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\ オーバータイム!/
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テスト勉強しなくっちゃ。夏!
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◆
帰りのホームルームが終るやいなや、
立花 あきね
は素早く席を立った。
荷物はすべてカバンの中で、一分の隙もない帰宅体勢。そのまま教室のドアへと一直線――
「立花さん!」
「……はっ? 何?」
クラスの男子に声をかけられて、ついキッと睨みつける。怯んだその男子いわく、あきねは今日の掃除当番とのこと。
じゃあ仕方ない、となるわけもなく。
視線だけで周囲を見まわしたあきねは、気の弱そうな男子を発見すると、
「……ちょっとそこの奴!」
「え、な、なに?」
「掃除、代わりにやっておいて!」
「えっ、あ、ちょ……」
戸惑った声をよそに、返事も聞かずにそのまま教室を後にしようとする。
流石に強引過ぎて、あきねの背中をいくつもの声がおいかけてくるのだけれど。
「うるさい! 大事な用があるの!」
振り向きもせずにぴしゃりと言って、彼女はそのまま教室を出ていった。
ゆるまきの髪がなびく勢いで、足早に廊下を歩いていく。
(今日はお兄ちゃんとテスト勉強するんだから、速攻で帰らなきゃ!)
はやる気持ちに導かれ、下駄箱を出た時には、もはや足早を通り越して半分走っていた。
そうして校門へ向かうと、そのすぐ脇に軽くもたれるようにして立つ影が一つ。
あきねの視界に入ったのとほとんど同じタイミングで、
「あ、来た来た」
影――もとい
立花 なつ
、ひらっとあきねに手を振った。
途端、ぱぁっとあきねの表情が明るく変わる。さっきまでのが、近づくものに片っ端から吠える犬だとしたら、今は超高速で尻尾振ってるといったところだろうか。
手を振りかえして歩くその足取りも、スキップとまでは言わないものの、ついさっきまでよりもずいぶん軽い。
「お兄ちゃん! 待たせてごめんね!」
「俺もさっき授業終わって、来たばっかりだから」
それにしても、と。なつがあきねを見つめてふわっと微笑んだ。
「なんか嬉しそうだねぇ。良い事あった?」
思わずドキッとしたあきねは、「なんでもない」と髪で頬を隠すようにして、兄の半歩ほど先を歩き始める。
「そんなことより、はやく帰って勉強しよ!」
そんな妹の姿が、やる気充分な風に見えたのか。なつが今度はクスッと笑う。
「そうだね。夏休みのために、がんばろ~」
◆
そんなわけで、立花家の居間。
向かいあう格好で、なつとあきねは机に教科書やら問題集やらを広げていた。
「あきねとこうやって勉強するのも久々かもねぇ」
「小学校の時以来かなー……」
「中学は本土だったもんね。ってことはだから……、だいたい3、4年ぶりくらい? ほんとに久々だねぇ」
「……ほんと、久しぶり」
あきねの声には、どこか噛みしめるような切実さが滲んでいた。
本土の中学校に行かされていた間は、なつとは全然会えなくて。同じ高校に通いたくて、無理矢理に戻ってきて。
そうして得ることのできた、兄と一緒に過ごせる時間なのだ。
正直あきねにとっては、こうしてなつと過ごせることのほうが、テスト勉強よりも遥かに大事だった。
そんな妹の様子が、あるいは高校初めての期末テストで、不安を抱いている風に見えたのだろうか。
「頑張ったら、後でおやつ作ってあげるよ~」
「ほんと!?」
瞳を輝かせるあきねに、もちろんと微笑んで。
「あきねの好きなおやつ作るからね~。一緒に食べようね」
「……うん!」
ということで、まずは勉強の方を頑張らないとならないわけで。
なつは少し考える素振りを見せて、
「今回は数学頑張ろうかなぁ。いつもあんまり勉強してないから……」
教科書と参考書をひっぱり出して、ノートと一緒に机の上に広げた。
あきねの方を見れば、じぃっとカバンの中を覗きこんでいるところだった。どこか思いつめているように見えるのは、気のせいだといいのだけれどと思いつつ。
「あきねは何勉強する?」
たっぷり数秒ほどの沈黙があって、それから気まずそうな、ちょっぴり泣きの入った風にも聞こえる声で。
「……何からやればいいのか、分からない」
「…………」
のんきな性分のなつもこれにはちょっと、いやわりと心配になってしまうのは、きっと仕方ないところ。
「あきね、ちゃんと授業は受けてる~?」
「う」
「あきね~?」
そっぽを向く、というよりはむしろ、目をそらすあきね。
「ちゃんと授業受けてるもん。ただ聞いても分からないだけで……教師が悪いんじゃない?」
などとのたまいだした妹君の視線は、正直言って泳いでいた。
なつの心配は、案外間違ってなかったのかもしれない。
なつが声をかけようすると、
「そ、そうだ!」
とあきねが大きな声をあげた。気を取り直したように、あるいは今までの流れをごまかすように。
「お兄ちゃん、家庭得意だよね?」
勉強する科目が決まったらしい。あきねが、カバンから家庭科の教科書を取り出した。
「うん、家庭は得意だから教えてあげられるよ~。家庭は将来家を出ても役に立つ科目だしねぇ、覚えて損はないよ」
何の気はなしに言った言葉に、あきねが教科書のページをめくる手が少しだけ遅くなったことに、なつは気づかない。
遥か遠くを見るようなまなざしで、そのままなつはぼやく。
「あきねもお嫁に行ったら、料理とかするのかなぁ」
あきねは超がつくほどの不器用で、本土に行ってもそこは変わらなくて。
だから、今はまだ。そんなところは、まるで想像できないけれど。
もしその時が来たら――
「……お兄ちゃんが、」
ぼそりとした声で、あきねに呼ばれたような気がした。
いずれ訪れるかもしれない日のあきねの想像を、頭の中からいったん追い出す。
「……なにか言った?」
「……なんでもない! それより、これ教えてよ!」
そのまま、あきねの質問攻めが始まって。
――お兄ちゃんが、ずっとあたしと居てくれればいいじゃん。
あきねが思わずこぼした言葉は、なつには聞こえないままだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年10月18日
参加申し込みの期限
2018年10月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年10月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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