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あかいヤドリギ、ニャ!
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白と淡いエメラルドグリーンの服が、しなやかに風にそよぐ。
一見、この真夏にとても映える爽やかな色合いである。が、纏っている服の面積は周囲をゆく人々よりあきらかに広く、格式めいたフリルの重なりが重厚感を演出する。
そこに森の奥深くで見るような、闇に浮かぶ深緑色な日傘をさしていれば森の精霊オーラが気高さ増して、好奇心で声をかけようとする輩はそれ以上近づけず、遠巻きに見るのみに留まっている。
おかげで彼女、
三宅 葉月
の逍遥たる足取りを邪魔する者はおらず、その横顔は至って涼し気であった。
そこへ勇気ある一つの影が彼女へ近づいた。そのまま足元にまとわりついた。ニャーニャー話しかけながら。
猫にはヒトのオーラが通じなかったのか、単にこの猫が鈍いだけなのかは定かで無いが、『美ねこな匂いがするニャ!』と何故かそう直感して、葉月に声を掛けたのは確かなようである。
鳴き声が人語になる頃合いで、葉月、無言のまま喋る猫を街中から人気の少ない木陰へ誘導する。
森の精霊とて、悪戯に人間界を混乱させる気などないのだ。
その静なる佇まいと落ち着いた声色に触れれば、先程まで興奮気味であった猫は次第に大人しくなった。
程なくすれば喋る猫が「にゃっぱち」という名でいぬねこの国の住人である事、そして現在寝子島内に居る理由を把握した。
「……あれを、寒い気持ちで落とせばいいのね」
「ニャ!」
迅速に理解し協力してくれる様子に、にゃっぱちもすっかり見守り態勢となる。
刹那の思案後、焦るでもなくゆらり動き出した彼女の行動は、何とも突飛なものであった。
まず、近所の氷屋から大きな純氷いくつかを購入し、更に丁寧に頼んではリヤカーにて目当ての木の下まで運んでもらう。
道中で各種シロップも確保しながら。
氷屋さんへ充分にお礼を述べては、突飛行動はまだまだ続く。
一緒に借りたかき氷製造機をどんと取り出すと、優雅でいてしっかりとした動作で回した。
レトロな手回し式かき氷機を、森の精が、真顔で回した(二回目)。
そうしていくつも出来たかき氷に、色とりどりのシロップをかけて……、いざ。
食べる。
ひたすら食べる。
優美な動きに速さも加わって、勢いよく無言で食べる。
身体の芯はとうに凍てついているはずだが、感情の揺らぎなど全く感じさせない無の境地である。
人通りの少ない所とはいえ、通りがかる人はチラホラいるわけで。
曰く、一心不乱に無表情でかき氷を食すその様子は、どこか神秘的であり、どこか不気味であり……、
シュールだった
、とのこと。
尚、大量に作った並べられたかき氷、シュールさなどまだ知らないお子様が、ちゃんとお願いしてくれば葉月は快く好きなように食べさせてあげた。
ちなみに勝手に手を付けようとする不届き者には、『島中の植物を操り蹂躙するわ』と言わんばかりの森の精の、圧力籠った一瞥で一掃していたとか。
ようやく、日に透けそうな色白の手が止まった。
すっかり青ざめた表情、冷たくなった唇。今にも森の精が天に還りそうである。
おもむろにその口元が開かれた。
「コンドルの首がへこんどる」
「凍えてる小声TELL」
「足湯で疲れをフットバス」
「本が沈んだ、……ブックブック」
それはコントラルトの音域なウィスパーボイス。
頭上の葉を見上げ長い髪をなびかせ、淡々と、延々と続けられる。
見てしまった、聞こえてしまった通行人は、下手なホラーよりも寒くて怖い光景に心底身震いする。
心身冷え切った葉月の、巻き込まれた通行人の、心からの『さむい』気持ちを受けたヤドリギ、葉月が囁き出してからものの数十秒でその身を地に落とした。
「やったのニャー! 美ねこさんが魔法の言葉で落としてくれたニャー!!」
「お役に立ててよかったわ。あと、私は猫ではないわ」
じっと大人しく待っていたにゃっぱちがガサガサとあかいヤドリギを持って、ぴょんぴょんしながらお礼を言うのを、未だ青白い顔で僅かに微笑んでみせた。
見る人が見たらば、まるで浄化効果をもつような、恐ろしくも美しい微笑みだった。
受け止めたのが猫で幸いだったかもしれない。
この後数日の間、寝子島のごく一画にて都市伝説ならぬ島伝説が囁かれていたとか。
暑い日にかき氷を分けてくれる幽霊がいる、
その言葉を聞いた者は氷漬けにされる、とかとか ――
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年05月23日
参加申し込みの期限
2019年05月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年05月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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