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【海開き】賑やかな夏のはじまり
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万条 幸次
は海の家のマーマンにアルバイトとして訪れた。現場の責任者として現れたチーフから簡単な説明を受けた。
耳にした途端、眠そうな目が大きく開かれる。
「ただの接客ではなくて、執事になり切ってするんですねぇ」
「呑み込みが早くて助かる。オーナーの方針だ」
笑顔で肩を叩かれた。
「まぁ、がんばります」
「客がきたようだ。よろしくな」
チーフは早足で厨房に向かった。
いきなりの試練に幸次はのんびりとした様子で立ち向かう。
――執事をやるとは思っていなかったよ。丁寧な言葉を使えば、それらしく見えると思うんだよねぇ。生活費の為にがんばろうかなぁ。
「えっと、お嬢様、お帰りなさいませ。こちらにお席をご用意しました」
女性は幸次の服を見て、あ、はい、と少し遅れて返した。テラスの中程の席に案内した。
微笑むような顔で女性の傍らに立ち、注文を待つ。
「これを」
女性はメニューにある一品を指差した。
「わかりました。少しお時間をいただきます」
幸次は一礼して下がる。ゆっくりと歩きながら伝票にさらさらと注文の品を書き入れた。
厨房に向かう途中、自身の服に目を向ける。
――服装はなんでもいいって話だけど、白いTシャツに『夏』の文字は執事らしくないよねぇ。
寝癖の付いた髪を掻きながら笑った。
鴻上 彰尋
は寝子ヶ浜海岸に近い通りを歩いている。海開きで賑わう現地には行かず、近くにある三階建てのマンションへと向かった。来訪を告げることでセキュリティを解除して貰い、すんなりと三階の角のドアに行き着いた。
チャイムを押す前に騒々しい足音が中から聞こえてくる。
彰尋が横に寄ると勢いよくドアが開いた。
卯木 衛
が火照った顔で飛び出してきた。
「まだ用意が終わってないんだ! 考えてたら荷物が多くなってさ、もう大変なんだよ!」
「大変そうに見えないところが卯木君らしいね」
「海開きの日だからな! 自然に顔も緩んでくるって! それより、手伝ってくれ。俺だけじゃ、決められないんだ!」
衛は彰尋の腕を掴んで引っ張り込んだ。
ウサギの耳が付いたリュックを背負い、衛が通りを走る。そのあとを彰尋が早足で付いていく。
先頭をいく衛は度々、引き返してきた。
「海だよ、海! 落ち着き過ぎ!」
「急いでもあまり変わらないよ。ほとんど昼だからね。すでにかなりの人で賑わっているんじゃないかな」
「そうかもしれないけどさー」
そわそわした動きを見せる。堪らず、衛は走り出した。先にある防風林の合間で立ち止まって声を上げた。
「やったー! 海だ!」
斜面を駆け降りようとした瞬間、振り返って手を振る。
「彰尋くんも早く来いよ!」
小さな子供のように喜びを爆発させる。
「わかったよ」
呆れたような声で彰尋も走った。控え目な笑みが浮かんでいた。
「おー、やっぱ、すげー人だな」
「どうする、泳ぐか?」
「どうすっかなー。出る前にバタバタして腹も減ってるし。先にごはんにすっか!」
衛は目を輝かせる。彰尋は軽く頷いてずらりと建ち並ぶ海の家に目をやった。
「昼前の今なら、そんなに混んでもいないようだ。タイミングとしてはちょうどいいな」
「決まりだな! あとはどこに……マーマン?」
衛は首を傾げた。促すように指で示す。
「あれ、なんだ?」
「執事の海の家か。珍しいコンセプトだね。あそこにしようか」
「ま、なんでも試してみねーとな!」
衛は大きく腕を振って向かう。彰尋は思案気な顔で、演技に役立つかも、と人知れず呟いた。
先に店内に踏み込んだ衛は露骨に見回す。
「男ばっかって感じだな、この店は」
「執事がメインらしいからね」
彰尋が横に並んだ。
「えーっと、いらっしゃい、じゃなくて、お帰りなさいませ、ご主人様」
二人の背後から幸次が声を掛けた。瞬時に振り返った衛が大きな声を上げる。
「幸次くんじゃん! ここで働いてんのかー!」
「ここでアルバイトしていたんだね。全然、知らなかったよ」
彰尋は柔らかい笑みを浮かべた。
「鴻上君と卯木君かぁ。珍しいところで会ったねぇ。バイトは軽い感じで、あはは……はぁ~」
幸次は薄ら笑いで溜息を吐いた。
「どーしたんだよ。元気ねーじゃん」
遠慮なく衛が聞いた。黄色い目を好奇心で輝かせる。
「執事とは知らなくて、言葉遣いとかが結構、大変なんだよねぇ。それと他のみんなには秘密にして! お前が執事かよ、って絶対に笑われるから!」
幸次は手を合わせて頼み込んだ。その必死な様子に二人から笑いが消えた。
「そんなこと、するかよ。彰尋くんも同じだよな」
「当然だよ。話は変わるけど、今日のバイトは何時くらいまでなのかな」
「どうして?」
幸次は疑問で返した。
「今日はすっきりと晴れて眺めも良い。バイトだけで終わるのは勿体ないと思ってね」
「遊ぶ人数は多いほうが楽しいよな!」
衛は笑顔で言い切った。
「短い時間だから、二人が食べ終わって少し経ったら自由の身だねぇ」
「決まりだな!」
衛は二人の肩に腕を回して喜んだ。
「その前にちゃんと仕事をしないとねぇ。ご主人様、こちらにお席を用意しました」
幸次は先頭に立って二人をテラス席に案内した。海に近い角に二人は落ち着いた。テーブルに置いてあったメニューを目にする。
飽きたかのように衛は顔を上げた。側にいた幸次に向かって笑った。
「俺は飲み物とー、飯とー、デザートを執事に任せるぜ!」
「それでいいの、じゃなくて、よろしいのでしょうか」
「大いによろしいぜ! どんな組み合わせでくるのか、スゲー楽しみ!」
「俺はそうだな。飲み物はウーロン茶で。それと食べ物は」
「彰尋くん、チャレンジ精神だって!」
拳を握る衛を見て彰尋は笑った。
「執事さんのオススメにしようかな」
「では、濃厚なソースの香りをお楽しみいただける、ゴホン、『熱々焼きそば潮風を添えて』はいかがでしょうか」
「それじゃあ、それで」
「言い方がそれっぽいけど、ただの焼きそばじゃん!」
衛の鋭い指摘に全員が朗らかに笑った。
二人のテーブルに料理が並べられた。
彰尋はウーロン茶で喉の渇きを癒す。香り高い焼きそばを品よく啜った。衛が気になるのか。度々、視線を送る。
「卯木君、味はどう?」
「この白いのはバナナセーキだな。ほんのり甘くて美味いんだけど、エビピラフに合うのかよ」
皿に盛られたエビピラフをスプーンで崩す。迷いながらも口に運ぶ。黙って咀嚼したあと、うめえー、と声を上げた。次々に口に突っ込み、合間にバナナセーキを飲んだ。
「ピラフの黒胡椒がピリッとしてバナナの甘さによく合う! マジかよ!」
食べ終わる頃に運ばれてきたシェーブドアイスという名のかき氷は口の中を爽やかにした。衛は笑みを浮かべたまま、幸せ~、と口にした。
「じゃあ、そろそろ行こうか。万条君もあとから来ると思うし」
「そうだな! まずはシートを敷いて場所を確保しねーとな」
二人は海の家を出た。空いている場所を手分けして探す。
「ここにしようぜ!」
衛は彰尋に向かって大きく手を振った。相手も同じ動作で答える。
衛はにこにことしながらシートを敷いた。重石として中央にリュックを置いた。
駆け付けた彰尋は周囲を見遣る。
「良い場所だね。人で密集したところではないし、海の家からも近くて万条君が見つけ易いと思う」
「あとは幸次くんが来るのを待つだけなんだけど、その時間はどーすっかなー」
シートの端に座った衛は穏やかな海を眺めた。
彰尋は立った状態でいた。一点に目を遣り、明るい表情となった。
「時間は潰さなくて済みそうだよ」
「お待たせー、やっとバイトが終わったよ」
「お、パラソルじゃん!」
衛は笑顔で駆け寄った。
「場所はいいけど、日差しが厳しいからねぇ。あ、それと飲み物とスイカを持ってきたよ」
幸次は手に提げていたクーラーボックスをシートに置いた。蓋を開けて二人に見せる。目にした彰尋はポケットから財布を取り出した。
「万条君ばかりに払わせたら悪い。割り勘にしないか」
「その心配はいらないよ。チーフが優しい人でお店の物を提供してくれたんだ」
「マジかよ! じゃあ、ノドをカラカラにしねーとダメだな! 海で思いっ切り弾けようぜ!」
衛は立ち上がって海へと走り出す。笑顔が止まらない状態になっていた。波打ち際で踵を返す。動きが鈍い二人に向かって声を張り上げた。
「おおおい、何してんだよ! 早く海で泳ごうぜ!」
「俺、泳げないんだよねぇ」
照れたような顔で幸次が打ち明けた。その背中を彰尋が軽く叩いた。
「泳げなくても海で楽しむことはできるよ。この暑さだから足を海水に浸しても気持ちいいんじゃないかな」
「そうだね。くるぶしくらいまでにするよ」
二人は並んで歩き出す。待ち切れなくなった衛は波と戯れていた。引く波を追い掛け、寄せる波からは全力で逃げる。
「うおお、あっぶねー。もう少しで濡れるところだったー」
衛はニヤリと笑って海に飛び込んだ。近づいてきた二人に向かって海水を蹴り上げた。
彰尋に命中した。微笑みを浮かべて濡れたシャツの片方の袖を捲る。
「楽しいことをやってくれるじゃないか」
「その笑顔がこえーよ!」
衛は警戒して離れる。
彰尋はゆったりとした調子で海に入る。瞬間、向きを変えた。無防備の幸次に両手で海水を浴びせ掛けた。
「うわぁ! よくもやったな!」
幸次は勢いよく海に駆け込んだ。彰尋と衛に海水を浴びせる。
「なんで俺なんだー」
衛は応戦した。
「隙あり!」
彰尋が衛の背後に回り込み、大量の海水を浴びせた。
「こうなったら道連れだー!」
ずぶ濡れとなった衛は攻撃に特化した。
「それ、それ!」
幸次は濡れながら海水を飛ばす。
三人は息を切らして海水を掛け合った。
「もう、やけくそだー!」
衛は海に向かって走った。自ら倒れ込んで沈んだ。
幸次は海の一点を不安げに見詰める。
「卯木君、浮いて来ないんだけど」
「まさか、溺れたなんてことは」
二人が目を見合わせた直後、衛は飛び出してきた。
手に持った海藻を鼻の下に当てる。
「ヒゲだぞー」
心配は吹き飛んだ。二人は声を上げて笑った。
「笑いすぎだー」
「油断したところでさ。力の抜けるようなギャグが効いたよ」
幸次は目尻に溜まった涙を拭った。
「よく見ると、砂に紛れて色々な物が見えるね」
彰尋は海水に手を入れた。緑色の丸みのある物を摘まんだ。空に掲げると輝石のように輝いた。
「おー、なになに、それ。スゲー綺麗じゃん!」
海藻を放り出して衛が走ってきた。
「これはシーグラスだね。よく見ると他にもあるし、探せば貝殻もあるかも」
「海の日の記念に俺も探してみようかなぁ」
幸次は下を見て歩き始める。
「お、貝殻じゃね?」
衛はしゃがんだ。両手で掬い上げる。波を利用して余計な砂を洗い流す。
「やっぱ、貝殻だ!」
「こっちは赤いシーグラスだよ」
幸次はルビーのように赤い小粒の物を掲げた。
「俺もシーグラスを探すか。あ、でもなー、そんなステキなイベントなら」
「イベントなら、どうだって?」
彰尋はわざとらしい笑みで迫る。
「なんでもねーよ。あ、見つけた!」
衛は黄色いシーグラスを摘まんだ。
「素敵なイベントはいいのか?」
「これをお土産にしたら誘う口実になるからな!」
衛は海水で念入りに洗ってポケットに収めた。
その時、幸次は砂の山を作っている子供を見ていた。
「あんな素朴な遊びもいいよねぇ」
「ん、あれか! どうせならもっと大掛かりなものにしようぜ!」
「砂で大きな城を作るのか?」
彰尋は衛に聞くと、違うって、と全力の手で否定された。
「夏の定番じゃん!」
衛は満面の笑みを見せた。
十分後、彰尋は顔を出した状態で砂に埋められた。
「定番はわかるんだけど、なんで俺なんだ?」
「真面目な、プッ、彰尋くんじゃないと、こ、この役は、ププッ、無理なんだって。幸次くんも、そう思うよね」
懸命に笑いを堪える衛が幸次に話を振った。
「そ、その通りで、ブフッ、この破壊力は、ちょっと、想像を超えて、プッ」
二人の態度に彰尋は不安を募らせる。
「この姿がそんなに面白いのか? 俺には全くわからないのだが」
「も、もう、サイコー。ダ、ダメだ、がまんが、あっははは!」
「つ、釣られ、わっはははは!」
二人は腹を押さえて笑った。
「な、なんだよ、なにをしたんだ!?」
砂に埋められた彰尋には砂で作られた身体は見えていなかった。筋骨隆々で股間の部分が異常に盛り上がっていた。
遊び疲れた三人はパラソルを備えたシートに戻ってきた。
真っ先に幸次が動いた。クーラーボックスを開けて二人に冷えたコーラを配る。
「ありがとな!」
衛は冷えた缶を額に当てた。
「ありがとう。助かる」
彰尋は笑みを見せた。
最後に幸次が缶を手にした。
「海開きを祝して、かんぱーい!」
笑顔で缶を掲げる。二人も声を揃えた。
全員が喉を鳴らしてコーラを飲んだ。
幸次は青い海を眺める。
「今年も何か起こる夏になる。そんな気がする、いい意味でね!」
「そうだな! また皆で集まって楽しく遊ぼうな!」
衛は残りのコーラを飲み始める。
「そうだね。でも、砂に埋められるのはお断りだ!」
彰尋の一言に二人がコーラを吹き出した。
衛は鼻を押さえて仰け反る。
「ヘンなところに入ったー!」
大騒ぎの中、三人は涙を流して笑った。
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日常
スポーツ
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定員
1000人
参加キャラクター数
35人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年10月21日
参加申し込みの期限
2018年10月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年10月28日 11時00分
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