快眠枕『ねこたん！』｜リアクション

快眠枕『ねこたん！』

●一途な恋する少年の困難

　快眠枕『ねこたん！』のモニターに選ばれた冴木竜司は「いいもの来たー！」と喜んだ。

『ねこたん！』で眠れば快眠間違いなし！　あまりの気持ち良さに、素敵な夢を見られることでしょう。
　この文を見た時、相原まゆ先生が出てくる夢に期待に胸躍らせた。
「まゆ先生を夢に出してくれよ！」

　目覚めると10年後の未来で、彼は寝子高の体育教師になっていた。
（いやいや！　何でだよ！？　そりゃあ教師になるのは考えていたけど……）
　夢とはいえ、いきなりなるのは心構えが……と困惑した。
　どうすれば元に戻れるんだ？　と考えた時、困難なミッションをクリアすれば起きられるという声が聞こえた気がした。
（よーし！　やってやろうじゃねぇか！）
　意気込んだ竜司の目の前に現れたのは、10年経っても色あせない彼の女神、まゆ先生。
　45歳になったまゆ先生だが、思いを寄せたあの日から外見は全然変わっていない。
（美魔女かよ！　でも、それもまたいい！）
　生徒だった頃はまだしも、今なら、社会人の俺なら、まゆ先生も俺の想いを受け入れてくれるんじゃねーか！
　歳の差は変わらないが、同じ社会人だし。今なら大丈夫。それならば即、実行！　と竜司は告白をし始めた。
「まゆ先生！　相も変わらず美の化身！　とっても素敵です！　俺と結婚してくださーい！」
　はぁ……とため息をつき、まゆ先生は「教え子だった時から、まったく変わらないわね……」と一言。
　脈アリか？　と思ったが「何度も言うけどお断りよ！」と担任時代と変わらない振り方で振った。
　見事に玉砕した竜司は「どいひー！？　何故―！！」と頭を抱えて叫んだ。

　まゆ先生は、この10年の間に結婚できず。
　それでヤケをおこしたのか覚悟を決め「生涯独身よっ！」と決めちゃったとか。
「……ってか、生涯独身決めちゃったまゆ先生にプロポーズを受け入れてもらうのがミッションかよ！」
　難易度すごく高くね？　とも思ったが「いいぜ！　やってやんよ！」とやる気を燃やす。

　それから手を変え品を変え、告白し続けること幾数回。
　今行っている告白は壁ドン。30センチくらい身長差があるので、ちょっと態勢に無理があるが気にしない。
「まゆ先生……大好きです。愛してます。この想いは12年前から色あせる事無く変わりません……」
　どうやら、夢を見始め、ミッションに挑み始めてから2年経過しているようだ。
　それでも、竜司はめげずに告白し続けている。
「俺は例え先生が何歳だろうと……敬愛し女性として愛し続けます。だから俺と……結婚してください」
　珍しく真剣な表情で思いを伝えているわね、と竜司の顔を見つめていたまゆ先生の眉がピクリと動いた。

「何歳だろうと……ですって……？」

　女性が気にしている言葉のひとつ、年齢のことに触れられたことが気に障ったようだ。
「どうせ、あたしは40過ぎてもまだ独身よ！　もう結婚なんてしないんだからっ！！」
　まゆ先生は大声でそう言うと、竜司の頬に強烈なビンタを。
　今までは「お断りよ！」といったことを言われただけだが、ビンタされたことはなかった……気がする。
「竜司君のバカー！！」
　そう叫んで、廊下を走ってどこかに行ってしまった。
　叩かれた頬に手を当て、何がいけなかったんだ……と涙目で考える竜司だった。
「このミッション、超がつくほど困難すぎ！　でも俺は諦めない！！」

　夢でも現実でも、竜司のミッションは解決しそうもないようだ。彼は目覚めることができるのだろうか……。

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あとがき

担当マスター：カターレ
ファンレターはマスターページから！

カターレです。

快眠枕『ねこたん！』での寝心地は快適だったと思われますが、見た夢で「ええぇ！？」と驚かれたことと思います。
どうすればいいんだ！　といった困難なミッションに挑むのは、ＰＣさんそれぞれの特徴が出ていました。
何とか困難を乗り切った、という方。俺のミッションはまだ続く！　という方。
様々な夢、ミッション解決を書けて楽しかったです。

参加してくださった皆様に楽しんでいただだければ幸いです。
私も『ねこたん！』が欲しいです。困難なミッションを見る夢ことがなければ、ですが。

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