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輝け! 写真館 Recollection
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■或る雨の一日
朝鳥 さゆる
が街を行く。
止むことはないのではないか、と思える程に黒く厚い雲から降り注ぐ雨。
さゆるの手に持つビニール傘はその雨粒を受け止め、流す。
――自分はどこに向かっているのだろう。
ぼんやりと、ただ歩いていた。目的地などない。
気怠げな身体を、星ヶ丘のクローゼット代わりの我が家へ預けようか。
――考えることさえ、億劫だ。
さゆるは、傘の内側から天を仰いだ。
傘にバチバチと雨粒が容赦なく降り注ぐ。先程より更に雨脚は強まっているようだ。
さゆるは先程、しがないホテルで浴びたシャワーを思い出す。
全身を洗い流す、熱を帯びた湯。
見ず知らずの他人と無我夢中で貪り合う時間。
眠る相手を置いて、自分は先に薄明りとタバコの煙が香る部屋から飛び出した。
(そういえばこれ、あの男が使っていた傘だ)
昨夜は雨宿りが口実だったっけ、とさゆるはぼんやりと考える。
20歳にも満たない身体を相手にしたのだから、傘の一本位は多めに見てもらおう。
そう思いながら、さゆるはまた歩き出した。雨の中を、当てもなく。
「雨も強く……あぁ、風も強くなってきたようですね……」
掃除の手を止め、
御巫 時子
は外の景色に見入った。
木の揺れ具合から、風も強まってきているのが容易にわかる。
(鳥さんたち、ご無事でしょうか……)
この雨風に、普段時子の家の窓辺に遊びにくる鳥たちは耐えられているだろうか、と不安を感じさせる程。
「雨だけでも憂鬱なのに、風も強いんじゃ外も歩けないわよねー」
理子が苦笑交じりに時子と共に外を見やる。と、時子と理子の声が重なった。
「人が、います」
「人が、いる」
女性が、雨風を物ともせずに歩いていた。
モデルのような、線の細い女性。このまま風に乗って飛ばされてしまうのでは、と思う程の雨風だが、涼しい表情で歩く彼女。
「ひゃー、この雨の中どこに行くのかしら」
理子が見守ると、時子は「……あ」と声を上げた。
「理子さん、ちょっと外に出てきてもいいですか?」
「へ? いいけど、どしたの時子ちゃん」
理子の言葉を背に受けながら、時子は傘を手に取ると外へと飛び出した。
理子が店の中からその様子を見守れば、時子が傘を差した女性へと声をかけている。
時子が優しい笑みを浮かべ、女性に話しかけているが、女性は能面のように表情を変えない。
どうしたのかしら? あたしも外に出ようかしら、と理子が思った瞬間。
2人は店へと歩み出した。
「え? 時子ちゃんと同い年……ってことは高校生なの!?」
さゆるは返事をする代わりとでも言うように、フイ、と横を向いた。
「えぇ……昨年、一年生の時に同じクラスでした」
とは言うものの。さゆるは真面目に学校に顔を出していた類ではない。
むしろ授業に出ていたら驚くレベルな程。
どこか人を寄せ付けない類の美しさを持つさゆる。だからこそ、たまに学校にいる姿は印象的だった、と時子は思う。
「へぇえ、てっきりもっとお姉さんかと思ったわー。落ち着いてるし、クールビューティーって感じよね!」
ニッコニコで話しかける理子に、さゆるは感情を動かさず。時子が用意してくれた暖かなお茶に口を付けた。
(……温かいわ)
冷たい雨が身体を冷やしていた中で、内側からじんわりと心地よい熱がさゆるの身体に浸透していく。
ふぅ、息を吐くさゆるの頬に、艶やかな黒髪から雫が流れた。
「あらあら、髪が濡れちゃってるじゃない。ちゃんと拭かないと……」
理子がそっとさゆるの髪にタオルを充てた。
「あ! うち、シャワーあるのよ。良かったら浴びていかない?」
「……結構よ」
興味ない、と言いたげにさゆるは目を伏せる。
「っていうか、シャワーは口実なんだけどね! ねぇ、さゆるちゃん。とっても美人だし、肌も綺麗だし、ぜひモデルをしてほしいのっ!」
「……モデル?」
さゆるが冷めた瞳で理子を見返す。
「そう、モデル!」
「今、水着モデルを探しているんです、店頭に写真を飾るための……。と言っても、あの、決していかがわしいものではないんです……。ですよね、理子さん……?」
時子が説明を加えれば、理子は「いかがわしいのもご要望あらば撮るけどね!」と笑みを見せる。
「何を言ってるんですか……。あ、でも無理にとは言いませんので。お忙しいでしょうし……」
時子がさゆるに視線を向ければ。
「……わかったわ。シャワー、借りるわね」
「え? OKってこと!?」
ヒャホー! と理子から喜びの感情が駄々漏れている。
(どうせ、夜が来るまでの時間を潰したかったし)
さゆるはシャワー室へと向かっていった。
ビキニかと思いきや、ボトムにも紐づいた個性的な水着は、さゆるの退廃的な美貌をより一層引き立たせていた。
白と青でクールさと妖艶さを併せ持つ色使い。そして水着に合わせたアクセサリーの数々。
さゆるの佇まいは本家のモデルさえも真似できない程、完成されたものだった。
しかし、そんなさゆるの表情に媚はなく、あくまで自然体。そして一貫しての無表情。
偽りの笑みを浮かべたら全てが壊れてしまうようなバランスに、理子はいつもよりも口数少なくシャッターを切る。
(まるで、自然の動物を写真に収めているようですね……)
時子は思う。
そして思いの他、撮影は長時間に及んだ。
「ちょっとこっちの水着も着てみよっか!」
そう笑う理子の水着を受け取れば、颯爽と着替え登場するさゆる。
長椅子に寝そべったり、窓際に佇み雨模様の空を見上げたり。
ハイレッグの黒ビキニやエスニック柄。バブル期を思わせる派手なワンピース水着ですら、アンニュイに着こなすさゆるの姿。
(同じ年とは思えませんね……)
さゆるの髪を直したり、選んだ小物を渡したり。時子はクールな同級生、また堂々とした立ち居振る舞いに息を呑むのだった。
(それに)
いつもは口数多く、明るく撮影をする理子。しかし今日はいつも以上に真剣な眼差しで。
(ついつい見てしまいます、ね……)
凛々しさのある理子の姿を、そっと見守る時子だった。
撮影も終わり。
来店時の服装に戻ったさゆるは出来上がった写真を見る。
だがやはり、さゆるの瞳に興味の色は見えない。
目の前に置かれた、時子が淹れたブラックコーヒー。
暖かな湯気を纏うそのコーヒーに口をつけ。さゆるは各種写真を一瞥した後、テーブルへと置いた。
きっとこの水着写真のいくつかはこの写真館の店先に飾られるのだろう。
(水着の中身を知っている男が、一体何人気づくかしら)
そんなことを考えると、さゆるの口角は僅かに角度を上げるのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
金原りく
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年08月07日
参加申し込みの期限
2018年08月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年08月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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