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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
＜天穹＞月光満ちる世界に、餞を
急：根を下ろす為に
移住者たちは可能な限り固まって暮らした方がいいのでは？ という意見を元に拠点探しをしていた。だが、なかなかいい場所が見つからない。とりあえず環境になれるために数名が『ねこよろず』で仕事をすることになったため『ねこよろず』近辺で最初は探していたのだが結果は芳しくない。
「『ねこよろず』の近くにないか、と思ったが……案外難しいものだな」
八神 修が頭を掻きながら呟く。後ろの方では少し疲れただろう面々を志波 武道やサキリ・デイジーカッターが励まし、休憩を入れようと提案している。
幸い、よいタイミングでカフェテリアに席を見つけ、一同はそこで昼食をとることになった。その間に、修は色々と相談事はないか、とフレンドリーに問いかけて回る。
一方夏夜（恵御納 夏朝の交換人格）は、移住先について考えていた。
「僕らが初めて来た頃は街の西が空き家通りと呼ばれていて、僕の父もここで星幽塔の住処を得た事がある。今も空き家が多いかもしれないからそこをあたってみたらどうかな？」
「資料によると月華世界からの移住者が第一階層の西側に暮らしていたらしい。だから、馴染みやすいかもしれないね」
サキリがそう言っていると、ふわり、と影が下りる。見上げれば、箒にまたがった若者が、一団を見ていた。
「なにか困ってるのかい？」
ふわり、と石畳に降り立った若者……クーノ・ヤスピスが問いかける。と、夏夜は渡りに船だ、とばかりに表情を明るくした。
「この人たちは、月華世界という場所からの移住者なんだ。可能な限り固まって暮らしたいと思っているそうだから、丁度いい所がないか探していて」
「うーん、城から少し離れた城下町の一角でよければ幾つか空き家があるよ。そこも見てみる？」
「それは、本当ですか？」
クーノの言葉に、星華が虎の尻尾をぴん、と立てながら問う。クーノが頷くと、星華は昼食後、その辺りを見てみたい、と言っていた。一方夏夜が言っていた空き家通りの方も見たい、という意見もあり、二手に分かれる事となった。
「ねぇ、その箒で飛んでいなかったかい？」
不意に、移住者の一人がクーノの手に握られた箒に興味を持った。「縁の無い人が無理に手にするもんじゃないし」という考えで動いていたクーノであったが、これには少し目を見開く。
「興味あるかい？」
「うん。飛べたら楽しそうだし」
目をキラキラさせる移住者の少年に、クーノはやんわりとほほ笑む。
「この箒は、『Sweep∽Sleep』で取り扱っているんだ。俺が暮らしている店で箒と魔法具の店だよ。よかったら見においでよ」
彼曰く空き家がある場所もその店の近所らしい。箒に興味を持った少年は星華やクーノと共にそこを訪れることにしたようで、とてもわくわくしているようだった。
（なんかお客さん釣れちゃったのかな？）
まぁ、あからさまな宣伝文句など言った覚えはないが、箒に乗って空を飛んだことが宣伝効果を生んだようだ。
＊：＊：＊
ランチも終わり、移住者は二手に分かれる。半分はクーノの案内で『Sweep∽Sleep』近くにある空き家を見に、もう半分は夏夜と共に空き家通りの家を見る。
身元が保証されないと入居に手間取るものの、修や武道、サキリなどが間にたった為幾分かスムーズに話を進めることが出来た。
星華をはじめとする月華世界からの移住者たちは、城下町から少し離れた場所と、西の空き家通りの二か所に分かれて暮らすことを選んだ。第一階層に腰を落ち着ける者と、いずれは他の階層へ向かう者で別れたようだ。
「次は買い物だねー」
「街の事も知ってほしいですねぇ」
荷物を新居においたところで、呉井 陽太と椿 美咲紀が提案する。確かに（一部を除いて）ほぼ着の身着のままで移住した者が多い為、色々と物が必要である。
「じゃあ、買い物や仕事探しついでに散策する人は連れていくよ。酒場とか『ねこよろず』とかいいお店はいっぱいあるし」
夏夜が武道と笑い合いながら提案すると美咲紀と目が合った。
「そっか、椿さんも店員さんだっけ？」
「そうですよ！」
美咲紀は特製エプロンを見せてにぱっ、と笑う。既に興味を持ち２人ほどそこで働くことが決まっているらしい。星華も興味があるのか、お仕事体験するとのこと。
「僕はクーノさんのお店に箒を買いに行きたいな」
「私は生活用品をそろえたいので『ねこよろず』さんに買い物に行きたいです」
「おれは家の掃除をはじめようかな……」
と、移住者たちも色々と意見を述べてくれる。新たな地に着いてすぐに順応しようと活発になる彼らに、サキリは少し安堵していた。
（なかなかいい新生活スタートをきれそうだね）
移住者たちは可能な限り固まって暮らした方がいいのでは？ という意見を元に拠点探しをしていた。だが、なかなかいい場所が見つからない。とりあえず環境になれるために数名が『ねこよろず』で仕事をすることになったため『ねこよろず』近辺で最初は探していたのだが結果は芳しくない。
「『ねこよろず』の近くにないか、と思ったが……案外難しいものだな」
八神 修が頭を掻きながら呟く。後ろの方では少し疲れただろう面々を志波 武道やサキリ・デイジーカッターが励まし、休憩を入れようと提案している。
幸い、よいタイミングでカフェテリアに席を見つけ、一同はそこで昼食をとることになった。その間に、修は色々と相談事はないか、とフレンドリーに問いかけて回る。
一方夏夜（恵御納 夏朝の交換人格）は、移住先について考えていた。
「僕らが初めて来た頃は街の西が空き家通りと呼ばれていて、僕の父もここで星幽塔の住処を得た事がある。今も空き家が多いかもしれないからそこをあたってみたらどうかな？」
「資料によると月華世界からの移住者が第一階層の西側に暮らしていたらしい。だから、馴染みやすいかもしれないね」
サキリがそう言っていると、ふわり、と影が下りる。見上げれば、箒にまたがった若者が、一団を見ていた。
「なにか困ってるのかい？」
ふわり、と石畳に降り立った若者……クーノ・ヤスピスが問いかける。と、夏夜は渡りに船だ、とばかりに表情を明るくした。
「この人たちは、月華世界という場所からの移住者なんだ。可能な限り固まって暮らしたいと思っているそうだから、丁度いい所がないか探していて」
「うーん、城から少し離れた城下町の一角でよければ幾つか空き家があるよ。そこも見てみる？」
「それは、本当ですか？」
クーノの言葉に、星華が虎の尻尾をぴん、と立てながら問う。クーノが頷くと、星華は昼食後、その辺りを見てみたい、と言っていた。一方夏夜が言っていた空き家通りの方も見たい、という意見もあり、二手に分かれる事となった。
「ねぇ、その箒で飛んでいなかったかい？」
不意に、移住者の一人がクーノの手に握られた箒に興味を持った。「縁の無い人が無理に手にするもんじゃないし」という考えで動いていたクーノであったが、これには少し目を見開く。
「興味あるかい？」
「うん。飛べたら楽しそうだし」
目をキラキラさせる移住者の少年に、クーノはやんわりとほほ笑む。
「この箒は、『Sweep∽Sleep』で取り扱っているんだ。俺が暮らしている店で箒と魔法具の店だよ。よかったら見においでよ」
彼曰く空き家がある場所もその店の近所らしい。箒に興味を持った少年は星華やクーノと共にそこを訪れることにしたようで、とてもわくわくしているようだった。
（なんかお客さん釣れちゃったのかな？）
まぁ、あからさまな宣伝文句など言った覚えはないが、箒に乗って空を飛んだことが宣伝効果を生んだようだ。
＊：＊：＊
ランチも終わり、移住者は二手に分かれる。半分はクーノの案内で『Sweep∽Sleep』近くにある空き家を見に、もう半分は夏夜と共に空き家通りの家を見る。
身元が保証されないと入居に手間取るものの、修や武道、サキリなどが間にたった為幾分かスムーズに話を進めることが出来た。
星華をはじめとする月華世界からの移住者たちは、城下町から少し離れた場所と、西の空き家通りの二か所に分かれて暮らすことを選んだ。第一階層に腰を落ち着ける者と、いずれは他の階層へ向かう者で別れたようだ。
「次は買い物だねー」
「街の事も知ってほしいですねぇ」
荷物を新居においたところで、呉井 陽太と椿 美咲紀が提案する。確かに（一部を除いて）ほぼ着の身着のままで移住した者が多い為、色々と物が必要である。
「じゃあ、買い物や仕事探しついでに散策する人は連れていくよ。酒場とか『ねこよろず』とかいいお店はいっぱいあるし」
夏夜が武道と笑い合いながら提案すると美咲紀と目が合った。
「そっか、椿さんも店員さんだっけ？」
「そうですよ！」
美咲紀は特製エプロンを見せてにぱっ、と笑う。既に興味を持ち２人ほどそこで働くことが決まっているらしい。星華も興味があるのか、お仕事体験するとのこと。
「僕はクーノさんのお店に箒を買いに行きたいな」
「私は生活用品をそろえたいので『ねこよろず』さんに買い物に行きたいです」
「おれは家の掃除をはじめようかな……」
と、移住者たちも色々と意見を述べてくれる。新たな地に着いてすぐに順応しようと活発になる彼らに、サキリは少し安堵していた。
（なかなかいい新生活スタートをきれそうだね）
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2020年02月12日
- 参加申し込みの期限
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- 2020年02月19日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2020年02月19日 11時00分
