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【七夕】灯りをつけましょ提灯に☆
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「由枝君、提灯散歩だって。折角だし行ってみない?」
「じゃ、提灯はオレが持つよ。って……あれ? もしかして一個を二人で持つのかな?」
受付済ませてから先行く他のペアさんたちを見て、
瀬名 由枝
は気付けば少し照れくさそうに笑顔を浮かべてから、じゃあハイ、とペア相手たる
環 的子
へも自分の持つ柄部分を差し出した。
はぐれないようにしっかりと持たなきゃだね、と的子も笑顔で提灯へと手を伸ばした。
「思ってたより距離あるねー」
「長く感じるのは、真っ暗なせいかな」
提灯持ち合い散策へと繰り出せば、小学生二人の目には夜の湖が一際暗く感じられて。
屋台の通りに比べ、シンと静まり返った雰囲気がついつい恐る恐るといったふうに、足取りゆっくりにさせているせいかもしれない。
あいにくの曇り空へ眼鏡の奥の瞳を凝らす。
「あ! ちょうど雲ながれて星がいっぱい見えた! キレイだなぁ……星座とか探せるかな」
「ほんとだ……こんなに星って見えるんだ。……って、あれ?」
「由枝君?」
暗いといっても見慣れた風景だし、提灯も竹燈籠の灯りもあるしと憶する心は無く進んでいたはずの由枝が、
歩調が止まりかけているのに気付いて、的子も合わせればふと周囲の景色に目と留めた。
「……由枝君。私たち、今どっちに向かってるっけ。もしかして、迷った……?」
「でも道の上だし、どうにかなるよ」
由枝のその言葉は自身へも言い聞かせていたり。
なんとかなる……といいな……。
不安そうな瞳を向けて来る的子へ、決して弱音は見せないで。
変わらず微笑んでくれる由枝の瞳が、稀に雲の切れ間から覗く月の光受け止めて優しい輝き見せてくれれば、
的子も深呼吸して自分を落ち着かせようとする。
―― 迷子、になっちゃったら迷惑かけちゃうかな……っ。
それでもやっぱり、不安はどうしても沸いてきて。
家で待つ母と、まだ中々打ち解けられない父の姿が浮かんだ。
複雑な思いを抱えてはいるけれど、向こうが自分を大事に思ってくれてる事もちゃんと理解しているから。
完全に足が止まった二人の頭上から、空の一部から迷子になったかのようにふわふわ降りて来る
小柄な雲が一つ。
あれ、なんだろ? と的子が視界に捉え指を差せば、由枝も目を丸くしてその雲を見つめた。
筋斗雲かのように二人の身体の正面へと降り立つと、今度はもくもく形を変える。
それはまるで星の絨毯。1等星のように一つの星型になれば、的子はワァッと目を輝かせた。
「これ、乗れるみたい。元の道に戻れるかも!」
「えっ乗る? 雲に? 水蒸気だよ? これ夢かな!?」
不思議現象に慣れっこな的子と、そうでは無い由枝の思い思いの反応がなされる。
―― あ、そうか。由枝君は島で時々ある不思議な事に慣れてないのか。
小学生にしては中々に聡い的子、彼の様子からすぐに察すれば『こ、こういう事もあるのかもねー』と
フォローの言葉を続けた。
とはいえ、取って付けたような言い回しはやはり小学生さながらに可愛らしいものであったが。
環ちゃん落ち着いてる、し……。
暫し呆然と固まっていた由枝も、的子の様子を見ていれば勇気をもらう。
―― そういえばカプギアでもたまに不思議なこと、起こるし。
これに乗らなきゃ、時間までに帰れなくて困らせちゃうし……!
小学生の感性、侮るなかれ。こちらも意外と順応力は高かった。
すでに乗り込んでいる的子の後に続いて、こわごわ足をかけてみる。が、それも一瞬だった。
「う、わー……やわらかいけど意外としっかりしてる」
ふわもこな感触が足に、膝に、掌に伝われば由枝の表情ももう楽しそうな色を浮かべていた。
そんな二人を乗せた雲、ゆっくりゆっくり、ふわふわ漂うように次第に空へと昇って行く。
「うひゃあー! 空飛んでる!」
「わ、オレたちが歩いてたとこって、空からだとこうやって見えるんだねっ」
はしゃぐ声が夜空に響く。
広がる曇り空を抜けた先で、星型雲がようやく止まれば小さな口元が感動の声で大きく開かれた。
「見て! 星きれい。私、天の川って実際に見るの初めて。すごいなぁ」
「ほんとだ、とてもキレイ。星に近いとこう見えるんだね」
感じるままに情緒と呼ばれる言葉たちを紡いでは。
真上を見上げていた的子が、頷くように首を動かしてその目を閉じる。
―― 大切な相棒やみんなと歩む、毎日が続きますように。
地上に届かなかった輝きたちが際限なく降り注ぐ。
由枝の瞳にふと、いつもと違う的子の姿がキラキラ映った気がして、思わず目をこしこしとこすった。
勿論的子はろっこんなど使っていない。
天の川がもたらした、ささやかな魔法かもしれない。
その様子から、何かをお願い事しているみたいだと由枝も察すれば、一時そのお祈りを邪魔しないよう口を紡いだ。
―― オレは、そうだなぁ、オレの周りの人が皆幸せでいてくれたらいいな。
もしも声に出されていたら、そこに由枝君自身は含んでくれてるのかと隣りのコから小首傾げられたかもしれない、由枝らしい由枝の願い。
自分と一緒に居てくれる人たちが大事だからこそ、己はつい無頓着になってしまう。
しかしそれも今は、きっと的子の願いがそんな彼ごと温かく包み込んでくれていることだろう。
「なんかさ。好きな時に、こうして飛べるといいのにね。子供だけでこっそり抜け出したりとか……
そしたら夜もきっと、もっと楽しくなる、って……な、何言ってるんだろうね私。んへへ、ごめん……」
お祈り終えて、薄く目を開けた的子の唇から星が零れるように小さく紡がれる。
こんな変な事早々起こるはずないのにね、なんてヘニャリと微笑むコを由枝は決して笑ったりなどしなかった。
確かにこんな思い出ができたら、これからも増えたら、少しは ――
そう素直に感じる心があるから。
「そうだね、環ちゃんといると色々あって楽しい。
から、そうなるともっともっと楽しいだろうね。今日もありがと」
「由枝君……えへへっ、私こそありがと!」
星空の下で、無垢に笑顔を贈り合う二人を優しい煌めきたちが見守って。
「もうちょっと、遊べる?」
「まだ時間あるし、お祭りに戻ろっか!」
同時の言葉が重なった。
きょとん、とし合った後、額がくっつきそうな程に近づいた距離で幸せそうな笑い声が響くのだった。
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担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
102人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年09月22日
参加申し込みの期限
2018年09月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年09月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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