this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【七夕】灯りをつけましょ提灯に☆
<< もどる
1
…
56
57
58
59
60
…
84
つぎへ >>
真辺 伸幸
のかき氷が綺麗に食べ終えられた頃。
のんびりお祭りを見て回っていた二つのシルエットも、ちょうちん散歩に辿り着く。
「行ってみよっか」
そう振り返って伝えてきた
立花 深紺灯
へ、伸幸もへにゃりと微笑み一つで頷いて。
夜のロープウェイって新鮮だねー、と話す深紺灯が提灯持ちながら小窓から外に視線をやると、ぽつぽつと順路とおぼしき竹燈籠の光が見え『みてみて伸幸くんっ』『わぁ、上から見ると何かの星座みたいなのよー』なんて楽しんだ。
……までは良かったのだが。
「んー……これはもしかしなくても迷子の予感がするねぇ」
「や……やっぱりそうだよね……ど、どうしよう」
のんびりのんびり仲良く提灯持って歩いていたはずなのが、いつの間にか頼りの灯りがどこにも見えない事に気付いたのはどちらが先だったろうか。
不安そうな表情浮かべる深紺灯の横で、しかし伸幸はあまり困った素振りなく、ふわぁっと欠伸すらしている。
おおらかな彼の態度のおかげか、思ったより動揺せずに済んでいるものの『朝を待てば分かるだろうけど流石にそれは……』と思案を重ねていく深紺灯。
その瑠璃色の瞳が、曇り空からはぐれたようなモクモク動く雲を捉えた。
「わ、な、何……?」
ヒュッと背中に緊張走ったせいか、慌てて提灯を落としそうになったのを伸幸がしっかり柄を持って支えてくれた。
暗がりの中に一瞬見えたのが、視線外した視界から見失ったのを深紺灯がきょろきょろ探していれば、伸幸が『ことちゃん、あれー』と指差して教えてくれた。
もうほぼ自分たちの正面にまで来ていた雲を。
「雲? いや、クジラ……かなぁ、そんな形の雲?」
「クジラ、さん?……って伸幸くん!?」
びっくりしている深紺灯の前で、一度提灯を片手で預かってから『多分大丈夫な気がするよー』とのそのそ伸幸はクジラ雲へ寄って行く。
淡い光で照らしてみたそれは、やっぱりもくもく揺れる雲そのもので。
空いているもう片方の手で徐にそれを撫でてみた。
あやぁ、これは寝そべったら気持ちよさそーな感触なのよー。
掌から伝わる感触にほっこり微笑んで、伸幸は触れる手に体重かけて何かを確認してみたり。
あれ? すり抜けない……? な目線を向けて来る深紺灯へ、へにょっと振り返った。
「夜の雲には乗せてくれる子も居るんだねぇ」
「もしかして、乗れそう?」
「うん、ほらー。この子優しい雲っぽいから大丈夫よー」
もこんっ、という音と共に飛び乗った伸幸とその言葉に、深紺灯は勇気をもらってその隣りへと乗り込んだ。
本当だ……これも伸幸くんが優しいから、雲さんに伝わって乗せてくれたんじゃないかなー。
そんな気さえすれば、驚いちゃってごめんねというふうに深紺灯もクジラ雲さんの背中をふんわり撫でた。
ハイことちゃんー、と再び提灯の柄を差し出されれば、笑って伸幸の持つ手のすぐ下を深紺灯もしっかりと握る。
「ちゃんと死守してるから、ことちゃんは力入れなくても平気なのよー」
「ありがとう。でもあたしも伸幸くんと一緒にちゃんと持ってたいから」
二つの手が提灯を握り込んだのを見計らったように、クジラ雲さんはぷかぷかもくもく飛んで行く。
「すごい……さっきまで全然見えなかった天の川が全部見える」
「これを俺たちに見せたかったのかなぁ。やっぱり優しい子だったねー」
夜空一面に広がる星の海。
星座探す方が大変そうな程、たくさん散らばる煌めきたちを揃って見上げる。
「ことちゃん、凄いねぇ。天の川が目の前なのよー。なにお願いしよっかぁ」
「お願い事、此処でするの?」
「一番星に近そうだしぃ、織姫さんや彦星さんにも聞こえそうなのよー」
「そっか。確かに……伸幸君は、もうお願い事決まってる?」
「ん~、『今夜も良く眠れますように』とかかねぇ」
彼らしいお願い事に、小さく息を漏らしてから。しかし深紺灯は少々眉が下がって。
「でもあたし短冊にも書けなかったくらい纏まらなくて……」
「ん? ゆっくりで大丈夫よー、クジラ雲に乗っての夜空遊泳楽しいし、こうして横になればー、ほら」
「おっ、落っこちない!?」
「気持ちいいのよー。首見上げなくても、これならずぅっと星見えるー」
クジラ雲の上で寝転がって、やっぱりあのへにゃりとした笑顔でそこに居てくれる彼。
深紺灯の心に、雲のようにフワリと一つの願い事が浮き上がった。
「……猫鳴館の皆の明日が優しいものでありますように」
心からの祈りを込めて、星たちへそう囁いた。
しっかり者って言ってもらえることは多いけれど、それは誰かへ、自分へ優しくしてくれる皆へ、何かを返したくてきっと必死だから。
不安になることも多いのだ。
―― 不意に……そんな感情がよぎった時、いつもこうして伸幸くんに助けられてる。
優しい世界。優しい時間。伸幸くんを始め、猫鳴館で暮らす“家族”がくれる尊いもの。
ずっとそれが続きますように。
どこかすっきりとした横顔で天の川を見つめる深紺灯、伸幸もころりとそちらへ向いて。
「こんなきらきらした景色。目線で見られるなんて、来て良かったねぇ。
クジラの雲さんも、ことちゃんも有難うなのよー」
「あたしこそ、ありがとう伸幸くん。そして、クジラの雲さん」
楽しそうにふわふわ笑い合う。
そんな二人と一緒にふわもこ揺れるクジラ雲が二人を乗せて、もう暫しの優しい時間を舞うのだった。
<< もどる
1
…
56
57
58
59
60
…
84
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【七夕】灯りをつけましょ提灯に☆
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
102人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年09月22日
参加申し込みの期限
2018年09月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年09月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!