Father's Day がやってくる｜リアクション

Father's Day がやってくる

○パパへの手紙

　いつも明るく元気いっぱいの百岳甘桃は、単身赴任で外国にいるパパにお手紙を書きました。
　小学一年生だからまだ難しい字は書けないけど、甘桃は国語が得意でお手紙だって上手に書けるのです。
　一緒に絵も入っています。

『　パパへ
　
　いつもはでんわだけど、ちちの日だからとくべつにお手がみかきます　
　
　このまえはまっしろのテディベアありがとう！
　名まえはあまももとおそろいで「くまもも」にしたよ。学校につれて行こうとしたらママにおこられた。ケチだね！
　だから学校じゃないときはいつもいっしょにいるんだよ
　
　あ、それでちちの日なんだけど、お花はかれちゃうからえをかいたよ
　もう小学生だからね！　ようちえんのときつかってたクレヨンじゃなくて、あたらしくかってもらったいろえんぴつでかいたの！
　なつのお花のひまわりとあじさいとあさがお、
　まわりにいるのがパパとママとわたしと、くまももだよ

　こんどはなつ休みに帰ってくるってママがいってたから、そのときはほんもののお花あげるね
　いつもありがとう！　パパ大すきだよ
　
　あまももより』

　できあがったお手紙と絵を見て、ママはにっこり微笑みました。
　ママは甘桃が小学生になってから、ヘアスタイリストの仕事に平日だけ復帰しています。
　大学教授のパパは海外での講演が多く半年に1度ほどしか会えません。
　一人娘に寂しい思いをさせていないかかなり気にしている心配性ですが、甘桃のこの手紙を読めばきっと安心することでしょう。
　そして早く帰りたくなることでしょう。
　パパは行く先で見つけたかわいいものを送ってくれますが、できることならプレゼントよりも、自分を荷物に詰めて甘桃の元に送りたいくらいなのです。

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