スイカ・ザ・マッスル！｜リアクション

スイカ・ザ・マッスル！

　ミッシェル・ナイスゲイのスイカハンティング（性的）。
「ウホッ、いい筋肉ねぇん！」
　クネクネしながらスイカ男の１体をロックオン！
　ナイスゲイ眼（アイ）でスイカ頭はイケメン顔に脳内変換！
「あの身体で抱かれたいわ～ん！　アタシのテクでスイカ男達を満喫させるわよん♪」
　ミッシェルは早速、自分の店から持ってきた材料と器具を広げると、砂浜でキレッキレにポージングするスイカ男たちに声を掛けた。
「ねぇえ～ん？　美味しいカクテルあるんだけど、どう？　あ、カクテルって言うのはね、飲むと気持ちよくなるのねん！」
「人間の飲み物にはそんなものがあるのか。では、ひとつ頼む！」
「俺も飲みたい！」
「俺も、俺も！」
「いいわぁ～ん！　と・く・べ・つサービスよ～ん♪」
　ミッシェルは手際よく『ブルーハワイ』と『セックス・オン・ザ・ビーチ』の２種類を作ると、スイカ男たちに振る舞った。
「おお、なんだかフワフワして気持ち良くなってきたぞ……！」
　スイカ男たちが酩酊しだした。
　テンションも上がり、その場でパーティーピーポーめいて騒ぎ始める。
「ウェーイ！　カクテル最the高！　Fooooo！」
　だが乱痴気騒ぎの中で、特に酔いが激しいスイカ男がいた。
　便宜上、彼をＡと呼称する。
「うっぷ、これは強烈だ……。人間はこれを飲んで気持ちよくなれるのか。俺には無理だ……」
　このスイカ男Ａにミッシェルは目を付ける。
（ウホッ、マイクロビキニパンツからのもっこりボンバー！　あの子に決定なのねん♪）
　ミッシェルはクネクネしながら彼に接近！
「あら～ん、酔ったのかしら～ん？　アタシねぇ、横になるついでに日焼けが出来る場所知ってるわよ～ん、どう？」
「ああ～、いいっすねぇ～」
　深酒で判断能力が乏しいスイカ男Ａはホイホイとミッシェルに付いていってしまう。
　途中、遠泳の休憩に浜に上がっていた八神修と遭遇。
　八神は礼儀正しく挨拶。
「おや、以前も何度か会った方ですね。楽しんでますか？」
「もちろんよ～ん！　修ちゃん♪」
「なんで俺の名を……？　自己紹介してましたっけ？」
「いや～ん、アタシ、ミッシェル・ナイスゲイ（無駄に流暢な発音）♪　忘れないでほしいのねん！」
　軟体御動物めいてクネクネするオカマの姿に、八神は心の中でＳＡＮ値チェック。
「は、はぁ……。あの、そのスイカ男はどうしてそんなにぐだぐだなんです？」
「アタシのカクテルで酔っちゃったのねん！　ところで……」
「もしかして、人目がない場所を探してます？」
　八神はしたり顔で言った。
「話が分かる子ねん、修ちゃん♪」
　オカマも野獣の眼光で八神へ同意を示す。
「それならば、あの岩場の影がいいですよ」
　八神が指差す岩陰の陰は、なるほど、大人が立っても充分にビーチ側から完全に遮蔽される高さだ。
「ありがとね～ん！」
　ミッシェルはスイカ男Ａを担いで岩場の裏へ消えていった。
　その後、ミッシェルの声とスイカ男Ａの野太い声が漏れて聞こえてきた。
「アタシがサンオイルを塗ってあげるわよん♪　あっ！　手が滑ってしまったわん！」
「おゥふ！　なんだこの感覚！？」
「あなたのスイカバーは立派なのね～ん♪　それをここに、ダイレクトアタックなのねん！」
「む？　ここか？　俺のターン！　ワッショイ！　ワッショイ！　ワッショイ！」
「あ～ん♪　ライフ直撃なのね～ん♪　サンバ！　サンバ！　リオデジャネイロ！」
　八神は岩場の陰で何が行われているのか、全く想像できない。
　だが、ひとつ言えることは、これで八神の『ここにいるスイカたちの次世代の苗を作る』という目的が叶いそうだという事だ。
「ごゆっくり、フフフ……」
　不敵な笑みを浮かべたまま、八神は遠泳に戻るのだった。