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○○の秋
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運動の秋
シーサイドタウンにある
和菓子屋「萩屋」
の朝は早い。ボイラーの点火から始まり、各種の仕込みに追われる。餡は冷蔵庫で冷やしていた物を使い、その日に出す和菓子を各自が分担して手際よく作っていった。
店主である
矢萩 秋
は厨房を出た。衣服を着替えてパンツルックとなった。肩には細長いケースを引っ掛けた。出ていく直前、店の奥に向かって声を張り上げる。
「あとは頼んだよ。私は息抜きに身体を動かしてくるわ」
「わかりました」
「いってらっしゃいませ」
威勢の良い声が即座に返ってきた。秋は軽く手を挙げて店を後にした。
キャットロードを颯爽と歩く。店のショーウインドウには暖色系を基調とした秋服が飾られていた。焼き芋をベースにしたアイスクリームには若い女性達が群がっている。
「秋を感じるねぇ」
そこかしこに見える季節に笑みを深めた。
吉住 志桜里
はシーサイドタウンの自宅を出た。小ぶりのナップサックを背負い、肩には筒状のケースを引っ掛けて通りをゆく。それとなく人が振り返る。高い身長だけでなく、服装にも注目が集まった。
白いパーカーには竜の刺繍が煌びやかに輝いていた。デニム生地のパンツにもさり気なく黄金の竜が見て取れる。
ヒップホップを聴きながら歩いているかのように肉体は躍動していた。ノリの良いテンポで軽やかに進む。ポニーテールはリズムに合わせて踊るように弾んだ。
志桜里の目が一点に向かう。人波から現れた秋に顔を綻ばせた。
「お姉様、今日はお店、休みですか」
「営業中さね。細かい作業が続いて少し身体を動かしたくなってね」
「そうしますと、その肩のケースは得物でしょうか」
志桜里の目が少し鋭くなる。秋はポンと叩いて、まあね、と答えた。
「そっちも、なんだろ?」
「その通りです」
「この偶然は活かさないと勿体ない」
秋は赤い眼を輝かせて不敵に笑う。
「場所は、ここですか」
「そんな派手なことをしたら後ろに手が回るさね」
二人は笑みを交わし、並んで九夜山へと歩いていった。
二人は桜台から山に入った。道のない斜面の先には開けた場所があった。
秋は得意気な顔で言った。
「立ち枯れした木のおかげね。下草は私が適当に刈っているから足場も悪くない」
「隠れ家、いえ、隠れ道場といった感じでしょうか」
「まあ、そんなところね。会話はここまで! 志桜里、楽しくヤリあおうじゃないか!」
秋は細長いケースを宙に放り投げた。手には使い込まれた木刀が握られていた。
「私のろっこんは命に関わる。今回は封印さね」
「そうですか。では、用意をしてきます」
「まあ、いいけど」
握った木刀を肩に載せて苦笑した。
志桜里は近くの木蔭でナップサックを下ろした。脱いだ白いパーカーは近くの枝に引っ掛ける。デニムのパンツは綺麗に折り畳んで木の根に置いた。
稽古着をふわりと取り出し、手際よく身に纏う。
「身が引き締まります」
黒い袴の裾には夜桜を思わせる可憐な花が咲き誇る。左手には黒々とした篭手を装着、裏拳の仕草を見せた。攻防一体の優れ物である。
最後に黒光りする鉄棍を手にした。
「お待たせしました」
「本気のようで何より」
二人は鬼気迫る顔で笑った。
「志桜里、中途半端な真似はするなよ」
「もちろんです。お姉様には十分に楽しんでいただきます!」
予備動作はなかった。志桜里の鉄棍は秋の頭部に打ち込まれる。水平に構えた木刀で易々と受け止め、滑らせるようにして前へと走る。間合いに入った瞬間、胴を薙ぐ回し蹴りを放つ。
本能に近い動きで志桜里は後方に跳んだ。
「逃がすか!」
尚も秋が走る。木刀の切先を向けて連続の突きを見せた。鉄棍は強固な盾となって防いだ。
秋は犬歯を見せて笑った。瞬時に木刀を真横に倒し、鋭い一閃を見舞う。突きに目が慣れたせいなのか。鉄棍が間に合わない。
甲高い音が響いた。
志桜里の篭手が必殺の一撃を辛うじて防いだ。勢いは相殺できず、僅かに身体が横に傾ぐ。
秋は好機と判断。顔面を狙って拳を打ち込む。
「クッ」
志桜里の顔が歪む。拳が頬を掠めて赤くなっていた。
「貰った!」
秋は叫んだ。躱された拳は瞬く間に志桜里の襟首を掴み、素早い踏み込みで投げに転じた。
志桜里の両足が浮いた。背中を強かに地面に打ち付けられる。そのような未来は訪れず、中途半端な姿勢で技を解き、秋は適度な間合いを取った。
「やるじゃねぇか」
「逃げられてしまいました」
志桜里は秋の身体に押し当てていた拳を開き、ろっこんの不発を笑った。
「楽しいですね」
「もっと楽しむか」
二人は同時に跳躍した。共に間合いに入り、木刀と鉄棍で激しく打ち合う。
「呵呵、いいねぇ、いい! 久しく忘れていたわ、この高揚感!」
秋は加速した。大声で笑いながら拳と木刀の乱打を浴びせ続けた。
手数の多さに志桜里が押し込まれる。表情が苦しげなものに変わってきた。
「まだ倒れるなよ! 鬼矢萩はこんなもんじゃ、止まらねェ! 志桜里ィ、血反吐を吐かせてやるぜェ!」
「ふふ、強い、強いわ、お姉様! 滾ってきたッ!」
右手による鉄棍の連打に切り替える。残った手は密かに握った。
「一撃の重さに頼ってんじゃねェ!」
手数で鉄棍を捻じ伏せた。志桜里の体勢が大きく崩れる。
「今度こそ、貰った!」
振り下ろした木刀が志桜里を両断した。秋は驚きの表情で一瞬、動きを止めた。
「残像か!」
志桜里は自身に拳を密着させて、ろっこん『ウチデノコブシ』を発動していた。一寸の大きさとなり、秋の背後に回り込む。再度の使用で元の大きさに戻った。
間髪入れずに襲い掛かって秋を転がし、素早くマウントポジションとなった。志桜里は悪鬼の形相で拳を打ち込む。その攻撃に怯むことなく、下から応戦した。
拳と拳が当たって弾け飛ぶ。消耗戦の様相を帯びてきた。次第に二人の息が荒くなる。動きも精彩を欠き、最後は頬への相打ちとなった。
二人は並んで大の字に寝転がる。
最初に秋が口を開いた。
「志桜里、前々から思っていたけど、筋がいいわ」
「ありがとうございます。楽しい稽古の時間になりました」
「私も楽しかったよ。話は変わるけど、甘い物を食べたくない?」
「お姉様と私は気が合いますね。喜んでお供します」
二人はゆっくりと起き上がった。
志桜里の着替えを待って共に歩き出す。何事もなかったかのように話に花を咲かせた。
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3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年07月05日
参加申し込みの期限
2019年07月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年07月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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