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赤い実鳴らそ、ほおずき市
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白地に朝顔の浴衣着て、普段はツインテールの髪を結い上げている。
こうして寝子島神社参道沿い、石造りの参道の前に立てば、これまでの記憶が去来する。盛夏、冷菓、いろいろあった。ちょっと天気の悪かった日もあった。
だけども今年は好天で、それなのに暑すぎないのも大変具合がよろしい。
もしかしたらこれまでで、一番のほおずき市かもしれない。
売り子のバイトをはじめたのは、まだ
落合 まゆら
が寝子高一年生だったころだ。以来毎年ほおずき売りに出ているので、今年で四回目ということになる。
「ほおずきはいかがー」
一年目、最初のころは声を出すのもやっとだった。
「厄除け、無病息災を願う縁起物だよー」
けれどもいまはもうお手の物、喉が痛むほどに張り上げなくても、良く通る涼やかで耳に心地好いトーンで、まゆらは呼び声を出すことができるようになっているのだ。
ほおずきを売る露店。といっても、植物のほおずきだけではなく、ほおずきモチーフのアクセサリーや風鈴も売っている。ほおずきに関するよろず店舗といっていい。作りは大きいけれど売り物はぎっしりで、なかなか派手な作りだ。といっても、周囲にはそんな店がごろごろあるので競争相手は多い。
「さあどうぞ今年も、いいほおずきが揃っているよー」
まゆらは呼びかける。道行く人に呼びかける。大瑠璃(オオルリ)の鳴き声のように。美しく、愛らしく、清らかに。
今の声のトーン、ちょっとミスティっぽいかも――。
そんなことを考えながら。
ミスティ、つまりアニメ『魔法少女ミスティックアリア』の主人公は、まゆらの人生に大きな衝撃を与えた人物だ。もちろん実在の人物ではないけれど、ときとして物語のなかのキャラクターは、現実以上に人に良い影響を及ぼす。
ミスティに出会うまで、まゆらの人生は白黒モノトーンに近かった。
生来の引っ込み思案がいびつにこじれ、まゆらは中学時代、半ばひきこもりになっていた。
学校こそかろうじて出席していたものの、ある種の生徒が『青春』と呼んで消費するような行事やイベントへの参加はできるだけ避けてきた。とくに友達らしい友達はつくらず放課後は自宅へ直帰、休みの日だって外出はしない。昼休みは教室の隅で本を読んで過ごし、授業中は石のように沈黙、集合写真では一番隅、席替えのときになって、やっと名前が出てくる程度。卒業して地元を離れたいまでは、まゆらのことを覚えている同級生はほとんどいないだろう。
すべてが一変したのは、まゆらが寝子島へ来た年のことだ。
「世界に大いなる神秘の輝きを! 魔法少女ミスティックアリア!」
その少女は、白と赤とピンクを基調にしたエプロンドレスのような衣装でそう宣言した。
風がなくともなびくふわりとしたスカート、丸みを帯びた羽飾りつきの靴、愛と正義そして自由を象徴する魔法のステッキ――。
単なるアニメのキャラだと一笑に付すこともできよう。
けれどもミスティックアリア……ミスティは、画面の向こうからこう呼びかけてきたのだ。
「だいじょうぶ! あなたはもっと、ずっと、自由でいられるから。そう、あなたらしく!」
それはミスティが、劇中で悩める少女に語りかけたセリフにすぎなかった。しかしまゆらは確かに、この言葉を自分へのメッセージとして受け取った。
「私らしく……自由でいられる……」
やや気恥ずかしい思い出だが、まゆらはこのとき涙を流していた。
自分の夢と向き合おう、涙とともにまゆらは決意した。衝動的かもしれないが、夢とはそもそも、衝動的に生まれるものなのだから。
かくして寝子島アニメーション学院声優科一年生、という現在のまゆらがここにいる。
今日のこのバイトだってミスティと無関係ではない。声優になるには人前に出なきゃ話にならない、と、生まれて初めてやったバイトがこれだったのだ。
「ほおずきはいかがー!」
もっとミスティに寄せた口調を試してみる。
縁起物にあやかりたい、その願いはまゆら自身の気持ちでもあるゆえ、どうしたって呼び声には力が入る。
――今年の夏はのっけから最悪の出だしだったから。
思いだすだけで顔からファイアが出そうな『水着令事件』の当事者となってしまったのだ。
具体的に言うと、暑さで頭が朦朧として、アニメ内のお話『水着令』(一日中水着で過ごさねばならないという狂った法律。エコを標榜する保守系知事がエコの意味は極限解釈して発令させた)を現実と思い込み、本当に水着で外出して警察に保護されたという事件である。
このためまゆらはいわゆる有名人となってしまい、学校でもバイト先『CamicieXrosse!!』でもずいぶんからかわれてしまった。とんでもないことにグラビアデビューのオファーも来る始末だったが、これは全力速攻で断っている。
……その後『リアル水着令』がリッカルド町長から発令されたのには驚いた。おかげで、木を隠すには森の中という結果にはなったといえよう。リアル水着令のほうはそれなりに楽しめたし。
だからまあ、水着令事件は黒歴史として一千メートルの地の底に永遠に眠らせることができたとは思う。
とはいえ夏を乗り切るには、そして、もうじき開催されるネコミケを快適に過ごすためには、ここで縁起物の力を得たいというのがまゆらの正直な気持ちなのだった。
「厄除け、無病息災を願う縁起物だよー!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年02月16日
参加申し込みの期限
2019年02月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年02月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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