていると見た」
少女がそう言うと、男は「へええ!」と目を丸くした。
「何でわかったんだ? 今日はレストランの仕事は休みだし、どこで気付いたのかぜひ知りたいね」
「それは、簡単だ」
淡々と、飄々と。
少女は、堂々たる様子で応じる。
「何故なら私は今、筆舌に尽くし難いほどの空腹に悩まされている」
「……ええと、それはつまり」
「うむ。私はただ、願望を口にしただけだ。どうやら、今日の私はすごぶる運がいいらしい」
鷹揚に頷いた少女のお腹が、途端に、きゅうと鳴いた。
※
「ご馳走様。大変に美味だった」
魚や野菜がゴロリと入ったボリューミーなスープを、少女は、あっという間に飲み干した。
「美味かったなら良かったよ」
広場で少女に声をかけた男が、軽く笑む。
男は、小さなレストランの主だった。
空腹でふらっふらの少女を男は慌てて店に迎え、すぐに、スープを用意してくれたのだ。
「本当に恩に着る。前の街で、素晴らしく質のいい絵の具に出会ってしまってね」
旅費が殆ど尽きてしまったというわけだ、と、水の入ったグラスを手に、少女。
ははは、と男が笑った。
「あんた、生粋の芸術家なんだな。あんたが、その色の服を着ていてよかったよ」
言われて、少女は己の衣服をまじまじと見る。
少女の旅衣装は、帽子からブーツまで、すっかり真っ黒だ。
「それ、《月詠鴉の黒》だろう? 目立つし、それに、そのせいだけでなしに目を引かれるよなぁ」
「成る程。この黒が目に留まったせいで、私は君に救われたわけだ」
頷いて、少女は「ところで、」と赤の眼差しで男を見上げた。
「率直に言って、私には金がない。だが、これだけの好意を受けて、何もしないのも良しとしない」
だから、と少女は淀みのない調子で言う。
「君のために、君の望みを叶える絵を描こう」
「望みを、叶える絵……?」
少女の言葉を繰り返したあとで、男は、くつと自嘲気味に喉を鳴らした。
「そんな馬鹿な。あり得ない。それに俺には、叶えたい願いなんて何もないよ」
「ほう?」
「妻も死んだしね。せめてもう一度顔を見られたらとは思うけど……」
「何だ。あるじゃないか、願い」
「へ? いやでも、こんな願い、あってないようなものだろう? 叶いようが……」
ない、と言い終える前に、少女はもう、スケッチブックにペンを走らせている。
そして。
「ほら、描けた」
その瞬間、男は、若かりし頃妻と暮らした狭い部屋に、彼女と向き合って立っていた。
そこで男が妻とどんな言葉を交わしたかを、少女は知らない。
(ここから先は、彼の領域だ。私の踏み込める場所じゃない)
女性――男の妻の描かれた絵を1枚テーブルに残して、少女はまた、旅に出た。
(まだ、描き足りないな。もっと、もっとだ)
※
鴉の月詠については、こんな話も囁かれている。
長い長い時を生きて、彼女は、芸術を司る魔女になったのだ……と。
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あとがき
担当マスター:
巴めろ
ファンレターはマスターページから!
お世話になっております、ゲームマスターの巴めろです。
まずは、ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!
素敵なイラストの数々や添えていただいたコンセプトに思わず頬を緩めながら、
別の世界のPC様方の物語、楽しく想像&執筆させていただきました。
また、今回は、個別コメントも残させていただきました。
お任せ度高めのリアクション、お楽しみいただけましたらとても嬉しいです!
重ねてになりますが、ご参加くださった皆様に心からの感謝を。
この度も、本当にありがとうございました!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年10月29日
参加申し込みの期限
2019年11月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年11月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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