this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
七色の星、夢追い求めて
<< もどる
1
2
3
4
5
…
8
つぎへ >>
【鷹とお花見】
花見は花を愛でるもの。お酒がなくとも楽しむことはできるのです。学生ならばなおのこと。
「素敵だね」
はらり、はら、はら。散りゆく花びらを手のひらに受け止めて、
花厳 望春
が漏らしたのは決して紡ごうとして紡いだ言葉ではありません。永い時を経て成長する桜の花弁には、見る者の心をさらけだす魔力が蓄えられているのです。
お茶にジュースで乾杯し、持ち寄ったお弁当を楽しんで、いっしょに桜を眺めた仲間たちも、今はめいめいで過ごしています。静かに本の世界へ入り込んでいたり。恋人同士、ふたりっきりの空間に没頭していたり。ごろり寝転びお昼寝タイム、たまらない午睡を堪能したり。
望春はお皿に乗ったウィンナーをひょいとつまんで口へ放り込み、なんとはなし、あたりをぐるり見回します。
ゆるい風が頬をなぞり、花びらを頭上へと巻き上げます。つられて空を仰げば、晴天の深く鮮やかなブルーとプリズムを帯びた陽光が望春の目を射り、穏やかでぬるま湯のような空気に包まれながらに、まぶたを伏せます。
「ああ」
桜の魔力が、望春の喉から音を抜き取ります。
さああ、と再び風。少し先の跳ねた望春の髪を、すべやかな肌を、触れるか触れないかの瀬戸際くらいのやわらかさで、するりなぞっていきました。
「?」
ふと、なにかが動く気配を感じて、目を開きます。
ぱちり。そろそろとまるで忍者のようににじり寄る、一匹の猫と目が合いました。少し小太りの茶トラで、抜き足差し足……といったポーズでぴたりと固まっています。
望春は、ふにゃり。
「キミもお花見?」
頬を緩めて声をかけると、猫はみ~っと鳴いて、お皿に残っていたブロッコリーをじっと見つめます。ちらちら、望春の顔と見比べながら、み~。
「いいよ。あげる」
望春はお箸でブロッコリーを割いて、小さいほうのかけらを猫に差し出し、大きいほうをぱくりと頬張ります。太り気味な猫への配慮でしたけれど、猫はちょっぴり不満そうにじぃ~っと望春を覗いてから、かけらをぱくりとひと口。もはや用はないとばかり、てててと去っていきました。
ぷりぷり揺れながら遠ざかっていく猫のお尻と、さあ、さああと髪をなぞってゆく風に、
「……あ。そうだ」
望春はふいに思い立って、思い思いに過ごすみんなの邪魔をしないよう、ひっそりとその場を離れました。
人影の見えない木陰にて。
ポケットから望春が取り出したのは、ラムネ味の棒付きキャンディです。
ぺろりと舐めればたちまち、ぽわん!
「えっと……や、やあ
シキさん
」
望春のろっこんは、鷹を呼びます。目の前に現れたのは寝子中の制服を着たいかにもクール系美少女ですけれど、鷹です。野鳥のシキさんです。
じろりとにらむ凍てつくような視線に、望春はひざまずいたまま下手な態度で、
「げ、元気にしてた? 最近はあったかくなってきたから、山には鷹のごはんも豊富で……」
むぎゅう。踏まれました。気難しいシキさんは、キチンと礼儀正しく接してあげないと、ヘソを曲げてしまうのです。
とはいえ、蹴りが飛んでこないだけいつもよりマシというものです。
「その……ごめんね。特に用ってほどじゃないんだけど」
用事はなくとも、理由はありました。
怪訝そうに足を引っ込めたシキさんへ、望春はどこかうやうやしくも差し出します。紙コップに注いだ、オレンジジュースでした。
「せっかくだし、シキさんともお花見したいなって。いつもお世話になってるし」
ちょっぴり乱暴であったりもしますけれど、ほかならぬシキさんとも、春の素敵な日和を分かち合いたい。決してご機嫌とりなどではなく、それは望春の素直な気持ちなのでした。
シキさんはしばし、鳥が未知のものをじっくりと観察するように首を傾けておりましたけれど……これも、桜の魔力かもしれません。
そのうち、ぱっと見は不機嫌そうに唇を尖らせながらも、望春に背中合わせですとんと腰を下ろし、オレンジジュースをちびりと飲んでくれました。
「いつもありがと、痛い!」
ごちん! 後頭部をぶつけられたのは、照れ隠しでしょうか。
ふわり。花弁を孕む春風が、ベールのようにふたりを優しく包み込み、にわかにほどけていきました。
望春は背中のあたたかいぬくもりに支えられながらに、再び空を仰ぎます。目の覚めるような深いブルー。解けながら流れていく白雲。それらを彩る、桃色がかって白く咲き乱れる花。花。桜の花びら。
「……ふふ」
とある春の日のひと時でありました。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
8
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
七色の星、夢追い求めて
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年06月10日
参加申し込みの期限
2019年06月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年06月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!