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あの日のあとで4
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とある異世界よりその世界の土を持ち帰って
から数日後。
志波 甲斐斗
は、
異世界の土
を指先に摘まんで、丁寧に検めていた。
一見、フツウの土だ。
しかしよくよく見れば、その中には、小さな煌めきが混じっていた。
見れば見るほど、触れれば触れるほど、興味深い、という思いは増す。
(これで作品を作れたら、きっと素敵なものが出来るでしょう)
フツウを逸脱する点こそないものの、土は、この世界の外のものだ。
手探りな部分もあるし、素材も、手持ちのもの、それだけしかない。
けれど、「作りたい」という気持ちは、甲斐斗の中で、それらの懸念を上回るものになっていた。
あれはこれはと考えて考えて、甲斐斗は、ぐい呑みを作ることに決めた。
(ただ、この土のみで形作るのは難しいですね……)
土は、乾いた質感をしていて、小石や礫も混ざっており、砂も多め。
そのままでは、とても陶芸粘土としては使用できない代物だ。だが、
「あの方法を試してみますか……」
と呟いた甲斐斗のかんばせには、どこまでも真剣な、それでいて希望を覗かせる色が乗っていた。
甲斐斗は今、挑戦者の顔をしている。
異世界の土から、石等を丁寧に取り除くところから、ぐい呑み作りは始まった。
緻密に処理をした異世界の土と黒系の陶芸用粘土をブレンドするのも、かなり気を使う作業だ。
「釉薬……いえ、焼締めのほうがいいでしょうか……」
という具合で、考えて定めるべきところは、尽きることを知らない。
それでも甲斐斗は、小さく煌めきが宿る土を生かさんと、全力を尽くした。
そして、焼成後。
(一発でうまく行くとは思っていません。ですが……少し、緊張しますね)
じっくりと時間をかけてここまで辿り着いた作品達。
それらを一口一口確認していく作業が、今から甲斐斗を待っている。
粘土を混ぜたとはいえ、試しも含めると、もう、異世界の土の半分ほどは使ってしまった。
(小さい作品にして数を増やしましたが……)
果たして幾つが納得の行く作品になってくれるだろうかと思うと、喉が、勝手にこくんと鳴った。
一口目を、そっと手に取る。
甲斐斗の眉根が、静かに寄せられた。
(割れていますね……)
大きな亀裂が、酷く痛々しいようにさえ感じられる。
それを元の位置に置き直して、二口目を検める甲斐斗。
そちらは、ひび割れもなく、形だけなら綺麗に焼き上がっていたが、
(駄目ですね。煌めきが消えている)
と、甲斐斗は、ゆるゆると首を振った。
あの煌めきを宿してこそ、甲斐斗にとってその作品は、真実完成したと言えるのだ。
(やはり、厳しかったでしょうか……うん?)
ちらと、星が瞬くような光が過ぎったのは、半ばは諦めかけて眼差しを伏せた時だった。
ぱっと顔を上げ、今見たばかりの光を探す。
果たして――それは逃げることなく、どしりとそこに座していた。
「これは……!」
光は、甲斐斗が焼き上げたぐい呑みの一口、それが放っているものだ。
細かな煌めきが、素朴な黒の中に、やはり星の如くに散っている。
それを掬い上げるように手に取って、甲斐斗は気付いた。
「これに……あと、これも……!」
手の中のものの他に、あと二口。
気に入った、と言い切れる出来のものが、甲斐斗のことを確かに待っていた。
ほう、と息が漏れる。
安堵の息。そして、燈る煌めきの美しさへの感嘆の息だ。
「……1つは師匠に送りましょう」
どんな評価をしてくれるでしょうか、と呟いた声は、幾らかの緊張の色を纏っている。
けれどそれでいて、どこか晴れ晴れとした調子でもあるのだった。
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あとがき
担当マスター:
巴めろ
ファンレターはマスターページから!
お世話になっております、ゲームマスターの巴めろです。
まずは、ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!
後日譚シナリオも、これで4回目となりました。しみじみ。
元となるシナリオあっての後日譚ですので、該当のシナリオへの敬意を忘れず、と心掛けながら、
後日譚そのものもお楽しみいただけますようにと、そんな気持ちで執筆に当たっています。
元となるシナリオを読み返す折に、この後日譚もそっと思い出していただけるような、
そんな、心に残る時間を描き出せておりますことを願って。
重ねてになりますが、ご参加くださった皆様に心からの感謝を。
この度も、本当にありがとうございました!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年12月01日
参加申し込みの期限
2018年12月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年12月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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