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【プール開き】ドキッ☆水着だらけのうふふのふ♪
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三宅 葉月
がまとうのは、カラスアゲハのような黒い髪。
滑らかな肌は、夜空の色の水着に包まれて、薄布パレオが、ウエストから下を、うっすらと包んでいる。
プールサイドを一歩進むと、アンクレットがしゃらりと小さな音を立てた。
「……暑いわね」
葉月を見た者は皆、彼女はきっと、黒いレースで飾られたハットをかぶり、プールサイドのデッキチェアに腰かけて、冷たいジュースでも飲むのだろうと思ったはずだ。
しかし葉月が向かったのは、6コース。
ここは中級・上級者を対象としたところで、ビート版などの持ち込みは不可。
いわゆるストイックに、泳ぎを楽しむ場所である。
「運動が苦手って思われているけど、私はこれでも、水泳は得意な方なの」
特定の誰かにではなく呟いて、彼女は腰のパレオを取り去った。
お気に入りではあるが、これをまとったままでは、布が脚に絡みつき、泳ぐときの邪魔になる。
「プールサイドとプールの中では、楽しみ方が違うのは当然よね」
ちゃぽり、と水に入った彼女は、黒い絹糸のような横髪を、白い耳にかけた。
耳朶に触れる指先は、静寂の闇色に染まっている。
生への躍動を止めたドールのように、静謐な美しさだ。
――だが。
「行くわよ」
壁を蹴り、水中へ潜った葉月は、まさに生命そのものだった。
足のつま先で水を叩き、大きく腕を回して、横を向いて息を吸う。誰もが最初に覚えるクロールなのに、彼女が泳ぐと、湖に住まう妖精の女王のように見えるのだ。
「おお、すごいな、三宅氏は」
プールサイドで特製ジュースを売っていた月詠は、スケッチブックと鉛筆を手に、思わずプールに近寄った。
ゴシックな森の妖精だと思っていた彼女は、森の湖で、水との戯れをする楽しみも知っていたようだ。
「これは描かねば」
月詠は、ひたすらに鉛筆を動かし、スケッチブックに精霊のごとき葉月の姿を、写しとっていった。
25メートルを泳ぎ切った彼女は、軽やかにターンをすると、今度は平泳ぎへ技法を変える。水面から顔が出てくる様は、まるで山間の泉に住まう美女精霊が、地上を覗き見に来たかのようだった。
だが、そう思ったのは周囲で、葉月を見る人だけのこと。
葉月自身は、ただひたすら無心に、水を蹴っている。
(今は水と一体になる……それだけよ)
いつも感じているあらゆることは、この瞬間にはどこかに消え去っている。
日常は、この場に持ち込まない。否、持ち込みたくはなかった。
「バタフライに背泳ぎもできるとは……。水泳部にも引けを取らないんじゃないのか」
スケッチブックの上、手を滑らせながら、月詠が呟く。
純粋で妖艶な、森の精の雰囲気を掴みとり、彼女が描いたのは一枚きりではない。
だが、
(もう結構泳いだわね。そろそろ上がろうかしら)
プールの端まで泳ぎ切った葉月が立ち上がると、月詠の手も止まった。
葉月はプールサイドへ上がり、真っ白なタオルで水を拭っている。そして再び、お気に入りのパレオを身につけた。
美しいアゲハの羽のように、薄く軽やかなそれは、実はUVカットの効果入り。この灼熱の太陽から、葉月の肌を守ってくれるすぐれものである。
「さすがに疲れたわね……」
学校が用意したパラソルの下の、白いデッキチェアにゆったりと横たわる。
「ずいぶん、いいものを見せてもらった」
「あら……」
ジュースを持って現れた月詠を、彼女は気だるげな仕種で見やった。
「かなり泳いでいたからな。これでも飲んで、体を休めるといい」
「いいの? ありがとう。遠慮なくいただくわ」
葉月はひっそりと笑い、ストローがささったカップを手に取る。
その先に唇を寄せ、すうっと中身を吸い込めば、爽やかな甘さが口中に広がった。
「……おいしい。体に染み入っていくようだわ」
「そうか、ならよかった」
月詠はにこりと笑い、「ねえねえ、ジュース空になりそう!」と呼んだ客のもとへと、向かって行った。
「ふふ、この暑い中、大変ね」
葉月は微笑み、ジュースを飲んで、目を閉じる。
この賑やかな寝子高も、もう来年には卒業だ。留学の準備も進んでいるけれど、父からの妨害は、いずれ激化するだろう。
(それを忘れるために泳いだのに、また思い出しているなんて――)
周囲からは、賑やかな声が聞こえている。
「あっ、ごめんなさーい」
ぽーんと飛んできたボールが、葉月の平らなお腹の上に落ちた。
「あれ、おねーさん、寝てるの? こんな暑いところで寝てたら、にーちゃんに注意されちゃうよ。にーちゃん、先生みたいなんだ」
カノンが無邪気に声をかけたが、葉月が目を開ける様子はない。
そのとき、彼女はまどろみ、眠りのふちを覗き込んでいた。
美しい水そこに住む妖精の姿を、探すように。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬田一稀
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
お色気
定員
1000人
参加キャラクター数
53人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年08月12日
参加申し込みの期限
2018年08月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年08月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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