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【星幽塔】第一階層 突然……summer vacation!
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●初めての異世界
「……まさか寝子島からこんな異世界が繋がっているとは……」
眩しい日射しの中、
氷那月 蒼破
は目の前に広がる中世風な街並みを眺めながら、呆然と呟いた。
(ご丁寧に、服まで変わっているのか)
蒼破は自分の纏っている冒険者風の白い厚手のローブを、前後ろと何度も確認してから少し途方に暮れた。
―――寝子島で何だか見慣れない扉があった。通ってみた。いきなりこの謎な世界に放り込まれた。
どうやら蒼破は星幽塔と呼応してしまったようだ。むーんと暫く考えてから、蒼破はくるりと出てきた扉の方へ足を向けた。無言で扉を開け、通る。途端に見慣れた寝子島の風景が広がっていた。パッと己を確認すれば、服も元通り。
(ひとまずは帰れるのか。……服も戻るな、良かった)
ふむと顎に手を当てていた蒼破は、おもむろにまた異世界に続く扉をくぐった。……なるほど、帰り道の確保をしていれば、確かに異世界探索も安心である。
ただ惜しむらくはどっちの世界もくそ暑いと言う事か。
再度扉をくぐった蒼破は、ローブの下の額に汗を滲ませながらも、初めて見る異世界の城下町にその美しい浅葱色の瞳を輝かせた。
(出店まで出ているのか。賑やかだな)
彼の言う通り、町はたくさんの人で賑わっていた。暑さを吹き飛ばすというよりは半ばヤケに見えなくもないが、広場にはたくさんの出店が並び、活気に溢れている。蒼破はどれもこれも珍しくてたまらない。さあどの店を覗こうかと思った時、はたと気がついた。
(待て、言葉は通じるようだがここの通貨は何だ……!)
横目でちらちらとお金のやりとりを見ていれば、見慣れぬコイン。どこをどう見ても日本の通貨ではない。
「どうする……!」
蒼破は慌てて自分の持ち物を漁った。出てきたのは財布に入っていたお金。後は金目の物といえば自身が身につけていたイヤーカフスくらいだった。
さて、どうするか。蒼破は出てきた物を手に考え込んでしまった。いきなりの物々交換もうまくいくまい。となれば一旦質屋か。しかし、そもそも質屋はどこにある……?
その時。とんとん、と蒼破の肩が控えめに叩かれた。後ろを向くと。
「……もしかして、君、寝子島の人?」
バンダナ付の猫のパペットをぱくぱくさせながら、綺麗な盗賊風のお姉さん―――
恵御納 夏朝
が小首を傾げて立っていた。
この出会いは蒼破にとってラッキーだった。お互い自己紹介をして話をすれば、夏朝は何回もこの世界に来ているという。いわばこの世界の先輩になる夏朝に色々教えてもらい、蒼破は無事この世界の通貨を手に入れる事ができた。
「今日は僕、避暑に来たつもりだったんだけど……凄くこっちも暑くて」
「ああ、分かります。私も驚きました」
「その上、この装備……」
盗賊姿の夏朝が呟く。
「ああ……よーく分かります……」
白いローブの下、蒼破が遠い目をする。
異世界の眩しい太陽の下。お互いが相手を見て、深ーく頷く。そして目が合うと、くすくすと笑い合った。
せっかくだからと、2人は一緒に城下町を巡る事にした。
屋台で夏朝が飲んだ虹色の実のジュースを教えてもらったり、2人でモンスター型の焼き菓子を食べたり。正直、自分より10は年上の女性と並んで歩くのだから、蒼破は若干緊張しないではなかったが、夏朝は年の差を感じさせず、気さくに話してくれた。その優しさに甘え、蒼破が細工物の店が見たいと伝えると、夏朝は「僕も綺麗な物は大好きだよ」と快諾してくれ、2人はとある店に入った。
「これは素敵な店だ」
蒼破は瞳を輝かせた。そこは、工芸品の店だった。装飾品やインテリアなど、様々な物が売っている。そのどれもこれも店主の趣味なのか、とても美しく繊細なデザインだった。
「猫さんのペンダントもある……素敵」
ほうと夏朝が息をつく横で、蒼破はある物を手に取り、動けなくなった。
それはガラス細工の箱だった。窓から射し込む日光を受け、キラキラと輝いている。そっと、そっと箱を開くと、美しい音楽が聞こえてきた。
「オルゴールか……?」
人をほっとさせる特有の音色に蒼破が耳を澄ませる。店主が声をかけてきた。
「ああ、珍しいだろう。魔法ではない仕掛け物なんだよ。魔法じゃない分手がかかってるからね、安くはないよ」
「どれくらいですか」
言い値を聞いて、蒼破は目を見張った。明らかに手持ちより上の値段だったのである。
(どうしよう、金目の物を持ってまた来るか?)
しかしその間に売れてしまっては元も子もない。考え込んでしまった蒼破に店主がまた声をかけた。
「あんた、いい声だね。どうだろう、ちょっと歌ってみてはくれないか? それによっちゃ、値段を考えてもいいよ」
「歌、ですか……」
蒼破は少し逡巡していたが、すっと姿勢を正すと、柔らかく歌い出した。この世界への敬愛の念を込めて。
ありがとう、この素敵な世界へ来る事が出来てよかった。この縁が、ずっとずっと続く事を願って。この気持ちが、少しでもこの世界に届くように―――。
最後のフレーズを終えると、蒼破はゆっくりと頭を下げる。一呼吸おいた後、夏朝が大きく拍手をした。
「凄いね、氷那月君……! とっても素敵だった」
店主も満足そうに拍手をし、頷いた。
「いや、素晴らしい。これほどの歌を聴かせて貰えるとは。お代はタダ……とはこっちも商売だからいかないが、半額でいいよ」
「! ありがとう!」
蒼破の顔に喜びが広がる。かくして異世界のガラス細工のオルゴールは、無事蒼破の手に収まったのだった。
店の前で手を振り夏朝と別れた蒼破。様々な人や物との出会いを噛みしめるように思い出していると、店主が店から出てきた。
「ああ、あんたいたのか、よかった。この指輪はいらないか?」
「指輪?」
見れば店主の掌には銀細工の指輪。
「確かに綺麗ですが……」
戸惑いを隠せない蒼破に店主は笑顔で首を振った。
「いや、また売ろうとしてるんじゃないよ。これは『涼みの指輪』と言って水と風の魔法がかかった指輪でね。着けると少しだが涼しくなるんだ」
「―――それは素晴らしい!」
「だろう。あんた歌ってる時も頬から汗が流れてたからね」
店主の指摘に蒼破は少しばかり赤くなる。店主がくすりと笑って続けた。
「お代はいいよ、歌のお礼だ。……連れの方にもやろうと思ったんだが、いないようだね」
「ああ、先程別れてしまって」
「ふーん。まああんたに2個渡しておくよ。あって困るもんじゃないから」
そう言って店主は蒼破に指輪を握らす。「……ありがとうございます!」と礼を言う蒼破に手を上げ、店主はまた店に戻っていった。
蒼破は早速指輪をはめてみた。
「す、涼しい……!」
清涼感が蒼破を包み、彼は思わず拳を握ってしまう。……これが魔法の威力か、何とありがたい。
異世界ならではの感慨に浸っていた蒼破は、おもむろに拳を開いた。その中には同じ指輪。
(恵御納さんにどう渡そうか)
蒼破はじっと指輪を見つめていたが、それをそっとポケットにしまった。
―――今度会った時に渡そう。またいつかきっと出会う時がある。
(寝子島で会ったらどんな人なのだろう。OLさんだろうか)
綺麗な盗賊お姉さんを思い出し、蒼破はふふと微笑んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
KAN
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年04月18日
参加申し込みの期限
2019年04月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年04月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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