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【星幽塔】第一階層 ある名もなき冒険譚
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【語られぬ終幕】
「ここでござるか?」
「いや、もう少し右で……もう少し。うん、そこでいい」
蒼き月の下、森の入口へ今まさに据えられた塚は真新しく、
八神 修
は満足げにうなずいた。
なぜそのようなことを、と
三峰 徹之進
は尋ねた。縁もない者らの鎮魂塚を拵えようなどと。
修はしばし腕を組み、やがて破顔して言った。
「道標が必要だと思ってね。彼らにも……これからここを通る誰かにも」
「成程。見事な心意気でござるな」
得心がいったか、徹之進は塚へと両手を合わせると、しばしそうして瞳を伏せていた。
彼はほしびとであるが、そんな様はいかにも時代劇に登場する旗本のようで、修は思わず苦笑いした。
Barアストラルにて。
クエストの終わりは、宴会にて締められることが多い。かように名もなき冒険譚とて、冒険者の様式は変わらないのだ。
「みなで勝利の宴会や! 踊るで~」
くねくねと腰をのたくる
桃色 足子八
は卓の上で色気を振りまき、その妖艶かつ奇妙なダンスは客たちをして、タコ踊りと称賛された。
「って誰がタコやねん! ほれほれ、そこの少年、エロカッコイイやろ? むっちーんのぼーんの、ぼよーんのぱふぱふのぷるんぷるんなわがままバディやろ?」
「うん、すごいな。本当にタコみたいだ」
「そうやろそうやろ、って誰がタコ踊りのエキスパートやねん!」
「ははは、ごめん。褒めてるんだよ」
サキリ・デイジーカッター
はそう返しつつも、彼の興味は別のところにあったりする。
戦利品を検分する、
ティオレ・ユリウェイス
と
壬生 由貴奈
の手元である。
「どうだったんだい? 鍛冶屋の見立ては。使えそうなものはあったかい?」
「上々だよ。なかなか珍しい素材で、こいつは金槌の振るい甲斐がありそうだってね」
卓の上へと広げられた革袋の上には、今回の戦いで手に入ったアイテムの数々があった。琥珀色の淡い光を抱く宝石のような蛇竜の眼球に、触れれば斬れそうな風切羽。スペクターの鎌を構成していた骨片に、カンテラの欠片へ未だ宿る蒼い炎。それらは仲間内へと分配され、今後の冒険にも役立つことだろう。
「欲しいのがあったら言ってねぇ。なるべくみんなに有用そうなのを、平等に分けようね」
「ありがたい。僕は、刃物の素材になるようなものが嬉しいね……」
由貴奈の手から風切羽を受け取ろうとしたところで、背に響く怒号めいた歓声に、サキリは振り返る。
「なんて綺麗な踊りなの……私ももう、我慢できない!」
見るとタコ・ダンスに興じる足子八の隣へ、
吉住 志桜里
が立ち上がり、いつの間にやら卓上はダンス対決のような様相を呈していた。
「おっ、うちに挑戦する気ぃか。うちのエロカッコよさに勝てるかいな」
「なんのっ。本気のフローであなたのプロップス、残らず奪い取るわ!」
ほしびとたちはダンスバトルもMCバトルも知らぬことであろうが、ともかく生中片手に大盛り上がりだ。
いつものたおやかな仮面はにわかに脱ぎ捨てて。星幽塔で新たに見つけた自分を、志桜里は後にどう思うだろうか。
「ふふ。楽しそうだねぇ」
「そうだね。たまにはクエストも悪くないもんだ」
「じゃ、乾杯しよっか?」
下戸のティオレのために、グラスを満たすのはソフトドリンクだ。
由貴奈と杯を合わせれば、響く軽やかな音色に、ティオレの心は弾んだ。
レグルス・シェルタン
と
ベルラ・ガーネブラッディ
が共に酒を酌み交わすのは、これで何度目のことだろうか。
杯をあおり、レグルスはいささかに渋面を浮かべながらに語る。
「つまるところ、あの蛇竜もまた住処を追われて、あの湖へ降り立ったんだろうよ。あいつより強い外敵に故郷を追われて、流れ流れて放浪の果てに……ってな」
「それもまた弱肉強食の理、かね。自然の営みってやつはどうにも、モンスターにだって世知辛いもんだ」
「全くだ」
レグルスがグラスを掲げたのは、自ら屠った蛇竜の生に敬意を払ってのことだろうか。今日の彼はまだ、いつもの大酒飲みを半分も発揮していない。
「で? あんたのほうも色々とあったようじゃねぇか。なあ、お師匠さんよ?」
「いやはや、面目ないこった」
ベルラの隣。小さな
シーナ・キュクノス
は、すっかり疲れてしまったのか、テーブルの上に突っ伏して可愛らしい寝息を立てていた。
その細い肩へ、ベルラが上着をかけてやると、
「んん……ししょお……」
シーナは鼻にかかった声で、夢の中に彼を呼ぶ。
「つい、身体が動いてなぁ。失うかと思ったら……おかげでまた、シー君を泣かせちまったよ」
「だが、ちったぁ師匠らしいところも見せられたんだろう?」
「だと良いんだがね」
「ま……あんたも、愛弟子も、こうして生きてる。美味い酒だって飲める。それでいいじゃねぇか」
ぐいとレグルスは杯をあおる。いつもの調子が出てきたようだ。
ベルラが口角を上げ、グラスを掲げると、レグルスは自分のそれをかつんと打ち付けた。
「冒険に」
「ああ。冒険に」
互いにこうして、乗り越えた。生きている。
それだけで、今夜は美味い酒が飲めるだろう。
依頼者はなけなしの報酬を酒場へ預け、冒険者たちは彼らのため、あるいは己のため、一つきりの命を賭ける。
相対する怪物たちにとて、時として秘められた逸話を持ち合わせているものだ。
星幽塔に生きるならば、すべからくみな物語の住人なのだ……例えそれが歴史に語られぬ、ありふれた冒険譚の登場人物であったとしても。
今日もまた、冒険者らがBarアストラルへと足を踏み入れる。クエストボードにはきっと、次なる依頼が張り出されているだろう。
扉を開けば新たな物語が、綴り手の訪れを待ち侘びていることだろう。
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あとがき
担当マスター:
墨谷幽
ファンレターはマスターページから!
墨谷幽です。『ある名もなき冒険譚』のリアクションをばお届けいたします~。
今回はファンタジーRPGっぽくド直球に、モンスター退治のお話をお送りしました。
星幽塔の酒場ではきっとこういった依頼が日々張り出されていて、冒険者はそれを眺めつつ報酬と危険度のバランスを吟味したり、報酬で欲しかったあの鎧が買えるかな……とか考えたりしてるんでしょうね。あるいは見事依頼達成した後にいただく一杯のことで早くも頭がいっぱいだったり、ひたすらスリルを求めて強敵を探し求めたりするのでしょう。
そんなシーンを想像するだけで、なんだか楽しくなってしまいますよね。
今回はそうした、いわば冒険者の日常の一幕とも言うべきエピソードでありました。お楽しみいただけましたら幸いです~!
さてさて、冒険でわくわくするのはやはり、戦利品の分配ですね。
今回は、撃退したモンスター由来の素材を皆さんにお配りしております。各種素材の中からなるべく各人のお役に立ちそうなものを、という基準で配られたようです。
素材はさまざまなアイテムや武器防具などに加工することができますので、ご自由にお使いくださいませ。
オーダーメイド装備品を作成するなら、
鍛冶工房シュミート
へどうぞ!
それでは、今回もご参加いただきまして、ありがとうございました。
また次の機会にもお目にかかれますことを、心よりお待ちしております。
お疲れさまでした~!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
ゲーム
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年01月15日
参加申し込みの期限
2019年01月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年01月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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