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傘がふたつ。
ぐっと控えめにしたホワイトノイズのような、途切れぬ雨音だけをBGMにして歩く。
レンガ造りの塀に沿い、ゆるやかな細い坂を下り、あてどもなく。
歩くことそのものが目的だから。
不思議な夢を見てね――という以上のことを泰葉は言わなかった。
「自分も」
ぽつりと遥斗は返した。
「似たようなもので」
と言ったきり、つづく言の葉が見つからない。
ずっと無言だ。
自分はどれくらい『本当の泰葉さん』のことを見ているだろう。
遥斗は己に問う。答えの出ない問いかけだとわかっているのに。
どうしたら良いのか。
車通りのない道の、距離五メートルほどの短い横断歩道、黄色の点滅で足を止める。
それをはずみにするかのように、遥斗は泰葉に顔を向けた。
「夢のなかで、泰葉さんに会いました」
「私と?」
「……泰葉さんは、その、今と違っていて、花屋で働いていて……大学に行きたいって言ってて……」
信号に赤が灯る。
空の彼方に飛行機でも探しているかのように、泰葉は薄墨色の空を見上げていた。
「それ……たぶん」
ようやく彼女は言った。
「夢じゃないと、思う。どこか別の世界で、別の私と会ったんじゃないか、って」
ファンタジー小説みたい? と軽い調子で告げる。同僚でそういうの好きな娘がいて、貸してもらったりしてるからかな? と笑いに紛れさせる様子を見せるも、遥斗がいたって真剣な面持ちであるのに気付いたのか、泰葉は小さく息を吸い込み、
「私にも、その世界で遥斗くんに会った記憶があるわ」
と言ったのだった。
だとすれば思ったよりも泰葉さんと自分は歳が近い?――と考えるも、より問いたいことが遥斗にはあった。
思い切って口に出す。
「そのとき泰子さんは俺に言いました。恋人とか……付き合っている人はいない、って……それは本当、ですか」
あの世界で泰葉が告げたその言葉が、『自分のなかの希望』だったかもしれない。だからどうしても確認しておきたかったのだ
額が濡れているが雨のせいではない。汗をかいているのだ、と遥斗は気付いた。
すると泰葉はサングラスを外して胸元にかけ、
「知りたい?」
と、からかうような口調で言った。
信号が青に変わった。
「はい」
遥斗は泰葉の目を見た。
「気付かなかった? 遥斗くんさっき、私を『泰子さん』って呼んでくれたよね」
「えっ……!」
しまった、なのか、うっかり、なのか自分でも判じかねたが、とにかく遥斗が返答に窮したこと、それだけは事実だ。
けれど、大丈夫、とでも言うような微笑とともに泰葉はこう言ったのである。
「私はともかく、五葉泰子(ごよう・やすこ)は嘘をつかないよ。とくに遥斗くんには」
行こうよ、と泰葉は歩き出し横断歩道を渡る。
慌てて遥斗は彼女を追い、ならんだ。
「そうだ。渡したいものが……」
「うん」
これ? と泰子は左手を上げた。白い石のついたブレスレットが、細い彼女の手首に飾られている。
遥斗はポケットからプラスチックケースを取り出して開け、中身が空であることを知って目を丸くした。
「どういう原理なのかわからないけれど、記憶と、このブレスレットだけは元の世界にも持ち越せたみたい。改めてありがとうと言わせて。大切にする」
遥斗は泰子を見た。
花屋は現実にはないのかもしれないけれど、穏やかな表情で花の世話をしていたあの日の彼女は、間違いなくそこにいた。
また言葉が出てこなくなった。でも今度は、胸が詰まってしまって。
それを察したように、
「この雨が晴れたら、もう夏だね」
彼女は目を細める。
「遥斗くんは、そろそろ進路とか考えてるの?」
「具体的にはまだ……ですが、将来は誰かを守る仕事に就きたいと思っています。地域とか、世の中の安全とか、大げさかもしれないけれど世界とか」
「いいね」
ちらりと自分の左手首に視線を落として、泰葉は言った。
「遥斗くんに向いている仕事だと思うよ」
「ありがとうございます」
遥斗も笑みを返した。
俺が守りたい誰か、それはあなたです――!
よほどそう言いたかったのだが、それ以上は言えなかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
21人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年09月16日
参加申し込みの期限
2018年09月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年09月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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