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NECO MUSIC FES 1370!
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バスケ部の練習にも休みの日はある。
(本当はこないだ買ったゲームのスチルコンプしたかったんだけど)
桜花寮の自室で引き籠ってゲーム三昧を決め込む予定だった
羽生 碧南
をお祭り真っただ中の外へ引きずり出したのは、
――ネコフェスに行かない?
鎌倉の父方の祖父宅に住む姉、璃南からの電話だった。
――寝子ヶ浜海岸ね。あ、水着着て来るのよ!
断る間もなく待ち合わせ場所と服装まで指定され、とはいえ生来人懐っこくて寂しがり屋な碧南は姉に誘われるままネコフェスに盛り上がる寝子ヶ浜海岸へと向かった。
海岸の端に設置させた特設の更衣室で水着に着替える。
「んー……」
狭い更衣室に置かれた姿見で水着の具合を確かめる。何かと縁があって、というべきか何かと色々あって同じデザインのものを二着持っている水着ではあるけれど、
(似合ってるからいい、よね!)
その辺りのことは持ち前の明るさで吹き飛ばしてしまおう。
熱の籠る更衣室から出たところで、同じく水着に着替えていたらしい姉と鉢合った。ひらりと手を振る姉の元に駆け寄り、碧南は前々から気になっていたことを口にしてみる。
「お姉ちゃんは来年で大学卒業だけど、就職決まったの?」
「ご挨拶ね」
身内ならではな遠慮のなさに一瞬顔をしかめてから、姉は得意げにピースサインをしてみせた。碧南も知る東京の通販会社の名を出す。
「内定ゲット!」
「おめでとう」
拍手と共に祝えば、姉はますます得意げな顔になった。その姉と並んで歩き始めながら、碧南はいつも通り妄想に精を出す。
(乙女ゲーだと姉妹と一緒に歩いていると、)
眩しく晴れ渡る空の下、碧南の脳内に展開するのは今手を出しているゲームの冒頭。あのゲーム内でも、姉妹で夏の海を歩く場面があった。
(主人公の姉か妹ばかりモテて自分はちっとも……なんてパターンよね)
でもって、と黙して想像の海に浸る。空気を震わせる大音量の音楽も、周囲で盛り上がる人々も、碧南の視界には入って来ない。
(夏の二大イベントのひとつ、海! 海で運命の人と出逢っちゃったりしちゃったりなんかして……)
――大丈夫だったかい?
たとえばナンパから助けてくれた健康的に日焼けした男性だとか。
――っと、……ご、ごめんっ
たとえば偶然ぶつかった文学系とか美術系な眼鏡男子だとか。
脳内にありありと再生されるスチルやボイスに陶酔し、現実世界に帰って来ない妹の様子に、妹の趣味を知る姉はやれやれと頭を振った。そうしてから、あら、と視線を人込みの先へと向ける。
「ねえ、」
妄想に浸り切りな妹を引き戻すべく、妹の肩をばしばしと強めに叩く。
「彼って、あんたの彼氏じゃないの?」
姉に叩かれた肩を押さえ、姉の示す方向を見遣る。こういうとき、女子高生離れした高身長は便利だ。
(鷹取先輩)
人込みの中にあっても目立つ特徴的な髪型の先輩の姿に、碧南は目を瞠る。
「彼氏、じゃないよ」
告白はしたけれど、届いていたかどうかも分からない。だからたぶん、まだ片想いのひとだ。
「じゃあ尚更、行っておいで!」
姉に背を押されてたたらを踏む。もう一度ばしりと叩かれ発破をかけられ、碧南は足早に
鷹取 洋二
先輩のもとへと向かった。
「先輩」
振り返った先輩は、真夏の太陽の人込みの中にあってもいつも通りの涼しい顔をしていた。彫りの深い顔は笑うともっと濃くなる。
「こんなところで会うなんて珍しいですね」
咄嗟に口にしてから内心で悶絶する。
(何て間の抜けた話をするのよ私!?)
とはいえ黙り込んでしまってはいけない。碧南は必死に言葉を探す。
「鷹取先輩も、ここへ来るんですか?」
(内容同じだし!)
碧南の内心の焦燥には全く気付いた様子を見せず、先輩は切れ長の瞳を細めた。
「バイオリンが聴けそうだからね」
「わ、すごい……!」
芸術科に所属し音楽を専攻するバイオリン奏者の先輩に、碧南は憧れにも近い眼差しと素直な感嘆を向ける。頬も耳も胸も熱を帯びているけれど、でも、
(熱いのは、)
きっと、夏の日差しのせいじゃない。
会場の入り口近く、救護所と併設して設けられた更衣室で水着に着替える。
(せっかくやから海も楽しまんと)
半畳もない狭苦しいスペースとは言え、個室であるのはありがたい。水着の上に太腿まで隠れるパーカーを羽織り、ファスナーを首元まで上げる。
せっかくの海、せっかくの水着、とはいえ、
(まあ隠すよね)
細身で小柄、中性的な顔立ちな
伏見 真
は誰にともなく笑む。見た目からすると男女どちらの水着を着ていても、
(事案やんねぇ)
くすりと笑んだ細面は、すぐに夢から覚めるように醒めた顔となる。
(棺桶並んどるようやったなぁ)
海岸の一角に更衣室の並ぶ光景を一目見たときの印象を思い、真は琥珀の瞳を細めた。パーカーの背に収まっていた長い黒髪を引き出して後ろに流し、更衣室から出る。外に出た途端に叩きつけて来る日差しの強さに小さく息を吐くも、
(今日ばっかりはねぇ)
真摯な眼差しを向けるのは砂浜の奥にあるネコフェスメインステージ。手元のパンフレットによると、目当てのアーティストの出番は昼下がりの時間帯らしい。
(今までのライブはよぉ見に行かれへんかったけど)
今日ばかりは彼らのパフォーマンスを、彼らの歌う姿を、目の前に見たかった。
(今日は特に気合入れとるみたいやったしなぁ)
棺桶じみて並ぶ更衣室のひとつの扉が開いた。少し疲れた表情で中から出て来た
申 雨晨
に、真は柔らかく微笑みかける。
「うん、よう似合うとるよ」
「……そう、か」
「女の子用のが良かった?」
難しい顔をするユチェンに、真は辺りを闊歩する水着姿の女の子たちを示してからかう。水着を着ることに慣れていないらしい紅燈火街出身の少年は、三つ編みの髪を激しく揺らして首を横に振った。
「ほな、行こか」
「ああ」
せっかくだからと真がレンタルして押し付けたサーフパンツとサンダルを身に着けた自分をどこか不思議そうに見下ろしながら、ユチェンは真に続く。
神魂の影響で中国に飛ばされたときに出会った少年と並んで歩きながら、真はふわりと瞳を細める。中国での事件の後、一時的に日本に――寝子島に飛ばされてきたユチェン少年は、今はR&R Agencyの事務所に寝泊まりしている。
(いつまで寝子島おれるかわからんもんなぁ)
彼がこの地に居るうちに、少しでも時間を共にしておきたかった。
(ユチェンさん、かわいいもんねぇ)
真は、数奇な運命に巻き込まれた少年を見守る人外の化生じみた眼差しをユチェンに向けている。折に触れてからかってみたい気持ちもある。恋を応援したい気持ちもある。それに加えて、彼と彼の置かれた状況は『おもしろい』。
「付き合うてくれておおきにね」
「こちらこそ。誘い、嬉しかった」
物珍しそうに会場を見回すユチェンに、真はパンフレットを見せる。ここ、と指さすのは午後出演予定のアーティスト、『Re』。
「この人らの曲ね、僕が作ったん」
「そうなのか」
すごい、と素直に目を瞠るユチェンに真は静かに笑み返す。
「せっかくやから僕の作った曲、ユチェンさんに聞いて欲しかってん」
もうすぐ先に迫った『Re』の音楽をふたりで間近に見るべく、真はユチェンの手を取って人波に飛び込んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
70人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年03月28日
参加申し込みの期限
2019年04月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年04月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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