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【プール開き】ドキッ☆水着だらけのうふふのふ♪
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「わぁ、いっぱい人がいるねえ」
鈴原 空
は、ゆっくりゆったり、男性にしては細い首をぐるうり回して、周囲を見やった。
アンテナみたく、ぴん! とたったアホ毛がゆらあり揺れる。
「今日はプール開き! なんだよ!」
空の横に立ち、彼を見上げるのは妹の
鈴原 天音
だ。
こちらも兄と同じ、ふわん! と立ったアホ毛が、ゆらゆらり。
にっこにこの笑顔で、首をいっぱい持ちあげて兄を見つめる。
一週間予報で、この日が晴れたというのはずいぶん前から知っていたけれど、昨日はてるてるぼうずを作ってしまった。
(だってお兄ちゃんとプール開きなんて、はじめてなんだもん!)
空は、子供の頃から病弱で、入退院を繰り返していた。
病院の白い部屋。白く細い兄の体。
看護師さんもお医者さんも、患者ではない天音にまで、ずいぶん優しくしてくれたけれど。
(やっぱり、一緒に遊びたかったよ……)
懐かしくて、ちょっとだけ悲しい思い出を振り切るように、天音はぶるりと頭を振った。
そして空の手を握り。
「さあお兄ちゃん、泳ぐよ!」
「はいはい、泳ぐよぉ」
二人が向かうのは、初心者の練習に最適! ふたばコースだ。
「お兄ちゃん、こうやって両腕を伸ばしてね、力を抜いて、ふわあって浮かぶの。けのびっていうんだよ」
「へえ~、毛が伸びてるみたいな名前だねえ」
空はアホ毛を揺らして、うすくすと笑った。でもこんなことを言いながらも、ちゃんと腕をぴーんと伸ばして、プールにぴちゃり。顔をつける。そして底を足で蹴ろうとして――。
「ふっ、ううっ、げほっ!」
思い切り、つま先が滑った。
空の上半身は、勢いよく水の中へ。
「わっ、お兄ちゃん大丈夫!?」
天音は慌てて、空の肩に手を置き、ぐいと引っ張った。
「だ、大丈夫……。うう、鼻に水が入って痛いよぉ」
(お兄ちゃん、今まで体育は全部見学だったからなー……)
鼻を押さえて涙目になった兄を、天音が見上げる。
自分より15センチも背が高いから、プール自体はそれほど深く感じないだろうけれど、泳ぐのはなかなか難しそうだ。
「でも、元気になってよかった……」
手の甲で、目に浮かんだ涙をごしごし拭う空の姿にも、笑顔がこぼれてしまう。
(本当は……お兄ちゃん、もしかしてもれいびになったかと思ったけど……。いまのところろっこんを使ってる様子はないんだよね。だから、今は様子見)
「げほっ、ほんと、なんで急に元気になったんだろうねぇ?」
空もまた、にっこりと微笑んだ。
「体調もいいし、勘もよく当たるし、なんか毎日がすごく楽しく感じるよぉ」
そう、病院の部屋にいた頃とは違う。
どこにだって、自由に行ける。なんでもできる。
元気に動き回れる妹は、ちょっとだけ羨ましいけれど。
泳げないことを、悔しいなんて思わない。こうしてプール開きに参加できるだけで、十分楽しいのだ。
「けほっ、もう一回、やってみようかな」
「うん、お兄ちゃん頑張れ!」
天音は、ぱちぱちと手を叩いた。
空が深く頷き、顔を引き締める。
――と、その視線の先に、見知った人物がいることに気が付いた。
「わー、でっかーい!」
滝原 カノン
は、寝子高のプールを見回し、大きな声をだした。
「人もいっぱいいる! 高校生じゃなくてもプール開きに参加できるなんて、すごいよね!」
そう言うカノンの隣では、兄の
滝原 レオン
がため息をついている。
「ほんっと、お祭り騒ぎ好きだよなーこの学校……」
だが、カノンがここまではしゃぐ理由はよくわかる。プールに来るのが、今回初めてだからだ。
「にーちゃんにーちゃん、早く入ろ!」
「カノン、あんまりはしゃぎすぎるなよー」
二人が向かったのは、わいわいコースだ。
「にーちゃん、行くよー」
カノンは、ビーチボールを持った両手を後頭部の後ろへ振り上げた。
そのまま勢いよく、ぶん! とボールを投げる。
かなりの距離があったにも関わらず。
さらに言えば、ビーチボール故、本来ならばそれほどスピードが出るものでもないにも、関わらず。
「わー、届いた! にーちゃん、もっと離れても大丈夫だよ~」
「おー、わかった!」
レオンはキャッチしたボールを手に、二歩分、カノンとの距離をあけた。
そこからひょい! とボールを投げてやる。
ふわり、宙を舞ったそれは、大きく広げた両腕で、カノンが見事キャッチした。
「とれたー! でももうちょっと、早いボールでもいいよ~」
「そんなこと言うと、本気出すぞ?」
とはいえ相手は弟。体が大きくても小学生だ。
もちろんそんなことをする気はレオンにはない。
ぽぽん! と飛んできたボールを、今度はちゃんとキャッチしてやれば、カノンは嬉しそうに笑った。それをまた、ひょい、と放り投げる。
確かにカノンは、体育が得意。でもプールは――。
(泳ぐ以前の問題だからな。まずはこうやって、水に慣れた方がいいだろう)
またもぽーんと飛んできたボールを、カノンは両手で受け止めた。
初めてのプールは賑やかで、水も思ったよりも冷たくない。そのうえ大好きな兄と一緒だから、楽しさは倍増だ。
「行くよ~」
それまでは両手で持って投げていたけれど。
今度はバレーボールでサーブを打つときのように、片手でぽんと上げたボールを、右手でぱしり! と打ってみた。
それは、勢いよく飛んでいき――。
「あ!」
考え事をしていたレオンの頭上を、軽やかに通り越す。
――と。
「あ、れおくんだぁ。あとカノンくんもいるよぉ」
「れおにーちゃんとカノンくん!」
聞きなれた声と見知った顔に、レオンは目を瞬いた。
ビーチボールは天音の腕の中。
彼女はそれを抱えたまま、器用に泳いでやってきた。その背後には、ビート板につかまった、空が続く。
「れおにーちゃん! カノンくん! やっほーなんだよ!」
「空にーちゃん! 天音ねーちゃん!」
元気な天音の声に、カノンはぶんぶんと手を振った。
「お前らもこっちだったのか。何してたんだ?」
天音からビーチボールを受け取って、レオンが問うと、空がにへっと微笑む。
「最初は別のコースだったんだけどねぇ、ふたりを見つけたからこっちに来たんだよぉ」
その答えを聞いて、カノンの目が嬉しそうに輝いた。
「ねーねー、じゃあさー、一緒にあそぼーよ!」
「うん、いいよぉ」
「みんなで遊ぼう!」
四人は、わいわいコースの真ん中に、円を作るように集まった。
「じゃあ行くぞ~」
最初にボールを投げたのは、それを持っていたレオンだ。
運動が得意ではない空に向け、ぽん! と軽く放り投げる。
「わあ、来た~」
空は笑顔のまま、高く上がったボールに向かって手を伸ばした。
弧を描いて落ちてきたそれを、両手でぽすりとキャッチする。
「とれたよぉ~」
「おにーちゃん、すごーい!」
天音はぱちぱちと手を叩いた。にかむ空に、カノンが「はいはーい!」と手を上げる。
「今度はおれ! おれに投げて!」
「うん、いいよぉ~」
空は「えいっ!」と声を上げて、カノンに向かってボールを投げた。
が、いったん宙を舞ったそれは、すぐにへろへろと水面に向かう。
「ああ、落ちちゃう」
カノンはボールに向かって、思い切り腕を伸ばした。が、バランスが悪かったようで、気づけばべしょり! 上半身はすっかり水の中だ。
「カノン!」
「カノンくん!」
レオンと天音は、慌ててカノンに駆け寄った。
なにせ、カノンはプールが初めてだ。洗面台やお風呂で洗顔はできるとしても、こんな広いプールに、あんな勢いよく顔をつけるのは、怖いかもしれない。
「大丈夫かっ!?」
レオンは、すぐに体を起こし、両のてのひらで目をこすっているカノンの顔を、覗き込んだ。
「うん、平気……ちょっとびっくりしただけ」
目は充血してしまっているが、その言葉に、レオンはほっと、肩を下ろす。
「すごいねえ、強いねえ。ぼくはさっき、空に泳ぎを教わったんだけどぉ、全然泳げなかったよぉ」
おっとり言う空を、カノンは見やった。
「おれはまだ、泳ぐ練習はしてないなあ。ねえ、にーちゃん、あとで教えてよ」
「あー、ぼくもぼくも」
カノンと空の言葉に、レオンと空が一瞬、顔を見合わせる。
――が。
「うん、いいよっ!」
「カノンがそう言うなら……だが、無理はするなよ?」
「うん! わかった!」
「ありがとぉ~」
妹と兄の返事に、空とカノンが、にっこりと微笑む。
とはいえ、今はまだまだ、ボール遊びに夢中の彼ら。
「よーし、いくよっ!」
カノンが高く上げたボールを、手のひらで力いっぱい叩きつけた。
「わあっ、早いねえ~」
おっとり言う空の横を、天音に向かって、ぎゅん! と飛んでいくボール。
が、カノンの身長は179センチ。加えて腕を天に向かって伸ばしていたから、ボールの高さはそれなりで。
「あー、届かなーい!」
天音はボールに手を伸ばし、つい。本当につい。ぽん! とジャンプをした、のだが。
その勢いで、体が思ったよりも、高く飛んだ。
「わああっ!」
(ろっこん、発動しちゃったあ!)
ポニーテールと天音自身が、ふんわり宙を舞う。
それでもバランスを保ち、抱きしめるようにして。彼女はボールをキャッチした。
その後は、きゅんっ! と急降下。
「わっ、わわっ!」
ボールを抱っこしたまま、プールにぼちゃん!
「天音!」
「あまねねーちゃん!」
「大丈夫~?」
声のトーンは三者三様。それでもみんな、心配していることは、変わらない。
天音は、レオンに腕を引っ張られ、水面からざばあっ! と顔を上げた。
「けほっ、大丈夫だよ、このくらい。水の中、気持ちよかったよ」
髪から顔から、ぽたぽたと滴を垂らして、元気に笑う。
「ならよかった!あまねねーちゃんはやっぱ強いな!」
「あー、ぼく、もう一回泳ぎたくなっちゃたぁ~」
「なら、コースを変えるか」
「その前に休憩しよ! おにーちゃん、疲れちゃうでしょ?」
水から上がった一同は、プールサイドに並ぶ、カラフルなデッキチェアに腰かけた。
「あー、楽しかったねぇ。でも背中がひりひりする~」
空がそう言って、右手を左手の方にのせる。
「うう、手が気持ちい~。これどうなってるのぉ?」
その空を指さしたのは、天音だ。
「あっ、お兄ちゃん、背中すごい日焼けしてる! まっかっかだよ!」
空はくるりと首を回して、自分の背を振り返った。
「わあ、きっと今日のお風呂も痛いよ~」
天音は心配そうに眉を寄せた。が、空はふふふ、と笑うだけ。
「日焼けなんて、久しぶりだねぇ。もしかしたら、初めてかなあ?」
記憶をたどるも、それはちょっと曖昧で。
「おれなんて、体育でがっつり焼けちゃうけど!」
カノンがずいと身を乗り出し、腕を突きだしてきた。そこに確かに、半そでラインの上下で色が違っている。今までは、水に濡れていたからみんな、気づかなかったのだ。
「おお、すごい! 焼けてる! でもわたしも~」
天音が、通学で焼けた部分を見せようとすると、頭上から「おいお前ら」と声がかかった。レオンだ。
「水分ちゃんととれよ。水ん中でも熱中症になるからな」
見ればプールサイドで、飲み物を売っている子がいるようで。
「え~、じゃあみんなで買いにいこうかっ!」
天音の提案に、「行く行くっ!」と、真っ先にカノンが立ち上がる。
「わあ、美味しそうなジュース」
カノンと天音は、月詠のジュース屋の、ドリンクサーバーを覗き込んだ。
「これ、ガラスっていいよね。中がすごくきれいに見える」
その発言を聞き、月詠は内心で「やった!」とガッツポーズをする。
あえてガラスのものを使ったのは、見た目が涼し気で、ジュースがどれだけ減ったか、残量もわかりやすいからだ。
「何が入っているんだろうねぇ」
おっとりのんびり、空が言う。
「グレープフルーツとオレンジ、蜂蜜レモンとスイカをミキサーにかけたんだ。塩もちょっと入ってる」
「しょっぱくないの?」
空の問いに、月詠はうむ、と頷いた。
「ほんの少しだし、熱中症対策には、塩分が必須だからな」
「なるほど、そういう意図で店を開いたのか」
レオンは言いながら、財布から硬貨を取り出した。
ここに来る前に更衣室に寄って、財布を取ってきていたのだ。
「では四人分を頼む」
「ええ、いいよぉ~、ぼくたちは自分で払うよぉ」
「そうだよ、お金さっきとってきたよぉ」
天音と空が慌てた声を出すが、レオンはスルー。
「注ぐのはセルフだ。おかわりはお金払ってね」
仲良しなやりとりを微笑ましい気持ちで見つつ、月詠はそう説明した。
「ああ、わかった」
受け取ったコップを、幼馴染と弟に順に配って、レオンがドリンクサーバーから、ジュースを注ぐ。
夏の果実が詰まったそれは、いかにもトロピカルな、鮮やかな色合いだ。
ジュースを買った四人は、のんびり、デッキチェアへと向かって行った。
「仲が良さそうでいいな」
呟き、月詠はスケッチブックを手に取る。
夏の一時を切り取るためだ。
「冷たくて美味しいっ!」
「それにしても、水分とれよ~って、れおくん、先生みたいだったねぇ」
空はそう言って、くすくすと笑った。
「はは、本当だ。れおせんせーい! バナナはおやつに入りますか~」
「笑うなよ、こっちは真剣なんだから」
そう言いながらも、声を上げて笑う三人を見ていると、レオンも自然と口に、笑みが浮かぶ。そこではたと。
「そういえば、冷凍ゼリーなら持ってきた。保冷材に入れてあるから、そろそろ溶けていい感じになっているだろう。……さっき、財布を取りに行ったときに、持って来ればよかったな」
「ゼリー!」
天音と空、カノンの顔が、きらきらと輝く。
「おれっ! にーちゃん、おれとって来るよ!」
「ってこら、プールサイドを走るな、カノン!」
ぱたぱたと駆けていくカノンを、レオンが追う。
「気をつけてねぇ~」
「ここで待ってるよ!」
鈴原兄妹は、それを笑顔で見送ったのだった。
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瀬田一稀
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
お色気
定員
1000人
参加キャラクター数
53人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年08月12日
参加申し込みの期限
2018年08月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年08月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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