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休日の午後、なんだか気怠いのは低気圧のせいだろうか。
外は小雨だ。すべてが灰色に見える。
七枷 陣
はため息をついた。ちょっと憂鬱、かもしれない。
少し前に学校で進路相談を受けた。
将来どうしたいのか? 夢は? そんな話が出た。
もうちょっと具体的に言えば、大学や専門学校への進学を選ぶか、就職を選ぶか、という話である。
そんなこと言ってもなー。
齢(よわい)十七歳の自分に、いきなり決められるはずがないではないか。将来というだけでも荷が重いのに、夢とか希望とかそんな歌詞みたいなふわふわした言葉、どう受け止めたらいいのだ。
こんなときは現実逃避だ、と思う。
すなわち、家でスマホゲームをやるか、外でゲームショップに行くか。
どっちにせよゲームかよ、って? それはそうかもしれない。
だが現実逃避にはゲームが一番なのである。少なくとも陣にとっては。
「……というわけで今日は来たわけや」
ゲームショップ『クラン=G』、そのデュエル用テーブル。
正面に座る
紅子
こと
紅
に陣は言った。
「は?」
ところが彼女は、なに言ってんだコイツ、というような顔をしただけであった。
「そっちのターンなんだけど」
「いや、事情の説明をだな……」
「あんたの事情なんか知ったこっちゃないし興味ない。長考禁止。早くしてチョーダイ」
と紅は意地悪そうな笑みを見せた。
現在陣は、紅と『A Tale of the Sky(TOS)』の対戦中なのであった。
もう対戦も終盤、それも窮地中の窮地であった。将棋で言えば飛車角どころか金銀まで取られたような状態だ。詰み一歩手前な自軍と、強化マシマシにされた敵軍という状況なのである。
「ええい!」
祈るように陣は山札から一枚を引いた。
だが無情、まったく意味のないカードが出てきただけだった。
「投了! 僕の負けだ負け!」
残りの手札を伏せ陣は諸手を挙げたのである。
紅は得意満面、いわゆるドヤ顔というやつであった。
「あんたこれ入れて本日六連敗じゃない? さっきなんか先週はじめたばっかりのお子ちゃまにも負けてたし。全然ダメよね」
と言って断りもせず陣のデッキを開け調べ始める。
「こんなカード入れてるの? あとこれも。これとこれがあっても効果打ち消しあうし全然使えないじゃない」
「勝手に見るなよ! まあ……僕の魔術師デッキはファンデッキの域を越えてないのは事実だ」
「ていうかヘボデッキでしょ?」
「そこまで言うか! もう少し工夫して改造しないとなあ」
「改造以前の問題じゃないの?」
紅はずけずけと言う。しかし陣は反論しづらいのだった。なにせこの日、彼女は陣に限らず色々なメンバーとTOSで対戦し、陣とは逆に全勝中であったから。
「……いえ、少しの改造で大化けすると思いますよ」
紅と陣は同時に横を向いた。
テーブル脇に
三佐倉千絵
が立っている。
「あんたいつからいた?」
「さっきのデュエルの最初くらいから」
「マジ!?」
陣は紅みたく失礼なことは言わないものの、実は同感だった。それほどに千絵は存在感がないのだった。
千絵は店長の娘だ。ひょろっと背が高いがまだ小学生だったはずだ。髪は三つ編み、黒縁の眼鏡をしていて、正直あまり目立つ風貌ではない。ときどきこうして店長不在時に店番をしているが、大抵は店のカウンター裏に座って、ゲームとは無関係の本を読んでいる。
その千絵が珍しくカウンターから出てきて、しかも接客用語以外の言葉を口にしたのだからこれは一種の事件ともいえた。
「で、僕のデッキ、改造したら良くなるって?」
「そうです。貸してもらっていいですか?」
千絵は陣が持参したカードを全部表にし、慣れた手つきで入れ替え始めた。
わずか数分で作業を終える。
「改造できました。あとは戦略です」
「ええと……千絵ちゃんってTCGに興味ないんじゃなかったっけ?」
「はい。興味ないです」
いとも簡単に即答すると、千絵は紅に向かって言った。
「試してみませんか? お手合わせお願いします」
「それマジで言ってる?」
変な子、とはっきり口に出して言うと紅は自分のデッキを出した。
変と言われても気にした様子もなく、千絵はカードを整えて自分のデッキを紅にシャッフルさせる。
「少々いじったって元が元だからねえ」
と見くびった態度をとっていた紅だが、ゲームが進むと表情が変わった。
「ウソっ! なにそのガード!」
「そんなスタックあり!?」
「なにこれ強っ!」
以上すべて、紅が上げた声だ。
紅の引きは前回と大差ない。安定した強さである。千絵だってそれほど引きが強いわけではなかった。しかしカードの出し方、切り方が陣のそれとはまったく違った。使いどころが難しいとされるキャラクターカードを巧みに活かして紅の動きを先読みし、カウンターを決め、しかもブロックする。わずか数枚入れ替えただけで、陣のデッキは上級者向けデッキへと変貌していたのだ。
「なによこれー!」
騒ぐ紅とは対称的に、千絵は粛々とパーミッションを使いこなすのみであった。
いつの間にか陣たちの卓を、店内じゅうの客がぐるりと囲んでいる。
「やっぱなあ」
大学生らしき古参の客がうなった。
「千絵ちゃん本気出したら、俺らまったく歯が立たんから……」
「さすが全国大会ベスト4」
などという恐ろしいつぶやきも聞こえる。
ホンマか!?
陣は目を丸くするしかない。
完勝に近い形で千絵はゲームを終えた。
「バカにしてる!」
紅はふんと椅子を蹴って出て行ってしまった。
紅を追うべきか、残って千絵に感謝すべきか、迷ったが陣は残ることを選んだ。
「すごいなあ千絵ちゃん……それでなんでカードゲーム興味ないん?」
千絵はやはり淡々と答えた。
「自分に勝てる子が全然いなくてつまらないからです」
あんたは孤高の格闘王か! と陣は思わずつっこむのであった。
「でもなんで僕を手伝ってくれたの?」
「それは……」
このときはじめて、あれほど冷静だった千絵が言いよどんだ。
「それは、七枷さんには興味があるから……です」
少しずれた眼鏡からのぞく、彼女の目が潤んでいた。意外と可愛い、かも――。
「ええっ!?」
なにこの展開!?
もしかしてまた僕、妙な夢を見てるとか!?
つづく!(かもしれない)
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
21人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年09月16日
参加申し込みの期限
2018年09月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年09月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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