セクシーボール！｜リアクション

セクシーボール！

●実況アピール！　ふわっふわ！

「パンティーズ選手のアピールがすごいですね……！」
　実況席で、晶はほうっと熱い息を吐いた。
　観客席も選手も、盛り上がっているのがよくわかる。
　多少の無礼講は、許されそうな雰囲気だ。
（そ、それなら……私も……いいんじゃない、でしょうか？）
　ここまで我慢していたけれど、身体の熱はどんどん上昇している。
「あ……あの……選手の人ばかり脱ぐのはずるいですよね？　だから……あきらも脱ぎます……♪」

「ちょっと待った！　実況！　それでは仕事にならないぞっ！」
　月詠は、冷静に声を上げた。だが晶は、ふるりと首を振って、もう一度。
「脱ぎます……」
　ぼそぼそと、しかししっかり実況マイクを通して言うと、ゆっくりと純白ブラを外していった。その下に現れるのも、真っ白おっぱい。生クリームがたっぷりのったふわふわケーキに似たそのてっぺんには、小さな赤いいちごがちょこんとのっている。
（見られてる……んでしょうか。ああ、でももうどっちでもよくなってきました）
　要は、実際に見られているか、ではない。見られていると思うことなのだ。
　晶は思い切って椅子から立ち上がると、そろそろと、純白パンツを下ろしていった。
　上がふわふわケーキなら、下はもったりお餅の大福だ。
「えっと……あきらの裸……どうですか？」
　ケーキを寄せて、きゅん！　としまった腰をひねって、にじり寄ってきたえっちなカメラに、恥じらいの微笑を向ける。
　なにせこれはセクシーボール。お茶の間にはきっといい子な子供はいないはず。
　そう、大人たちは刺激を求めているのだ。

「なんだこれは、こんなのはありなのか……」
　月詠が、審判台の上でぼそぼそ呟く。
　しかし実況・晶の勇気ある、あるいは無謀な、あるいはキュートなアピールは、確実に観衆の心を燃え上がらせた。