this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
夏カゼ、引いちゃいました
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
つぎへ >>
放課後。星ヶ丘にあるオークレイ牧場でいつものようにバイトをしていたら、先輩に呼び止められた。
「おいまもる。おまえ、なんだか顔が赤いぞ。もしかして熱があるんじゃないか?」
それを真に受けて早退していれば良かったのだが、それは全部あとになって思いついたこと。
このときの
鎌八 まもる
は何も自覚症状を感じていなくて、つい
「えー? んなことないですよー、ほら、元気元気!」
と返してしまった。
だけど作業を続けているうちに、やけに体が重く感じられてすぐ息切れするわ、頭痛が始まるわでもうふらふら。
これって、もしかしなくても風邪か?
自覚したら、とたん体の節々が一気に痛んだ。
(あー……やば。けど、ここで倒れることだけは避けなくちゃなー……)
みんなに迷惑をかけたくないの一心でどうにか牛舎の掃除を終えて、牧場に出ていた牛をなかへ戻す。
「牛の世話終わりました! これから配達行ってきまーす」
できるだけ明るく、いつものように振る舞って――できてるかわからないけど――事務所に顔を出した。
「あらまもるくん。まだ早くない?」
事務のおねえさんと話していた売店のおばちゃんが声をかけてくれる。
「へへっ。今日は配達が多くて。
あ、もしお嬢に何か訊かれたら、そのまま帰ったって伝えてください」
返答は用意済みだ。
スケジュールボードに「配達→直帰」と書き込んで、「じゃあ行ってきます、さよなら」と事務所をあとにした。
お嬢は、良く言えば世話好き、悪く言えばお節介だから、もしまもるが病気だと気付いたら配達なんかしてないでベッドで安静にしていろとか、よく効く薬があるからそれを飲むといいとか、いろいろ世話を焼いてこようとするに違いない。
たかが風邪くらいで心配させるのは申し訳ない。
「アンバー」
ピュイっと指笛で呼ぶと、柵のなかで仲間たちと一緒にいた愛馬のアンバーが顔を上げた。まもるに気付いてやってくる。
じっと目を見つめて、しめった鼻先でまもるの頬をこすった。
「なんだよ。甘えてるのか?」
いつもなら嫌がる鞍乗せも、めずらしくおとなしくしていた。
「今日はやけにおとなしいな。どこか悪いのか?」
撫でながら体の確認したが、どこも異常はなさそうだ。
動物は敏感だから、まもるの具合が悪いことを見抜いて今日ばかりはいい子にしてくれているのかもしれない。
そうしてアンバーが終始協力的だったおかげで配達はいつも以上にスムーズにいって、早めに終わらせることができた。
「優しい、いい子だな。ありがとう、アンバー」
首筋を軽くはたいて礼を言う。アンバーは何のリアクションも返さなかったけれど、雰囲気から、喜んでいることがなんとなく伝わってきた。
アンバーは賢いから、帰り道を熟知している。
まもるから特に指示をもらわなくても星ヶ丘寮までちゃんとまもるを運んでくれ、馬房にも入る。
まもるはその背から降りて、鞍を外し、馬房を閉めるだけで良かった。
「……明日、藁で体を拭いてやるからな」
給餌と給水はどうにかできたが、そこまで世話をする体力が残っていない。鼻筋をなでて申し訳なさを伝えると、アンバーはいいから戻れと言うように鼻でまもるの肩を軽く押しやった。
「うん、わかってる……でも、ちょっと疲れて……。
ここで少し休ませてよ」
厩舎の壁に手をついて、そのままずずずと下に滑った。壁に背中をもたせかけると、どっと疲れがくる。
「あー、もういっか。ここで寝ちゃっても」
床の藁は今朝変えたばかりだし、夏だから風邪ひいたりは――
「って、もうひいてるんだっけか」
あははと笑って、横の厚みを持たせた寝藁にふらりともたれた。
アンバーがぶるると鳴き、鼻で突いてくる。
「ん? なに? もう部屋へ戻れって……? まあ、いいじゃん。今夜くらい、おまえの寝床、ちょっと貸してくれたって」
鼻を押しやって、むにゃむにゃ眠りに入ろうとしたまもるの隣に、どさりと大きくて重い何かが降ってきた。
追い出すことをあきらめたアンバーだ。
「……添い寝してくれるのか……? ほんと、優しいな、おまえ。っていうか、あったけぇなぁ、アンバー」
首に腕を回して引き寄せ、バイトの疲れもあって、そのまま本当に眠ってしまった。
それから何時間たったのか。
空が本格的に暗くなって、星が見えるくらいになったころ、何やら騒々しくて目を覚ました。
人が話している声。だけど声には距離があって、角度からしてここじゃなくて寮の玄関口らしい。
2人の声はどちらも聞き覚えがあって、オークレイ牧場のお嬢ことバニーと寮母さんだった。
「……あっちゃー」
配達が多いという言い訳を、事務所のおねえさんが聞いていたのを思い出す。配達件数を把握していたのに何も言わないでいてくれたから、隠しておきたい考えは通じたと思っていたのだが、そうでなかったということだろうか。
それともバイトの先輩? 売店のおばちゃん?
具合を悪くしているのがバレたのか、それともただ訪ねてきただけか。
声は聞こえているが、何を話しているかまではわからない。
2人が今ああしているのはまもるのせいだ。部屋にまもるがいないことも気付かれているのかもしれない。それで話しているのかも、との考えに、オレが出て行かなきゃ、と思うのだが、なぜか手足に力が入らなかった。
金縛りにでもかかったように、体が重くて指一本持ち上がらない。
気ばかりあせって……。
(わかってるんだ。でも、立てないんだよ)
すまない。
それからのことはほとんどまもるの記憶にはない。
なんとなく、アンバーが離れていく姿と、走ってくる寮母さん、バニーの姿を見た気がするが、夢のなかの出来事だったようにも思える。
とにかく意識がはっきりしたとき、まもるは自分のベッドに寝かされていて、ぼんやり天井を見上げていた。
ドアが開き、ふくれっ面のバニーが入ってくる。
ヤバい。あれは怒ってる顔だ。
「やあ、お嬢。訪ねてきてくれたのか。牧場のほうで何かあったのかい?」
余裕ある口調でごまかそうとしたのだが、もちろんバニーはごまかされてくれなかった。
そのあとめちゃくちゃ説教をされた。つきっきりの看病をされる間じゅうも、蒸し返されては何かと小言を言われるハメに。
当然ながら馬房で倒れていたまもるにそれを拒む権利はなかったのだった。
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
夏カゼ、引いちゃいました
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年01月13日
参加申し込みの期限
2019年01月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年01月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!