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今朝も日輪は朧(おぼろ)に昇り、小雨の膜に姿を隠す。
雨であろうと
御剣 刀
の日課は同じだ。
寝子島神社で刃引き刀を振るう。
むしろ雨天のほうがいいくらいだ。
雨音は神経を研ぎ澄ませ、気を高めてくれる。
今回の事件で得た戦いの経験は、俺の剣術を磨く上で非常にいいものだった。
忘れないうちに身体に染みこませないと――。
青眼から振り下ろす。
払う。
突く。
流れるような動きで下段に構え直すと、刀は眼前の古木を見据えた。
葉先から大粒の雫がしたたり落ちている。
その間隔をつかもうとする。しかしタイミングは一定していない。
点、点、とモールス信号のように落つるかと思えば、急にどどっと一気にこぼれもする。
雫を見つめる。
一瞬、すべて忘れるほどに集中する。
大粒。
――!
水平に薙ぐ。
だが切っ先は雫をかすめもしなかった。刀を嗤うように、悠然と落ちて草に飲まれた。
いまだ届かず、か。
刀は大きく息をついた。
当てることだけならできる。『ろっこん』を使えばいいのだ。それなら余裕で可能だ。
しかしそのような行為は祖父の剣術を極め、己の剣術を生み出すという目標の糧にはならない。
図らずも、目標、という自身の思いで気付いたことがあった。
今回の事件でも、言語化できぬまま抱いていたものだ。
己の目標に手が届いたときのその先を考えていなかった。
己の剣術を磨き続ける、というのだけでは足りない。
その先も考えていく必要がある。
悟りの先の悟りとでも、いうべきだろうか。
刀は神社の軒先に戻る。バッグから布を取り出し刃引き刀を丁寧に拭う。つぎにタオルを出して頭に乗せた。
「やれやれ、なかなか難儀だなルヴィア」
振り返って彼は、人形の『ルヴィア』に話しかけた。天気が悪かったので連れてきたのだ。
「会うべき人間がいるな」
ルヴィアに、そして自分に言い聞かせるように刀は言った。
◆◆◆
雨が強まってきた。
出がけには不要かと思ったが、やはり傘を持参したのは正解だったようだ。
ビニールの傘袋に手をかけて、いや待てよ、と
如月 庚
は考え直す。
開店直後に入ったショッピングモール。買い物は終わった。目的の本は鞄の中だ。最後の一冊だったから、運が良かったとは言える。
だからといって急いで帰る必要もないだろう。もう少し、小降りになるのを待ってからでもいいはずだ。せっかく来たのだし。シーサイドタウンのモールだから、時間を潰す場所には困るまい。
なので出口から引き返し、来たばかりのエレベーターに庚は飛び込んだのである。
特に目的もないので最上階のボタンを押した。
そこに女性客がひとり、小走りで姿を見せる。
「ああ、すんません。どうぞ」
と『開』ボタンに指をかけたところで、庚は彼女と目が合った。
一瞬、見間違いかと思ったほどだ。
177cmある自分より、はるか高い位置に彼女の目線はあった。
驚いたのはそのことにではない。
彼女の目に見覚えがあったこと、それに対してだ。
双眸は眼鏡の向こう側、けれどそれでごまかせるものではない。
庚は話しかけずにはいられなかった。
「ネリンガ……いや、『ナターシャ』か?」
彼女が息を飲む音が聞こえた。
「誰ですか? そんな人、知りません」
外国語の訛りの強いアクセントで彼女は答えた。
嘘だ。反応が早すぎる。しかも彼女は、身を守るように両手を前に突き出しているではないか。
はっとするほど白いプラチナブロンドを頭の後ろでたばねている。地味なカーキ色のポロシャツとジーンズ姿だが、軽装のおかげで脚の長さが目立っていた。
エレベーターのドアが閉じた。庚は振り返らずに言う。
「とぼけたって無駄だ。あんただって、わかってるだろ?」
観念したのだろうか、「はい」とナターシャはしおらしく応じた。なんだか調子が狂う。
「……ここでおっぱじめる気は毛頭ねぇよ」
庚は操作盤に顔を向けたままだ。嘘ではないという証明のつもりである。
庚には、夢かそれとも現実か、どうにも曖昧な記憶があった。
自分は寝子高三年生で優等生、しかもなぜか学校に、いまエレベーターを分かち合っている
ナターシャ・カンディンスキー
が教師として赴任しているという記憶だ。夢と片付けるには細部まで細かく、かといって現実だとすれば、あまりにも荒唐無稽なところばかり……そんな記憶だった。
庚は水を向けてみる。
「あの異変……あんたも体験したんだろ」
すると意外にも、
「しました」
か細い声でナターシャは応じたのである。
やっぱり、若干やりづらい。
剥き出しの殺意をぶつけてくるナターシャのほうが良かったとまでは言わないものの、なんだか自分が刑事になって、か弱い容疑者を一方的に詰問しているような気になる。
少しずつだが庚は思いだしていた。夢(?)のなかでのナターシャの振る舞いを。だとすれば、覆面をしていない現在、彼女がこういう人格なのも理解できないわけではなかった。
とはいっても、今は敵同士ではないということ、それだけは間違いないだろう。
最上階に着いた。
「あの異変は終わったんだ……今さらどうのこうのって気はねぇ」
じゃあなと告げて先に庚はエレベーターから降りた。
「達者で暮らせ」
と言い残す。
もう二度と会うことはないだろう、そう思った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
21人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年09月16日
参加申し込みの期限
2018年09月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年09月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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