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【星幽塔】第一階層 ある名もなき冒険譚
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【スペクター(2)】
壬生 由貴奈
が連想するところは、例えば霧にけぶる港。物流の玄関口へ入港を果たす巨大タンカーがうっそうと姿を現し、遠く空へと響かせる霧笛だ。
スペクターの掲げるカンテラが灯す蒼い炎は、そのようにして重厚な音を孕んでいた。
「由貴奈!!」
由貴奈が抗いがたい眠りに誘われていたことを自覚したのは、
ティオレ・ユリウェイス
によって固い土の上へ引き倒され、頭上を薙いでいく大鎌を見送った直後のことだった。人骨によって形作られているというその刃に鏡のごとく自身の呆けた顔が映りこむのを、由貴奈ははっきりと見た。
「っ……うち、眠らされてた? どのくらい?」
「ほんの数秒よ、命取りだけどね。立って、走るわよ」
ティオレに促されるも、手足に力が入らない。由貴奈は震える手でポケットから取り出した
鷹の胡椒
を食み、身体に覚醒を強制する。再び霧笛のような音が響いたところで、二人は手近な大樹の幹へと身を飛びこませた。
「壬生先輩、無事ですか!」
いくらか離れた木陰から、
八神 修
の声が届く。
「なんとか大丈夫だよぉ、やがみん。けどおっかないねぇ、あんなに遠距離からでも光が届くなんて」
ひらりと由貴奈が手を振ってみせたのに小さくうなずき、修は木陰を脱すると、即座にライフルの照準をスペクターへと合わせ、トリガーを二度引いた。癒しの力を帯びた光弾が暗鬱とした森を引き裂くように疾走し、着弾する。カンテラの蒼い光がこちらを捉える前に、再び身を隠した。
「光を浴びれば、距離は関係ないか……」
蒼い光を浴びた直後、由貴奈の頭上へ一瞬にして襤褸切れを纏う死神の姿が現れたのを、修も目撃していた。肝が冷えたが、ティオレが良く戦場を見通してくれていたおかげで窮地を脱することができた。
思えばあれらは霊魂の集合体であり、修が信じ拠り所とする万物の法則が、あるいは通用しない存在であるのかもしれない。距離の概念など、あって無きがごときものなのかもしれない。
剣を浴びせ続けている前衛陣の刃がスペクターへ食い込むのを確認してから、再び森へと身を晒し、狙い定める。
今度は由貴奈も並び立ち、メテオ・フロウへクラップアローを番える。
「あのカンテラを狙います。援護を」
「おっけぇ」
弦が弾け、イバラの矢が夜闇を引き裂き飛翔する。それが金属であり、由貴奈のろっこんが発動されている限り、狙いを違えることはない。続けざまに二本、三本と番え間髪入れずに放つと、その全ては翻る襤褸の内側へと迷いなく突き立った。
修のライフルが瞬き、スペクターが提げているカンテラを撃ち抜く。
「……今だ!」
照準へ標的を定め、集中する。そのプロセスが、修のろっこんを発動するための条件を満たしていた。
いかなる物質で構成されているかは定かでないが、少なくともろっこんはカンテラへ作用し、いくつかの砕けた部品へと分解することに成功した。
「これで少し、時間が稼げる……か?」
しかし、修は楽観しない。
「カンテラはきっと再生する。その前に、畳みかける!」
修と由貴奈の援護射撃、ティオレの目を頼りに、
三峰 徹之進
は踏み込む。
「天狼の力持ちテ、誅滅ス!」
カンテラの光が失せたのを機に、地を踏み抜く勢いで蹴り、滑空する。咆哮迸らせ、着地ざまに両爪の連撃にて死肉を引き千切る。
大鎌が円を成して翻る。今や徹之進の瞳は獣の瞳、その軌道を見抜けぬわけもない。地を転げながら刃をくぐり抜け、腰の霊刀へ手のひらを滑らせる。遠心力を以て刀身は大いに鞘走り、
「破ッ!!」
断ち割った。
『
霊刀・禍絶之三峰大狼之牙
』。対妖戦闘に特化した彼の愛刀は確かにその効力を存分に発揮したようだ。ぼそり、と土へ落ちたスペクターの死肉片は霧散するように消え失せ、以後再び戻ることはなかった。
「しかシ、これにて悪霊の一体ヲ滅したノミ……手ごわいでゴザルな。グゥルル……」
予断無く構え、牙を剥く。
徹之進と共に前衛を務めるのは、
ベルラ・ガーネブラッディ
。背中を預けるのは
シーナ・キュクノス
である。
「やっとで一匹か。こいつは難物だ……!」
徹之進の霊刀が疾るに合わせ、ベルラは
魔石剣『グラルミス』
を大上段から叩き込む。
「ちび、守りは任せるぞ!」
「はいっ、師匠!」
ベルラが攻撃にその全てを傾けられるのは、シーナが背後から敵を見定めているが故だ。
「っ、左です!」
「おおっ!」
大鎌の一薙ぎ。シーナの声に弾かれるようにベルラは跳躍し、刃風を飛び越えざまにグラルミスをスペクターの胴部へ一撃。二撃。
胴といっても霊体であり繋がりは胡乱なものだが、少なくとも刃を撃ち込むたび、濡れた死肉は削ぎ落されてゆく。
「このまま押し切るぜ、お侍さんよ!」
「心得タ!!」
霊刀と魔石の刃が交錯し、襤褸もろともに霊体を斬り飛ばす。
が……その直後だった。
「……!? 師匠っ、カンテラが……」
やはり、群霊の携える器物であったとて、それらも霊体の一部であったのだろう。カンテラの再生は即座に行われ、再び蒼い光を放ち始めるまでに秒の間ほども無かった。
しかしシーナの決断はそれすらをも上回り、瞬時に下された。
(師匠を守らなきゃ……!)
光石で造られた首飾り、『
フォスリトス
』を投げ放つ。発する光でカンテラの蒼い光との相殺を試みたのだ。
が。
(ダメ、光が強すぎる……!)
霧笛が鳴る。蒼い光がシーナを包み、抗いがたく深い眠りが全身を侵してゆく。
「……ちび!!」
遠い絶叫が、鼓膜を柔らかく打つ。
は、と覚醒するのに、どれほどの時間を有したのだろうか。寸断された意識を取り戻したシーナが眼前に見たのは、
「師……ベル、ラ?」
閃く大鎌。シーナを庇い、その刃へと自ら身を晒し。
肉体から切り離され、大鎌に貫かれながらに宙を惑う、ベルラ自身の霊体だった。
「……ベルっ……い、いやァァァァアアアアッ!!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
ゲーム
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年01月15日
参加申し込みの期限
2019年01月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年01月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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