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お化け屋敷でハロウィンを
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●お化け屋敷でパーティを
ヒューと水樹は、リョウタを連れて大広間に行きました。
他のみんなも大広間に集まっていました。
ヒューはおばけが自分たちにも見えていることを伝え、この洋館はたしかにお化け屋敷だと認めたうえで、少年に優しく問いかけました。
「どうしておばけが出てきたか、何か知ってることはない?」
ヒューの方が聞き上手なので、水樹は男同士の話を見守っています。
リョウタはもじもじと答えます。
「わかんない。本当だよ。僕、嘘つきじゃないよ」
『嘘つきじゃない』――その言葉を学校にいたときから何度か聞いたなあ、と瀬莉は思いました。
おばけを目の当たりにするまで、瀬莉はリョウタが自分の話を信じてもらえなかったので意固地になっているんじゃないかと思っていました。けれどそれだけじゃない何かがありそうです。
「あっ、くーちゃんなら何か知ってるかも」
弾かれたように顔をあげるリョウタに瀬莉は聞き返しました。
「くーちゃんって?」
「いつもここで会う友だち。ちょっと年上で、帽子を被ってて、いっしょに……あれ? くーちゃん?」
リョウタはきょろきょろとあたりを見回しました。
みんなも同じようにきょろきょろと『くーちゃん』を探します。
しかし自分たちのほかには愉快で遊びたがりなおばけたちしかいません。
瀬莉はリョウタに言いました。
「リョウタ君ずっとひとりだったよ?」
リョウタはびっくりして目を見開きました。そんなはずはない、という顔です。
瀬莉はリョウタが持っていた画用紙を指さしてもう一つ気になっていたことを指摘しました。
「リョウタ君、どうしてそんなにびっくりしてるの? あたしは、ここにいるおばけたちがリョウタ君が描いた絵にそっくりだってことのほうがびっくりしてるよ」
大人たちはテーブルを囲んで、リョウタが描いた絵を広げました。
本当です。
ふよふよおばけも、かげねこも、かぼちゃおうも、がいこつ夫人も、こうもり男爵も、絵の中にいます。
(この子が考えたおばけだったんですね)
ミヨは得心しました。
その場をそっと離れて、カーテンの傍の白っぽい影に近づき、ほかの人にバレないように指で五芒星を二度宙に描きます。霊体と物理的に接触できるようになるろっこん『聖身辟除護守法(乙式)』を発動させたのです。ミヨは白い影の肩を叩いて小声で囁きかけました。
「あなたが『くーちゃん』ですね?」
「気づいてたっすか……」
「あなただけ『霊』だということはね。ほかのおばけたちは絵にかいたようなペラペラの幻影。この屋敷に居ついているおばけじゃないとすると……リョウタ君のろっこんでしょうか?」
「そこまでバレてたっすか」
「あの子の想像力は素晴らしいです。けれど彼が自分自身でいればいるほど、周りからは嘘つきだと言われてしまうこともあったのでは……?」
それは霊感が強かった自分の子ども時代のことをほんのりと思い出して言ったことでしたが、くーちゃんがどこか悲しそうにリョウタの方へ顔を向けたので、当たらずとも遠からずだろうと分かりました。
「あなたはリョウタ君の味方でいたかった。自分でいられる場所をつくってあげたかった。何故ならばあなたは、――リョウタ君のお母さんだから」
白い影は観念したようにキャスケット帽を脱ぎました。
くーちゃんの姿は大人の女の人に変わっていました。
ふわりと長い髪が肩に広がり、白いシンプルなドレス姿になっています。
「どうしてリョウタ君が何度もこのお化け屋敷に足を運んでいたのだろうと考えていたのですよ。その理由は、この猫ちゃんが探してくれました」
壁際にいたシマシマ猫が上の方を見てにゃーごと鳴きます。
そこにはリョウタによく似た面差しの女の子の写真が飾られていました。
古い写真ですが、女の子はまさに『くーちゃん』でした。
「ここがあなたのご実家、つまりリョウタ君にとっても縁ある場所だったからでは?」
「その通りです。……私のことはリョウタには言わないでいただけますか?」
「このお化け騒動をこれ以上広げないと約束してくださるのなら」
「リョウタの力は、不安な気持ちの時に絵を描くと絵が現実化するというものです。リョウタが楽しい気持ちでいれば、これ以上おばけが増えることもないでしょう」
シマシマ猫は、この話を聞くとどこかに立ち去りました。
しばらくすると四つ折りにした紙を口に咥えてきて、リョウタの前にお座りします。
「なんだろう? 読んでってことかな?」
リョウタは猫の口から紙を取ると、中を開いて読み上げました。
「えーと……『リョウタ君、君は嘘つきじゃないけど、内緒にしなきゃならないこともあるんだよ。大人がお化け退治に来たら、こんな面白いお化けたちがやっつけられちゃうでしょ?』……だって」
これはタルトからのメッセージでした。
首に赤いリボンをつけたシマシマ猫は、ろっこんで猫に変身したタルトだったのです。
リョウタを傷つけることなくこのお化け騒動を収めるために知恵を絞ったのです。
タルトの手紙は、リョウタの心を動かしました。
「そっか。僕は嘘つきじゃないけど、ナイショにしなきゃいけないこともあるんだね。だって、ここのおばけたちがやっつけられちゃうのはいやだもの」
それを聞いたトワが陽気に跳ねます。
「リョウタ君のネガイは、おばけパーティデスにゃん? デハー、実際にパーティ会場にしてしまえば良くないデスにゃん? 場所を洋館に限定してしまえば(にゃん)外には出ずにこの中の出来事でしかなくなるし(にゃんにゃん)ハロウィンが終わったらちゃんと解散! するマス(にゃんにゃんにゃん)」
トワがかげねこに触りまくったせいで、纏わりついた影たちがにゃんにゃんにゃんにゃんオーケストラ。
話し声が聞き取りづらいったらありません。
それでもリョウタには伝わったようで、彼は「おばけパーティ!」と嬉しそうに頷きました。
「レディースエンドジェントルメン! 今日は我らがお祭りだ! 歌え! 楽しめ!」
かぼちゃおうさまが空中に浮かび上がってパーティを盛り上げます。
灯りのつかないシャンデリアの代わりに、ミヨが馳夫の頭を三回こすって『インスタントご来光』で大広間をライトアップしました。
「いやあ、最近のこすぷれとやらは凄いね。本物っぽいねぇ」
馳夫は天然ボケなところもあるものですから、おばけや霊も人間だと思い込んで楽しんでいます。
それを見ながら、ミヨはくーちゃんに聞きました。
「成仏を望みますか? こう見えて寺の娘ですから、念仏くらいは上げられますよ」
くーちゃんは首を横に振って、キャスケット帽をかぶりなおしました。
すると大人の女性だったその姿は、みるまにリョウタ君より少し年上の子どもの姿に戻りました。
「もう少しだけパーティを楽しませて欲しいっす。そしたら自分で上に行くっす」
ミヨはわかりましたと頷きました。
いつのまにか人間に戻ったタルトが、楽しくおばけたちと遊んでいます。
リョウタと瀬莉とくーちゃんは、かぼちゃおうさまにカプカプされて笑い転げています。
ヒューはがいこつ夫人と、水樹はこうもり男爵とダンスをしています。
音楽はトワが指揮するかげねこにゃあにゃあオーケストラです。
「僕らも踊ろうか」
馳夫がミヨに手を差し出しました。
「まぶしいですよ、馳夫さん」
ミヨは目を細めて、照れ臭そうにその手を取りました。
こうしてハロウィン限りのおばけパーティは一晩中続きました。
その夜きり、くーちゃんはリョウタの前に姿を見せなくなりました。
けれど、リョウタには不思議で楽しい思い出と、その思い出を共有できる友だちができました。
その後、九夜山の麓のお屋敷でおばけを見たという話は、ぱったり途絶えたということです。
(おしまい)
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あとがき
担当マスター:
笈地 行
/
しまみ
ファンレターはマスターページから!
ご参加ありがとうございます。
後半の代筆を担当させていただきました笈地です。
前半4ページまではしまみマスター、後半5ページからはわたくし笈地が執筆させていただき、合作でお届けいたしました。
しまみマスター体調不良とのことで、ご快復をお祈りしております。
ご参加のみなさまにおかれましては大変お待たせいたしました。
少しでもお楽しみいただけましたら幸いです。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
しまみ
シナリオタイプ(らっポ)
イエローシナリオ(50)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
冒険
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年09月13日
参加申し込みの期限
2019年09月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年09月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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