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「十月ももう終わりですね」
時子は窓の外に目を向けた。
「そのせいか肌寒い日が増えました。九夜山もだいぶ色づき始めてますし。今年は紅葉狩りには行かれますか?」
すると尚輝は、申し訳なさそうに頭に手をやった。
「もうそんな時期ですか。紅葉狩り……あまり考えていませんでした」
尚輝らしい回答ではある。尚輝は誘われれば行くのだが、自分から積極的に外出するタイプではない。非難するのではなく、提案するように時子は言う。
「休みの日は少し足を延ばしてみるのも大事ですよ。発見の連続ですから」
「かもしれませんね。御巫さんはよく行かれるんですか? 山歩き」
よく行くほうだと思いますと時子は答える。といってもたくさん歩くわけではないです、と注釈して続けた。
「わからないことも多いので、植物や昆虫などの図鑑で調べながらですけど。鳥類だけなら、よくわかるんですが」
「御巫さんは、鳥のことに詳しいですからね」
そんな先生だって頭から小鳥が、と思って時子はふふと微笑した。
「どうかしました?」
「……いえ、思い出し笑いです」
「今日の僕、なにかおかしな格好でもしているでしょうか?」
「そんなことはありません。普段と同じですよ」
ならいいんですけど、と尚輝は座り直して、
「なんだか御巫さんに、ちらちら見られているような気がして……」
いけない――時子は気付いた。
誕生日プレゼントを考えるあまり、ついつい尚輝を観察していたようだ。彼に居心地の悪い思いをさせては本末転倒だ。
気のせいですよ、といささか早口で告げて時子はコーヒーを飲み、お菓子をつまみながら話題を変えることにした。
「旧市街のアパートに、ときどきは戻られてますか?」
しばしば尚輝は帰宅が面倒になり、学校で寝泊まりしてしまうことを時子は知っている。
ははは、と面目なさそうに彼は答えた。
「ええ、戻らないと洗濯物が大変なことになるので」
「そうですよね。洗い物も」
「あと、ゴミ出しも……さぼるとすぐ埋まりそうになってしまうもので」
ねぼけまなこでゴミ袋を提げ、パジャマ姿でゴミを出す尚輝の姿を時子は想像した。また微笑しそうになるが、こらえる。
「旧市街まで少し距離がありますから、歩くと健康に良いとは思いますが……もう少し学校に近いアパートを借りられたら帰りやすくなるとも思います」
「そうですねえ」
尚輝はそう回答して、しばらく宙をながめていた。
実際に引っ越すとどうなるか、考えているのかもしれない。
でも、と尚輝は言う。
「僕、旧市街の町並みも好きなんですよね。なんというか風情があって。学生の時分に住んでいた地域にも似ていて……」
学生時代。尚輝が
今道 芽衣子
と同じ研究室にいたころだろうか。
どんな学生だったんでしょう、と時子は考えてみる。
十数年前の尚輝先生と芽衣子さん――。
当時の尚輝先生の服装は、ジーンズにネルシャツだったりするんでしょうか。
芽衣子さんはその時代から、いまみたいにお洒落だったりするんでしょうか。
そうだ、と時子は思った。
今度、芽衣子さんに会う機会に頼んでみましょうか、当時の写真を見せてもらいたい、って……。
そんな秘密の計画は伏せて、時子は尚輝に言うのだった。
「運動不足解消には、歩くのが一番いいかもしれませんね」
「ええ、僕にも向いていると思います」
「スマホには移動距離や歩数など出ますから、ときどきチェックしてみてくださいね」
「そんな機能があるんですか。見たことがなかった」
尚輝の様子から察するに、本当に見たことがなさそうである。時間があるときにでも、使い方を教えてあげたほうがいいかもしれない。
さて、と食器を下げて時子は言った。
「あまり長居してはいけませんね。そろそろ私はお暇します」
「そうですか、ではまた明日」
ナチュラルに尚輝が、また明日、と言ってくれたことが時子には嬉しい。こうして顔を合わせることが、尚輝にとって一日の基本になっているということだから。
「それで……明日のおかず、なにかリクエストはありませんか?」
「いつもすみません。特には、ありませんけれど」
張り合いのないことを言う尚輝だ。でも――と彼は少し考えて付け加えた。
「厚かましいことを承知であえて言えば……しいたけが食べたいです。旬ですし」
「しいたけ?」
「あれ、しいたけのシーズンって秋じゃありませんでしたっけ?」
「いえ、合ってます。なんというか、意外な申し出だったので」
「一人暮らしだとあまり買わない食材なんですよね……ごくたまに買っても、使い切れず半分以上だめにしてしまいます」
申し訳なさそうに言う尚輝を、元気づけるように時子は言った。
「しいたけですね、素敵な提案をありがとうございました。楽しみにしててください。あと、ご飯は栗ご飯ですよ」
「ああ、嬉しいですね」
尚輝の口元がほころぶのがわかった。彼のそんな表情が見られただけで、時子は胸が一杯になったように思う。
しいたけ、焼いてもいいし煮てもいい。ちょっと凝って肉詰めにしても美味しいし、ハンバーグに加工するのも面白い、いくらでもアイデアが浮かびそうだ。
それでは、と時子は実験室を後にした。
楽しいひとときだった。
肝心の、なにをプレゼントするかについても、直接の回答こそなかったものの、色々ヒントがもらえたように思う。
太陽の傾きかけた空は、それでもやっぱり秋晴れなのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年10月23日
参加申し込みの期限
2019年10月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年10月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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