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\ オーバータイム!/
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部活動のお時間です! ~運動部編~
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「ハイエ先輩、お願いします」
「お願いしますなのだ」
「ん、がんばろう。雨崎はまず水に入るところからだな」
「そ、それが一番の難関なんです……」
先ほどと同じように足先をつける。水温が足から背中にかけて伝わっていく。
「……つかまって、ゆっくりでいいから」
差し出されたハイエの腕にすがりつくように抱き着くと、ゆっくりとプールに体を沈める。
お風呂よりも低い水温に、全身を細切れにされているかのような恐怖が体をすくませる。
ハイエに先導され、一歩、また一歩とプールサイドから離れるて行く。
「ちょ、ちょっとは慣れてきたかな……あ、あばばばばば」
小学生の頃の記憶が蘇る。家族で遊びに行った海。波の感触。傍で浮き輪に乗っていた妹がいない。見つけたとき、妹は沖の方へ、波に揺られていた。
このままだと妹が危ない。波を割って泳ぐ。もう少し。あとちょっと。
走る激痛。足が攣る。どうやって泳いでたんだっけ。あれ。妹は? 僕はこのまま……?
「大丈夫!?」
ハイエに抱きとめられて我に返る。そこは波にのまれた海ではなく、寝子島高校のプール。
妹も自分も、すぐライフセーバーに助けられ命に別状はなかった。
「ご、ごめんなさい、だいじょうぶ、です」
ふらふらとプールサイドにつかまる。
こんなんじゃだめだ。何のために海の近くの高校に来たんだ。
荒太郎は悔しさで歯を食いしばる。
「頑張らないと。泳げるようになって、またみんなで海に行くんだ」
それから荒太郎の怒涛の水泳週間が始まったのだった。
……1人で水に入れるようになるまで、かなりの時間を要していたようだが。
寿美礼は部員のタイムを計っては手元のノートに記入していく作業を繰り返していた。ノートの表紙には「水泳部ノート」とだけ書かれている。
歴代の記録を眺めながら、部員たちのタイムを計る。
「部長、次お願いします!」
「まっかせてー!」
部長、という響きに感動しつつも、仕事はきっちり。
練習時間ぎりぎりまでタイムを計っては、記録を書き込んでいく。
「ふぃー。もうほかにタイムに納得いってない人はいない?」
周りを見渡し、大丈夫そうだと判断すと近くでスポーツドリンクを飲んでいた
鏡箕 萌
にストップウォッチを託す。
「鏡箕ちゃん、よかったら私のタイム計ってくれない?」
「いいっすよー」
スポーツドリンクのペットボトルを横に起き、タオルを肩に羽織ってホイッスルを加える。
笛の音と共に寿美礼が飛び込む。のびのびとした泳ぎでターン。脚力での潜水は長く、浮かんでからも呼吸は乱さない。
泳ぎ終え、萌のストップウォッチを覗き込む。
「んーまぁまぁってところかな。ありがとうね!」
「いえいえ。あ、よかったら今日の記録見せてください」
「いいよー、これね」
2人で記録ノートを覗き込む。
多い人は今日の練習だけで数十本のタイムを記録していた。
「志波先パイすご……」
武道のタイムが並んだページを見て、萌は思わず声を漏らす。
タイムにほとんどぶれがなく、いつも一定の記録を出している。
「すごい……ね」
寿美礼は思うところがあったのか、少し表情を曇らせた。
「あ、佐々部長、フリースペースありますよ!」
「あ、本当だ」
ぺらっとめくったページには引退記念の寄せ書きや、地球上のものとは思えない何かの落書きなどがかかれたフリースペースが用意されていた。
「なんか書きます?」
「うーん、そうだなあ」
少し悩んで寿美礼は『本日は晴天、プール日和なり』という文字とイルカの絵を描き足した。
萌と顔を見合わせて笑いあうと、部活を〆るために立ち上がった。
「今日の部活はここまでー!」
「「「「お疲れ様でしたー!!」」」」
「まゆっちー!! 大人しくしてたんだからご褒美ちょーだい!」
「また来た!」
まゆ先生の愛を体で表す白虎に、若干引きつった笑みのまゆ先生。
いくらかつての教え子と言えど、ここまでスキンシップ過剰だと考えるより先に身が引いてしまう。
この姉にしてあの弟あり、か。
「もう、そんなに怯えないでくださいよっ、まゆっちは可愛いんだから!」
白虎はそんなことお構いなしににこにこ。
「ふふ、まゆっちは相変わらず、生徒想いのいい先生ですよね♪ ほんと、生徒がうらやましくなっちゃう。ちょっと空回りしてるけど」
「褒め言葉として受け取っておくわ」
「褒めてますってばー! あ、そうだ、どう? みんな今からあったかいものでも食べに行かない? お姉さんがおごってあげるわよ?」
「おいしいものなのだ!?」
白虎の言葉に小麗がはっと顔をあげる。白虎は満足そうにうなずいた。
「行ける子は着替えたら正門に集合ね、待ってるわー!」
荒らしの如く駆け抜けていく白虎だった。
「あー……俺、最後でいいんで、先行っちゃって」
武道がひらひらと手を振り、萌は同級生に呼ばれてシャワールームへ。
ハイエはもう水を拭うこともせず、どこかへ歩いて行った。
プールから部員がいなくなったところで、武道は記録ノートを開く。
「おんなじタイムばっかりだな」
並んだ数字を見ながら、武道は自嘲気味に呟く。
「やっぱり……こっちに来てから下がってる、な。なんでだろう。鍛え方も変えてないし。脱臼した肩も完治している」
無意識のうちに右肩に手をやる。違和感はない。
「となるとメンタル面か? くそっ……わかんねぇよ」
うなだれた武道の首筋にひんやりとしたものが押し付けられる。
反射的に振り向くと、目の前には缶ジュースが。
「……ハイエ先輩」
「あげるよ」
「ありがとうございます」
素直に受け取り、タブを開ける。
ハイエも隣にしゃがみこみ自分の分の缶ジュースを開けた。
「なにか、悩み事でもあるの?」
一緒に泳いだ時と同じ言葉を投げかけるハイエ。
その言葉に武道は少し考えてからぼそりと。
「悩んでるわけじゃなくて、わからなくて困っていることなら」
ハイエは不思議そうに武道の顔を見上げる。
「よく、わかんないっすよね。俺もです」
「志波を見ていると……昔の自分を思い出すわ」
タイムが伸び悩み、レギュラーから外れてしまった過去。吹っ切れているとはいえ、忘れることなどできない。
「私から言えることは何もないけれど……。耐えきれなくなったら一緒に泳いであげるわ。今日みたいに」
「『汐崎先輩と一緒に泳ぐことができたらタイムが伸びる』っていうジンクスですか?」
「それはアテにしないでほしいかな」
困ったように笑うハイエを見て、武道も軽く笑う。
「ジュース、ごちそうさまでした」
「いいの、帰るようなら鍵は私が預かるよ」
「……お願いします。あの」
武道は立ち上がり、ハイエに向かって頭を下げる。
「今日は、ありがとうございました! ……出すぎたお願いなんですが、このことは内緒にしておいてください!」
「……わかったわ。私は何も見なかった」
ハイエの言葉に胸をなで下ろし、プールから出ていく武道。
その後ろ姿を、気づかれないように寿美礼が見守っていた。
「出る幕なかったねー」
様子がおかしい武道に声をかけようと待っていたのだが、どうやらハイエに先を越されてしまったようだ。
「元気になったんならいっか! さーて、探検部の方に顔出しにいくかー!」
夕焼けが染めるプールに、ハイエが飛び込む音を聞きながら。
寿美礼は体育館の方へと歩いて行った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
時織椎
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
スポーツ
定員
1000人
参加キャラクター数
66人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月08日
参加申し込みの期限
2013年08月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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