this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
部活動のお時間です! ~運動部編~
<< もどる
1
2
3
4
5
…
21
つぎへ >>
「もう少し、いけそうですね」
「……そうだな」
ひびきの手に力が入る。決して無理はさせたくない、が、ここで下げるのが彼のメンタル面にどう影響するかもわからない。
少なくとも今は源太郎たちを信じて、スコアを書き続けるだけだ。
そんな風に考えながらも、ひびきは少しだけ落ち込んでいた。
自分も野球部の一員として頑張っているつもりではある。だが、こんなとき、信じて待つことしかできない自分がもどかしくもあった。
「よっしゃ、気合入れなおすで!」
「おう!!」
グラウンドから聞こえた掛け声に我に返るひびき。
「私が弱気じゃだめだよねっ」
桐島先生に聞こえない程度の小さな声で呟くと、持っていたペンをくるりと回した。
マウンドでキャッチャーが帽子を取り、額の汗を拭う。
願掛けのために5厘にまで剃りこんだ頭部を帽子で隠し、息を吐いてから投球フォームに入る。
「っ!!」
レフトスタンドから息をのむ音が聞こえた。
ボールはバットにはじかれそのまま右中間の方向へ。
抜ければ同点、逆転されてしまう。
「させるかっ!」
「武蔵君!?」
ボールに食らいついた武蔵に、スタンドの絵梨菜は思わず声をあげる。
ワンバウンドしたボールをどうにかグローブにおさめるとすぐさま2塁に入った薫にクラブトスを上げる。。
「先輩っ!」
「おっしゃ!」
すかさずセカンドベースを踏みそのままファーストへ送球。
ゲッツーで一気にツーアウト3塁にまで追い込んだ。
「いいぞ新庄!」
「先輩も、ナイス送球っす!」
セカンドショートのコンビが互いのグラブをぶつけて笑いあう。
その肩に薄らとかかった雨雲から雨粒が落ちた。
ぽつり、ぽつり。
「雨だ……」
ベンチからグラウンドを見ていたひびきは、いつの間にか頭上が薄暗く曇っていることに気が付いた。
朝の快晴とは程遠い、暗い雲。今はまだ太陽が切れ間から覗いているが、果たしてそれもいつまで持つか。
「ラジカセ濡れちゃう!」
スタンドの絵梨菜はあわててラジカセを回収すると部員のさしている傘の下にその身を滑り込ませる。
酷い雨にならなければこのまま試合は継続されるのだが……。
グラウンドはいきなりの雨に一瞬中断したものの、試合は継続されていた。
ゲッツーの後、ライト前ヒットで3塁ランナーが帰り2対2の同点に追いつかれ、なおも1塁にランナーが。
絶え間なく降り出した雨が帽子のつばを叩く。
武蔵はショートの薫と1塁のランナー、そしてピッチャーをそれぞれ横目で確認する。
ピッチャーが投げると同時に1塁ランナーが動いた。
「盗塁っ!?」
「させへんで!」
「こい山路!!」
武蔵が動くよりも先に薫がセカンドベースに入る。
ストライクゾーンに入り込んだボールを、源太郎は手元を確認しないままセカンドに送球。
スライディングで飛び込んできたランナーをボールの入ったグラブで妨害し、タッチアウト。
交代となったところで、雨のためベンチでの待機を申告された。
「雨ひどいね、はいタオルです」
「お、さんきゅーな」
薫はひびきからタオルを受け取るとその坊主頭を乱暴に拭き取る。
「坊主にすると頭洗いやすいしすぐ乾くし、どうだ、ひびきもやるか?」
「遠慮します」
薫の言葉に即答するひびき。
薫は冗談だろー、と笑いながらひびきの頭をくしゃりとなでた。
空を覆う雲はどんどん暗くなり、雨の勢いも増してきた。
マウンドとバッターボックスがぬかるまないようにとビニールシートをひいてはいるが、果たしてどの程度効果があるのか。
「こりゃあやまんで」
空を見ながら源太郎が漏らす。
そして源太郎の予想通り、その後も雨は降り続け試合は中止となった。
翌日に再試合が設定されたことが告げられる。
「……ほらっ、風邪ひく前に学校戻ろう? きっと神様が、悪い流れを断ち切ってくれたんだよ」
そう言うひびきだがその表情は少し悔しそうだ。
「せやな、マネージャの言うとおりや。あのまんま続けとったら下手しぃ相手のペースやったかもしれん」
「っし、気持ち入れ替えて明日に備えるか!」
源太郎の言葉を薫が引き継ぎ、寝子島高校野球部を乗せたバスは帰路についた。
本土を出、寝子島に入ると先ほどまでの雨が嘘のように一面の青空が広がっていた。
「こっちで試合すればよかったのに」
チアリーダーの衣装からジャージに着替えた絵梨菜がぼやく。その隣でちょうどバスから降りた武蔵が全くだと言わんばかりに大きく頷いた。
「仕方ない仕方ない。さ、帰ったら冷やしておいた蜂蜜レモンが待ってるからねー!」
そんな一同をひびきが先導する。
寝子島高校に到着したのはお昼過ぎ。絵梨菜たちチアリーディング部は自分たちの教室へ。
野球部員たちも部室に集合し桐島先生と翌日のためのミーティングを開始した。
机の上にはひびきのお手製蜂蜜レモン。
ミーティングの間にひびきは1人でユニフォームの洗濯に精を出す。
いつにもまして泥だらけなユニフォームを一枚一枚丁寧に洗っていく。
「悔しいな、途中で中止になっちゃうの。……でも明日も頑張れるよね」
干したユニフォームを風が靡かせる。
そのユニフォームをを見ながら、ひびきは小さくつぶやいた。
「私を、甲子園に連れて行って、ね」
「当たり前だろ」
ひとりごとのつもりで呟いた言葉に返事が返ってくる。
慌てて振り向くと部員たちがひびきの背後に整列していた。
「うちの大切なマネージャの願いや、叶えたらんと漢ちゃうやろ!」
源太郎の言葉に「おう!」という返答が沸きあがる。
真っ先に応えた武蔵がひびきの頭をぽんぽんと撫でる。
「任せとけよ、ぜってぇ連れて行ってやるから」
「……うんっ!」
宮祀 智瑜
は移動教室のため校舎2階を歩いていた。
ふと窓の外に目を向けると、桐島先生が校舎の方向へ歩いているのが見える。
「ごめん、すぐいくから先にいってもらっていいかなっ」
一緒にいた友人たちと別れ急いで階段を駆け下りる。
「義弘先生っ」
「……宮祀、か。授業はどうした」
「えと、移動なんです」
「そうか」
思わず追いかけてきた智揄だが、そこで桐島先生の表情がいつもより少し陰っているのに気付いた。
「どうか、されたんですか?」
「ん、何がだ」
「勘違いでしたらごめんなさい……なんだか、元気がないように見えたので」
智揄の言葉に応えず、桐島先生は眼鏡の位置を変える。
その姿に智揄は慌てて別の話題を投げかけた。
「あ、えっと、そういえば野球部、今日試合だったんですよね? どうでしたか?」
「……延期だ」
「えっ」
「本土が急な大雨にみまわれてな。再試合だ」
そこで言葉を切り、桐島先生は少しだけ奥歯を噛みしめる。
「みな、最良のコンディションだった。今日、あれだけ投球数を増やされて1日で回復するか……いや」
「先生……」
「すまない。選手経験がないのに監督などという重役を任されているせいで少し考え過ぎてしまうのが私の悪い癖だな」
「そ、そんなこと!」
智揄の表情を見て、桐島先生は少しだけ肩の力を抜く。
「授業が始まるぞ、行きなさい」
「せ、先生! あのっ」
背を向けようとしていた桐島先生を呼び止め、こちらをまっすぐに見つめる瞳に智揄は少し視線を逸らす。
「明日の試合、見に行っても、いいですか……?」
「ああ、だが少し遠いぞ?」
「義弘先生……あっ、野球部の頑張ってるところ、見てみたくて」
「……構わない。歓迎する。……宮祀のためにも、勝たないとな」
少し口元を緩めた桐島先生に、智揄も顔を綻ばせる。
「じゃ、じゃあ授業行ってきますね、っ……きゃっ」
教室に向かおうと歩きはじめた足が何もない場所で躓く。
こける、と思って智揄は強く目を閉じる……が、想像していた衝撃は襲ってこない。
恐る恐る目を開けると、そこには桐島先生の胸が。
「……気をつけろ」
「ひゃ、は、はい! ありがとうございます!」
夏服越しに伝わる体温と自分の鼓動の音に、智揄は少しだけ、このままで居させてくださいと願ったのだった。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
21
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
部活動のお時間です! ~運動部編~
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
時織椎
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
スポーツ
定員
1000人
参加キャラクター数
66人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月08日
参加申し込みの期限
2013年08月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!