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\ オーバータイム!/
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寝子島高校
心の刃を胸に抱き
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◆
道行く人々の影が、少しずつ長く伸び始めていた。
寝子島がすっかり宵に包み込まれるまでは、まだしばらくかかるだろう。
けれど、足を止めて見回せば、きっとすぐに気づくはず。
住宅街の小道に、ビルやアパートの陰に、通学路の脇道に……いたるところから覗く、静まり返った暗闇に。
もしその中に、小さく輝く光が見えたなら。
そしてそれが、鮮やかなエメラルドグリーンだったなら。
今すぐ、逃げたほうが良い。
だってそいつらは、すぐそばまでやってきている。
ほら、足元に。
◆
夕暮れに染まる獣道を、
水戸 健吾
が走っている。
真っ赤に腫らした瞳からは、涙がぼろぼろこぼれ落ちる。喉からは、掠れた音が漏れるばかり。
服はあちこち破れて汚れて、おまけに血も滲んでいた。
それでも走るのを止めない、止められない。けれどそのうちに木の根に足を取られ、とうとう転んでしまう。
擦りむいたか、打ったのか。足も、腕も、顔も、全部が痛い。
痛くて震える健吾の背後で、ガサガサ音がした。
声のない悲鳴をあげて振り向けば、木々と下生えの向こうに見える一つの影。
一対のエメラルドグリーンの光が、健吾を見つめている。
ずっと、あれに追われていた。襲われて、わけもわからず逃げて、逃げ続けて。
でも、もう走れない。痛くて、へとへとで、起き上がることもできない。
死にたくない。
無慈悲に茂みから飛び出す影に、健吾はぎゅっと目を閉じた。
だから、彼は見なかった。
暖かな翡翠色の光が、目の前に現れた瞬間を。
――斬ッ!
鋭い音が響いて、けれど痛みはやってこなくて。恐る恐る、まぶたを開く。
赤い和風の鎧を着た人物が、二本の刀で影を斬り裂いていた。
「あれは……」
その後姿を、健吾は知っている。
「武者レッド!」
武者レンジャーのレッド、健吾が昔見ていたTVのヒーローその人だった。
じっとしているよう身振りで示す武者レッド。その左右から、大きな虎の姿の影が飛びかかった。
健吾を簡単に踏み潰せそうな虎の姿に、けれど武者レッドは怯まない。
右へ踏み込み、十文字の一撃。返す刀で放つ二連撃で、左の影を断つ。
そんな武者レッドの雄姿を見ていたら、なんだか元気がわいてきた。彼が居れば――と、そう思った時だった。
木々の闇の向こうに、エメラルドグリーンの光が灯る。一つや二つじゃなく、両手の指じゃ足りないくらいに。
周囲を、鎧武者のような影に囲まれていた。
武者レッドが、ゆっくりと後ずさる。影たちを睨むその眼差しが、庇おうとするような構えは、まだ諦めていないことを教えてくれる。
けれどいくらレッドが強くてたって、この状況じゃ……。
今度こそ、もうダメなのかもしれない。そう思ったら、また涙が溢れてきた。
死にたくないとは、もう言えなかった。せめて、痛くないのがいい。苦しくないのがいい。
痛い思いをするくらいなら、いっそ水のように溶けて消えたい。
ぽちゃん、と水の音がした。
(……あれ?)
身体が、本当に水になっていた。しかも、自由に動かせる。
水になりたいと願ったことで、ろっこん『流るは水の如く』が発動したのだ。
(これなら、戦えるかも)
正直震えが止まらないけど、武者レッドは必死に守ってくれた。今も、健吾を守ろうとしてくれている。
そんな優しい人の力になりたい。
水になった身体の奥が熱くなって、気づけば動き出していた。
足元から茂みにずるっと回り込んで、影の後ろへ。茂みに触れて音を立ててしまったけれど、振り向いた拍子に身体を影の顔面へとぶちまける。
水が目に入って、よろめいて後ずさる影。周囲の影もまた、不意をつかれて浮足立つ。
(今だレッド!)
叫ぶ。水になっているから、声はでない。
けれどその叫びは、レッドへと届いた。
猛烈な勢いで踏み込んだレッドが、よろめいた影を一撃で斬り捨てる。
その背後から襲いかかる鎧の影。そうはさせない、と水を思い切り飛ばして目くらまし。
足が止まった隙に、レッドが一息にぶった切る。
今度は両脇から二体ずつ。こうなったらと手当たり次第に水を飛ばして、影の足を止め、目をくらませる。
(倒せなくたって、レッドの力になれるんだ!)
気づいた頃には、影は全て消えてなくなっていた。そう、倒すことができたのだ。
ほっと安堵した途端、健吾はもとの姿へと戻っていた。こっちもこっちで、戻ってよかった。
思い出したように痛みや疲れが押し寄せて、ずーんと身体が重たくなる。
その背中を、武者レッドが優しく叩く。
――今日勝てたのは、君のお陰だ。
レッドの声に、健吾は小さく首を振る。
「僕が頑張れたのは、レッドがいてくれたからなんだよ」
ありがとう、と。
涙や何やらでぐちょぐちょの顔で、けれど健吾は笑うのだった。
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担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年08月28日
参加申し込みの期限
2018年09月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年09月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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