Twinkle☆winking｜リアクション

Twinkle☆winking

　寝子祭もおわり、ほっと一息というわけにもいかなくて。
　島岡雪乃は出席簿を眺めながらため息を吐く。
「島岡～、英語教諭のミーティング始めるよぉ」
　のんびりした口調で呼びかけるウォルター・Bの声にハッとし、雪乃は慌てて書類を持ち替えた。
「き、期末テストの件ですよね……！　一年生の授業進捗はっ」
「はいはい、そういう話はミーティングでねぇ。もっと面白い話しようよ」
　悪戯っぽい笑みをたたえて、ウインク３回。相手が女子生徒ならドキリとしそうな整った顔立ちでも、仕事モードな同僚相手には全く効果はないらしい。
「ああ、最近流行っているおまじないですか？　微笑ましいですよね」
「えー、それだけ～？　島岡も何かおまじないすればいいのに」
「そ、そんな……想いを伝える相手なんて……」
「あれ、これ恋愛系のおまじないだった～？　てっきり、願い事が叶うのかと思ってたよぉ」

　朝起きて、好きな人の名前の文字数分ウインクすれば、想いが伝わる――。
　そんなオクトーバーウインクの噂が形をかえ、12月の寝子島へ訪れたとき。常日頃から不思議なことで溢れるこの島では、願い事が叶うおまじないとして流行り始めていたのです。

　　目次　
　２Ｐ■初瀬川理緒＆佐和崎紗月

　４Ｐ■御剣刀＆小山内海＆橘千歳
　
　７Ｐ■稲積柚春

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