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あくがるる蛍なりけり
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*:..。o *:..。o
個々の家の明かりが灯り出す、夜のシーサイドタウンにて。
とある家の縁側に、揺れる人影あり。
その影は、手に持つ四角い物体へまるで鍵盤を弾いているかのように指を数度跳ねさせては、ピタリと止まって宙をくるくる舞う。次には再び、違ったリズムで指をはじき出したり。
影の主、
白 真白
は現在この家唯一の住人である。
「月が見えないけど……今日は新月だっけ?」
食い入るように見つめていた手元のスマホから顔を上げて、思っていたよりずっと暗い夜空を見た。
しかしすぐに、まぁいっか、と色違いの双眸を手元へ戻す。
「にしてもお母さんったら、また急なんだから。
気になるのは分かるけど急に近況を教えてくれって言われてもねぇ」
真白の両親は、共に忙しく海外を飛び回る身。
家族が揃うのは年末年始や特別な行事等の時のみ。
それは自分の為でもあり、いつだって気にかけてくれているのを知っている真白は、文句の一つ表す事無く
笑顔で日々を送っている。
とはいえ、『高校生』とは子供と大人の境界があやふやになりやすい年頃で。
やっぱりふと寂しさが心をよぎる事とてある。
今日はちょっぴりそんな日だった。
そこへ、真白の思いを見透かしたように一通のメールが届いた。母からだった。
お年頃な娘のことが無性に心配になった、向こうもそんな日だったのかもしれない。
伝わって困るようなことしてるわけじゃないけどさ。
そんなふうに、真白は悩む素振りで母へのメールを打つ。口元をやや嬉しそうに綻ばせて。
寝子島は連日の酷暑であること。
友人が自分のハマっている遊びに興味をもってくれたこと。
思いつく事柄を打ち込んでいく。
「えーとカプギアのことはどこまで話したっけかなー?」
ぽちぽちぽち ――
独り言を響かせながら、一段落ついたところでまたスマホから視線を外した。
こきこきと、同じ姿勢で居続けたおかげで凝った気がする首と肩を回す。日ごとに重量増している気がする、大きなバストのせいで常に凝っているわけでもあるけれど。
「今日は月が出てない分星がよく見えるね」
肩を交互に回しながら、先程見た夜空を見上げる。
住宅街だから、山の方とかよりは見えないけど……と、なんとはなしに九夜山方向へ視線を動かしたところで、今までと違った景色に気付いた。
「あれ? ……ホタル?」
やけに近くに星がと思った視界の中で、ゆっくりと縁側の明かりに寄って来るそれは、どこかで見た記憶の蛍光を纏っていた。
こんな住宅街に? それに蛍の季節ってもう過ぎてるよね? などと小首傾げる真白の目の前で、いつの間にか光の数を増やす様子をしばし眺めてから。
「……そういえばかなり昔だけど家族でホタルを見に行ったことあったっけ」
多忙な両親と一緒に出掛けた思い出は、決して多くは無い。
故に一つ一つが、真白の中で大事に記憶の引き出しに仕舞われて、こうしてふとした切っ掛けで脳裏に蘇る。
確か……どこかに……。
なんだかちょっと懐かしさが湧き起これば、真白は立ち上がりいそいそと一度家の中へ入っていく。
そうしてもう一度縁側に戻って来た時には、その手にアルバムをしっかり抱えていた。
思い出を鮮明に呼び起こすには写真が一番。
縁側の明かりの下で、ゆっくりとアルバムのページをめくり始める。
すると、心もとなそうに漂っていた蛍の光たちが、まるで真白のアルバムを共に覗くかのように寄って来た。
「一緒にみるー?」
家の明かりに比べ、遥かに淡い蛍光たちへ笑顔で語り掛けてみたりしながら、めくる度に現れる写真たちに視線を注ぐ。
「えーと蛍の時の写真はアルバムのどの辺だったかな……あ、こっちの写真も懐かしいなぁ」
確か小学生の時の家族旅行の写真だっけ、と呟きながら自分の顔の近くを飛ぶ光たちにも、見やすいように傾けてやりながら。
おもむろに、その小学生な1枚をじっと見つめた。
次に己の頭に手をあてて、何かを確かめるように注視すれば、真白の口から洩れたのは切なげな吐息。
「にしても私の身長全然変わってないような……胸はどんどん大きくなってるのに」
高校に入ってからの身長とバストのデータは、身体測定にてとっくに分かり切っていたけれど。
そんなまさか、小学生時代から、だと……という心持ちである。
写真を見つめる真白の瞳に哀愁が混ざった気がした。
ちょっと一瞬遠くなった視界だけれど、家族3人が仲良くこちらに笑顔を向ける写真に出会うと、すぐに真白は目のピントをその写真へと合わせた。
――……お母さんもお父さんも元気にしてるかなぁ。
寂しさも思い出されていないといえば嘘になるけれど。今は、一緒に写真を見てくれる存在が居たからかもしれない。父と母の姿を映した双眸には、哀しみの色より慈しむ色の方が色濃く浮き上がる。
そ、とその家族写真を撫でた。
今どこに行ってるんだっけ。どうせだし向こうの近況も聞いてみようかな。
いつものメールのやり取りには、「大丈夫心配しないで」なんて言葉で、忙しい両親を煩わせないよう返信を締めることが多いけれど。
たまには良いのかもしれない。
自分を想ってメールをくれた親へ、そっちはどう? 体壊してない? と心配をし返したりして、少しいつもより会話を繋げてみようか。
どんなふうに返って来るだろう。
どこかウキウキと頬を彩らせた真白のそばで、先程よりずっと強く温かな光を纏わせたそれらが、メールを再び打ち始めた真白の手元を照らすように舞っているのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年05月03日
参加申し込みの期限
2019年05月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年05月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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