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★電脳世界の幸福論(
御巫 時子
)
午前5時30分。
直方体の建物ばかりが規則正しく立ち並ぶ<国>中の人間の耳に、
『国民の皆さん、おはようございます……』
と、<案内人>たるトキコの穏やかな声が響く。
それと同時に、<国民>全員は定められた眠りから覚め、
『それでは、今日も一日、幸福に過ごしましょう』
もうひとりの<案内人>
ナオキ
が言えば、ゴーグル越しの視界がさあっと開ける。
この<国>の人間は、皆、特殊なヘルメットを装着している。
2人の<案内人>の声は、そのヘルメットから聞こえる仕組みになっていた。
就寝時間になればゴーグルの機能を切り、起床時間にはゴーグルを起動させる。
それもまた、ヘルメットに組み込まれたシステムで、<案内人>達が管理していた。
自由時間に<国民>が望めば、ゴーグルのモードを切り替えて、2人の姿を見ることができる。
ちなみに、朝、仕事や学校に出かけるまでの時間はこの自由時間に当たっていて、なので、
「はあぁ、今日もトキコちゃんは可愛いなぁ……」
なんて、早めに朝の準備を済ませて、<案内人>の顔を見つめる<国民>も少なくない。
特に、トキコは、<国>のアイドルのようなポジションも担っていた。
彼女の愛らしい顔立ち、清楚な立ち居振る舞いが、自然、人気を呼んだのだ。
『皆さん、朝食を忘れないでくださいね。食事は一日の活力の元ですから』
と、トキコが姉のように母のように言い、
『食糧の補給はヘルメットのサイドのボタンから。今日の朝食は、オレンジ・ヨーグルト風味です』
と、ナオキがぼそぼそと補足する。
<国民>は常にヘルメットを装着しているので、食事の仕方も独特だ。
トキコとナオキのアナウンスを耳に朝の支度を終えると、人々は今日も、街に出る。
労働は、成人した<国民>の義務であると同時に、彼らにとっての幸福でもある。
子供達だって、物心ついた頃には、大人になって働くのを心待ちに、学校へ通うのだ。
『それでは、いってらっしゃい』
『良い一日を……』
ナオキの声に、トキコが続く。
この<国>ではいつも通りの、平凡で幸福な朝の一幕だ。
◇
「……ふう」
電脳世界に数多転がるキューブのひとつに腰を下ろして、ナオキは息を吐いた。
「今朝もお疲れさまです、トキコさん」
「ふふ、ナオキさんも」
<国>中の人々が仕事や学校へ出かけたら、<案内人>達の自由時間が始まる。
<国民>達の自由時間と比べて、トキコ達のそれはかなり長い。
何せ、<国民>達は毎日、朝出かけてから夜眠るまで、働くなり勉強するなりしているのだ。
そちらは自動システムが管理しているので、朝と夜、合わせて1時間ほどしか、トキコ達の仕事はない。
食事は朝に一回摂るだけだし、夜は自由時間もないのが<国民>達の日常だ。
「疲れるんですよね、毎朝30分以上も、口角を上げ続けるの」
言って、ナオキが指で自分の口の周りを弄る様子に、くすくすとトキコは笑う。
「可笑しかったですか?」
「いえ、何だか愛らしくって」
「可愛いのはトキコさんの方でしょう。<国>中の人間がそう言いますよ」
「でも、私にとっては、ナオキさんが一番愛らしくて、愛おしいんです」
真っ直ぐに相手の顔を見つめて告げれば、
「……照れますね」
と、ナオキは僅かに顔を逸らして、頬をぽりぽりと指で掻いた。
その姿に、トキコの心臓を持たないはずの胸は、ふんわりとあたたまる。
「……この<国>の仕組みや私達を生み出した<上層部>の人間が滅んでから随分経ちますよね」
ふと、思いついたようにトキコは零した。
「そうですね。ええっと……もう、200年近くになりましたっけ」
「労働も勉学も形骸化して久しい……。<国民>の幸福も、幻想のようなものです」
ナオキが、トキコの方へと顔を向ける。
「虚しいですか?」
「いえ。私が言いたかったのは……、」
「私が今ナオキさんと過ごしている時間こそ、幸福の名にふさわしいんじゃないか、って」
トキコの言葉に、「そうかもしれませんね」とナオキが頷いた。
「次の仕事の時間まで、何をして過ごしましょうか」
「ナオキさんと一緒なら、何をしても、何もしなくても」
にっこりとして、トキコ。
電脳世界は今日も、春の陽射しのような幸福に溢れている。
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担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年06月09日
参加申し込みの期限
2019年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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