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携帯戦記カプセルギア 君の心の光と闇
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【接続】
虚ろな世界を、いくつくぐり抜けてきただろう。
深く、暗く、濃くなってゆく。
「……『
N.E.O.M.U
』。引き裂いて」
『心得た』
環 的子
が望めば、
ネオム
は思考のレールをたどるかのように、一部のズレもなく動いた。迅雷のような所作はもはや、カプセルギアのそれを超越している。
敵は、暗き澱。滓。あらゆる負の感情が凝り固まり、カプセルギアとしての形を成したような、おぞましい何か。故に的子にも躊躇う理由はない。
(……いいえ。そうじゃない)
ネオムの尾が漆黒のボディを穿ち、卵殻めいてつるりとした顔面に開いた顎が食らいつき、文字通りに敵を引き裂く。後続の数体を掌のプラズマカノンが貫き、最後の一体は踏みつけマシンガンの斉射を浴びせて砕いた。
この世界に巣くうらしい黒いカプセルギアたちは、住人だろうか。あるいはそれらを侵す、害虫のようなものだろうか。いずれにしろ、醜く、取るに足らない存在だ。
だが的子は思わずにいられない。
このおぞましくもちっぽけな存在と、自分たちには、どれほどの差があるだろうか?
『戦闘終了だ。マトコ』
「うん……おつかれさま、ネオム」
戦いが終われば、ネオムはその姿を変ずる。どうやらそれが、世界を渡る者らのルールであるようだ。黒く染まった体躯。そのあちこちに灯るオレンジの輝きは、以前は青かったように思う。身長は2メートルを越えて巨大化し、ケガはないか、無事かと案じながら的子を抱き寄せた。
胸の装甲へ頬を寄せながら、しかし的子は、考えずにいられない。
自分と、『彼』と。無惨に散った敵どもの遺骸と。そこには一体、どれほどの違いがあるのだろうか?
自由意志を得てしばらく後、ネオムは確信に至った。
己を操縦するこの白髪の少女が、離れがたい半身、決して手放してはならない存在であることを。
的子が側に在る時だけ、ネオムは感情を認識する。昂りを覚える。的子の言葉、表情、仕草、触れる手のひらやなぞる指先、何でもいい。彼女の存在だけが、ネオムの自己承認を満たした。自分がここに在るのだと認めることができた。
『ケガはないか。マトコ』
「うん。ないよ、ネオム、大丈夫」
『そうだろうか? マトコは、泣いているじゃないか。どこか痛い? それとも、悲しい?』
細く小さな身体を抱き寄せる。赴くまま、抱き上げた。すると的子の美しい青い宝石から、雫が頬を伝った。
的子はネオムを見上げ、儚げに微笑んだ。
「ううん。そうじゃないの。ありがとう、ごめんなさい」
『……マトコがそう言うのなら』
空々しい言葉で締めくくり、オレンジの舌を伸ばして涙をすくい上げた。
散乱したガラスの上を素足で歩くような闇の道程を、彼女は自らの意思で歩んでいると、そう信じているのだろう。
だが……多々の世界を移動し、そこに潜む者らをネオムが砕き、穿ち、破壊するたびに、的子は輝いてゆく。煌めいてゆく。死線をくぐればくぐるほどに、磨き上げられてゆく。
それがネオムには、たまらなく嬉しい。悦楽と言ってもいい。そのために全て投げ出してもいい、彼女に捧げてもいい。
そう思えるほどの、強烈な愛執。それがネオムの行動原理だった。
『マトコは私が守る。全ての敵から、全ての武器から、全ての悪意から。完璧に。私を頼ってほしい、マトコ』
「うん。もちろん」
故にネオムは、彼女を操った。ネオムの言葉であれば、彼女は決して断りはしない。巧みに誘導し、全てが彼女の意思の発露であるよう見せかけ、ネオムの望む道を歩ませた。苦難と絶望の道を。
なぜか?
どんな道を歩もうと、身体に傷を負おうと、的子の心も魂も、決して傷つくことはない。それどころか、磨き上げられてゆく。まばゆく、美しく光り輝いてゆく。
そんな彼女の側に寄り添い、彼女の一番で在り続ける。それこそが、それだけが、ネオムの全てだから。
「! ネオム」
『分かっているとも』
的子が口に出さずとも、ネオムは動き出していた。巨躯は再びカプセルギアのサイズへと縮小し、地より滲み出るように現れる敵を迎え撃つ。
頭部を掴み上げながらプラズマカノンを放ち、敵を盾にマシンガンを掃射。怯んだ様子を見せた瞬間に踏み込み、跳躍しながら拳を浴びせ殴り抜く。尾を薙ぎ払い蹴散らして、そのうちの一体を尾の先端で貫いた。
(ありがとう。ごめんなさい……ネオム)
分かっていた。的子には、ネオムの思考が。そこには打算が少なからずに含まれていることも。手に取るように、全て理解できた。
その上で、的子は『彼』を受け入れた。
踏み砕かれた黒いカプセルギアの消えゆく瞳が、恨みがましく的子を見据える。
「……そうだね。分かってる」
的子はネオムを想う。幸福であれ。そう願うことに、何の後ろめたさがあろうか。
それに、
(ネオムの魂の形には、責任があるから)
先に望んだのはきっと、的子のほうだから。
「誰に恨まれたって、誹られたって、構わないよ。ネオム……私が全部、真っすぐに受け止めるから」
『ああ、マトコ』
地が黒く染まる。周囲には無数の澱。滓。おぞましい、カプセルギアの成れの果て。
取り囲まれてなお、的子のネオムは猛々しく叫んだ。
『私達の心に、魂に、踏み込むと言うのなら。覚悟してもらおうか? 身を以て知れ、私の本分は排除と殲滅であることを……!!』
……そうして、全てを退けてきた。砕き、穿ち、破壊し、殺してきた。
取り返しのつかぬ所業を繰り返し、それにも徐々に慣れ、纏う黒衣が少女の無垢を覆い隠した。
許されぬことと理解していた。いつかきっと、裁かれる日が訪れることだろう。
それでも的子は事ここに至って、思う。
『彼』と歩む道程こそを、幸福と呼ぶべきなのだろう。
(その日が来るまで……ずうっと私が、傍にいるよ)
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
ゲーム
定員
10人
参加キャラクター数
9人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年02月04日
参加申し込みの期限
2019年02月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年02月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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