温泉迷宮から脱出せよ！｜リアクション

温泉迷宮から脱出せよ！

●再びワイン風呂、そして晶は堂々帰路につく

　さて、タッマーキと鸞が、いちご温泉捜索へ出かけてしばし後。

「はふ……♪　やっぱり温泉はいいですね……」
　晶はワイン風呂にいた。
　むせ返るほどのアルコールの香りに包まれて、白肌は、熟れた葡萄のごとく染まり、頭もぽやぽやしてきている。
　そこに、ウェイター役のラッコがふわふわやって来た。
「ああ、ラッコさん、白ワインですかぁ？　私、お酒はちょっと……」
　――未成年にお酒は出さない、これラッコ界でも常識です。お腹にのせてきたのは、林檎ジュースなのです――。
　もふもふラッコが目で語るが、なにせ晶は今、ほわほわ状態。
　わかるはずもなく、ジュースを一口飲んだところで。

「はれぇ……？」
　夢か現実か、晶はなぜかそのまま、街にいた。
「おうち……おうちに帰らないと」
　濡れ髪素足。柔肌さらしたバスタオル一枚の格好で、よろよろ道を歩き始める。
　当然のごとく、道行く人の眼差しは、驚き見開かれた。

　その舐めるような目線は、肌に纏わりつくよう。
　凝視する視線は、敏感な場所を追抜くよう。

「ふふ、見られちゃってますね……♪」

　すでに意識ははっきりしてきているにも関わらず、全身が火照る気がするのはどうしてだろう。
　しかも、バスタオルの下に隠れた――。
「むね……揺れて……先が……擦れてます♪」

　身体が女の子ならば、感度だって女の子だ。
「これ、ちょっと……あふっ」
　ピンク色の唇をうっすら開けた晶は、大きなバストを揺らしつつ、なんとか自宅にたどり着いた。
　そしてほっと安堵の息を吐き、自室の扉を開けたところで、ハラリ。バスタオルが落ちる。
　目に入ったのは、男の子のときとは違った変化を見せている、女の子の自分自身。

「これって……女の子の身体弄り放題なのではっ！？」
　だって相手が自分なら、なにをしても無問題っ！
　晶はばーん！　とダイナミックにベッドにダイブして、片手では到底覆いきれないKカップと、つるんと滑らかな腰の辺りに手を置いた。

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