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【明日も明後日も、どうかつづきますように】
「刀! すごいわっ、埃が舞ってる!」
家に戻り──エプロンとはたきを、きちんと装備したルヴィアが、刀の肩に乗せてもらいながら高い所の埃をはたいていく。
「けほっ……! 掃除してなかった訳じゃないんだが、やっぱり高い所は難しいな」
ルヴィアが不良を訴える様子はないが、至近の刀が咳き込んでいる以上、ふわりと広がる髪など、外見的にもきっと大分埃を吸ってしまっている可能性がある。
──今日の全てが終わったら。このお土産話を沢山持って、いつもルヴィアを見てくれている人形師の所へ行こうと思う。
「ルヴィア、模様替えをしたいんだが、何か良い案はないか?」
「そうね、お茶の間のテレビがもっとあちこちの方向から見やすくなったらいいと思うわ」
「なるほど……」
試しにルヴィアに色んな方角に立ってもらって、刀が力技でテレビを動かし角度調整をしていく。
ルヴィアはもう偽りのない家族なのだ。そう考えれば、家族が過ごしやすい部屋のレイアウトも、家主としては大事な仕事なのである。
「うんっ、これならどこに座らせてもらっても見やすいと思うわ」
「──ルヴィアも、やっぱりテレビ見てたんだな」
……自分一人ではないと分かっていても、テレビまで一緒に見ているかなんて分からなくて、それでも、
「──? 刀がテレビを付けている時は、いつも一緒に見ているじゃない」
ルヴィアのその言葉に──刀は、己の行動は、独りよがりなどではなく『何一つ無駄ではなかった』のだと。
その瞬間、胸と目頭が急に熱くなったのを、刀は強く我慢した。
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
刀がルヴィアと共に部屋の片付けを終えれば、もう日は夕暮れに差し掛かっていた。
丁度人もおらず、夕焼けの差す寝子島神社で、刀はいつも通りの剣術の修行に差し掛かる。
「ルヴィアはいつも通り境内に──」
「今日は日傘が差せるから、いつもより近くで見れたらと思うのだけれども……だめ、かしら?」
「そうだな……夕日とは言え日光だから、絶対に日傘から出ないようにすれば問題ないか。
でも、あまり近くだと今度は木刀が危ないから、近くになりすぎないようにな」
大喜びするルヴィアの姿に、思わず刀の方まで心が和む。そのまま、ルヴィアのいる位置を確認して、一度ゆっくりと目蓋を閉じて息を整える。
それだけで一瞬にして緊迫した、周囲の雰囲気にルヴィアは息を呑みながら、日傘を握る手を強く、刀の修行をじっと見つめていた。
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
夜の帳が降りて、修行を終えた刀とそれを凝視していたルヴィアは、家には戻らず、そのまま日課である寝子島内の見回りを始める事にした。
いつもは決まった巡回の道。だが今日は、
「ルヴィア、行きたい道はあるか?」
「えっ、好きな道を選んでいいの──!?」
「ああ、今日は特別だからな」
二度はない奇跡かも知れない。ルヴィアが喋り動き、何かあれば自分の服を引っ張ったりする。
寝子島でなければ、ただの幻覚幻聴の類であろう。だが、ここは寝子島だ。
二度はなくても、今こうして一度の奇跡が舞い降りた。その思いがあれば、その全部をありったけ伝えて欲しい。
「今日は夜空も綺麗だな」
「……そうね。
私──お星様を見るのはニ回目なの。
一回は、今と……もう一回は、美奈に会いに出掛けた時……」
「……」
ルヴィアの方から、その話題が出るとは思わなかった。刀は、それに対する言葉を探そうとしたが見つけられない──
謝りたい事がある。しかし、もうルヴィアも謝られても困ることは分かっていたから。
「でも──美奈と会うときに見た星は、とても悲しかったのに……。
今は、星ってこんなにも綺麗と思えたの。私、知ってるわ。
『今のこれは、とても幸せなことなんだ』って……」
ルヴィアが告げて、小柄な顔を再度その夜空へと向けた。
満天の星。そこには偽りを差し込む余裕がないほどに、壮大で、美しい空──
「ルヴィア」
「何かしら、刀?」
「ルヴィア約束するよ、今日と変わらない明日を、明日と変わらない明後日を。
今まで通りに一緒に過ごすと」
「刀……」
ルヴィアの表情が僅か悲しげに沈んだものへと変化した。
ルヴィアの根底には『人間とは、絶望的なまでに変わる生き物なのだ』という根源が刻まれている故に。
それが刀にも分かる程に見えた。それでも、それでも言わなくてはならない事があったから。
「だから……何も不安になる事はない。
今後もわざわざ独りで探しに出るような事は起きない。俺はちゃんと傍に居るよ」
「刀……」
刀の言葉に、ルヴィアは一度失望を──絶望をした。
……それでも、ルヴィアは、長く刀と今までの過ごして来た時間は、決して偽りではないと思えたから。
「……約束、して。約束して頂戴。
約束、してくれるわよね、刀……?」
「……! ああ。もちろんだ」
刀が心にその約束を刻むように、己の手をルヴィアの頭にそっと触れさせた。
初めてであった時とは、あまりに違う柔らかさ。今の状況だからこそ伝わるのかも知れない、ルヴィアの温かさが、そこには確かに存在していた。
「ルヴィア。また……今日みたいな事が起きたらちょっとだけ賑やかな一日を過ごそう」
「素敵ねっ。でも、今まで以上に素敵な思い出が出来てしまったら、きっといつもお話出来ないのが悲しくなってしまいそう」
「そうしたら、また次の機会を待てばいい。
大丈夫だ、待つのは苦手で不得意だけれど、きっと待てる。
ああ──こうやって一緒に過ごせて嬉しかった」
その答えに、ルヴィアが万感の思いから、何とかそれだけを引き出せた笑顔に涙を添えて、刀に向けて微笑んだ。
「うん……私も。私もよっ、刀──」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年05月29日
参加申し込みの期限
2019年06月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年06月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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