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たとえ季節が秋なれど、ここは灼熱カレー天国、インド料理の本場こと、『ザ・グレート・タージ・マハル』なのである。本格志向の超辛口から、チルドレンにも優しいマイルドテイストまで、鶏肉料理や煮込みにも定評のある、寝子島インディアの総本山だ。
この店もつい先日までは、あわや閉店の危機に瀕していた。オーナー兼店長の
アーナンド・ハイイド
が急病に倒れたためだった。
「そのピンチを救ったのが……」
どぅるるるるる……と、ドラムロールの口マネをして
鬼河内 萌
は声を上げた。
「モエ・ミステリー・レポート通称
MMR
なのさっ♪ ちなみに構成員はボクとユウくんのふたりだよっ☆」
「いつの間に俺までメンバーに!?」
オイ待てよと
野菜原 ユウ
はエプロン姿で振り返る。
「えっ、嫌だった?」
両手を握りあわせワザとらしく目をうるませて萌が言うと、
「まーいーけどなー」
はいはい、と簡単に流して、ユウは火にかけたフライパンをゆすった。
MMRどうこうはとりあえずおいておくとして、萌とユウがこの店で、土日限定ながらアルバイトをして存続を支えたのは事実なのである。彼らが働きたいと手を上げなければ、店はいまだに閉まったままだったろう。そのままつぶれていたとしてもおかしくなかった。
奮闘の甲斐あって常連的なお客さんは戻ってきたし、最初はカレーくらいしかできなかった『オーナーの味』も、萌のたゆまぬ探究心のおかげでナンやチキンティッカの焼き具合までかなり再現できるようになったのだった。
カラン、と店のドアが開いた。
「まだ開店前……あっ」
厨房から半身をのぞかせて萌は声を上げた。
「アーナンドさん☆」
ナマステー、と両手を合わせてアーナンドは笑った。目にするだけでほっとするような笑みはあいかわらずだが、入院前にくらべるといくらか痩せたといえよう。
「ういーッス」
ユウも火を止めて顔を出した。
「毎週助かりますよー」
と言ってアーナンドはテーブルのひとつについた。店の様子が気になるのか、アーナンドは退院以来ちょこちょこと顔を見せるようになったのである。といってもまだ本格復帰はできないようで、一時的に顔を出して帰るのがせいぜいだ。
「今日はー少しだけ、仕事手伝いますね」
「え、アーナンドさん、いいの? 体調的に?」
「もう大丈夫なのですよー。長く店の厨房を空けると、カンが鈍ってしまうです」
「まだ無理はしちゃダメだよ。また病院に運ばれちゃうよ!」
「そっすよ。いやマジで」
ははは、とアーナンドは穏やかに笑った。
「ええ、だから仕事、ちょっとだけにーしときますよ」
不安がないわけではない。でもリハビリにもなるし、いずれは店の平日営業も再開したいから、これは前進だと萌は思った。
「じゃあアーナンドさんの復帰祝いとして」
またも、どぅるるるるる……と、ドラムロールの口マネから萌は告げた。
「まずはアーナンドさんに、ボクのカレーを食べてもらいたいっ! アーナンドさん印(じるし)の直伝カレーをねっ☆」
「ひゅーひゅー!」
ユウがはやし立てるように言う。
「上達具合を師匠に見てもらうわけだな。こりゃー緊張するなあ鬼河内よ」
にししっと笑う。
「なに言ってるの? ユウくんもチキンとか添え物つくるんだよっ。ユウくんにとってもチャレンジなわけ☆」
「なっ!?」
まさか自分に話が向くとは思っていなかったらしく、ユウは大げさでもなんでもなく目を白黒させた。
「ちょい待て俺も? まだ心の準備が……っ!」
「常在戦場、料理人ならいつだって、最高のものを提供できないとね♪ さあさあレッツ・クッキング!」
「いや『Let's』に『cooking』はつかねーんじゃねーの……っていうかマジで!?」
やがてアーナンドの前に、店の定番メニュー『Bランチ』が運ばれてきた。
「おー、おいしそうですね-」
アーナンドは目を細める。
アルミ製のどっしりした銀皿が、いろとりどりの小品に飾られている。自家製のオレンジ色したドレッシングを、まんべんなくかけたシャキシャキのサラダ。きつね色の焼き具合、皿からはみだすボリューム自慢のナン。見た目からしてすでにパリパリ、粒だった表面も嬉しいパパダムは、ひよこ豆をすりつぶし極薄に伸ばして焼いたクラッカー状のつけあわせ。焦げつく寸前で焼き上がり、皿の中央で存在感を示すはチキンティッカ。そしてライスの小皿とともにならぶのは言うまでもなかろう、リクエストを受け辛さハードモードにした特製カレー二種なのだ! 日替わりと鶏肉、まろやかな茶色と刺激的な赤色、日替わりのテーマは茄子のキーマカレーである。
アーナンドはずっとニコニコしている。けれど彼の目にキラッと、萌は一瞬の輝きを見取った。
やはり彼も職人、プロのまなざしで見ている――。
今さらながら緊張した。そっと視線をスライドさせると、やはりユウも緊張の面持ちなのがわかった。
「いただきます」
ほがらかに告げてアーナンドはBランチに挑んだ。本国式ならすべて手で食べるべきなのかもしれないが、迷わずスプーンを手にしている。
黙って静かに一通り食べ、アーナンドはうんとうなずいた。
「カンペキです。萌さん、ユウさん、ほんとうにいい。よくぞここまで仕上げましたね……」
お世辞でも嬉しいよ、と言いかけて萌は口をつぐんだ。
「ワタシ、運のいい男ね……周囲の人に恵まれてるよ」
アーナンドは涙ぐんでいたのだった。
「いけませんね、おじさんになって涙もろくなって」
手にした紙ナプキンは、すぐにくしゃくしゃになってしまった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年10月23日
参加申し込みの期限
2019年10月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年10月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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