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「これが……例のカラスか……」
市橋 誉
はその次の言葉をうまくつむぎ出せない。ぐるぐる巻きのバケツに入った子ガラスは、見ようによってはマスコットキャラクター的かわいらしさを感じさせる。だが実際に目にしてみると『ねこったー』の噂以上に痛ましかった。
「うん。必死で生きたかっただけの、ほんの子供なんだ」
そこにはすでに三人の生徒がいた。そのうちの一人、
逆巻 天野
が答える。杖をついた
氷雨 潤一
は、静かに動けぬ幼鳥を見つめ、横の
猫村 翡翠
は難しそうな顔をしていた。
「先輩……と、逆巻たちは、この鳥のことは詳しいのか?」
「ああ、僕はトレペちぎりの捕獲の時、その場にいたから」
と天野が答えると、
「私は逆巻さんにお話を聞いて、お役に立てないかと思いまして」
と潤一が、
「僕もそんな感じだね。治す手がかりを見つけられないかって時々一緒に見に来てるんだ」
と翡翠がそれに続いて答えた。
「君は確か学級委員だよね。何組だっけ」
「六組の市橋だ。ねこったーを見て来てみたんだが……思った以上にひどいので驚いてる」
「しかも一週間で出てけだってさ」
翡翠が悔しげに吐く言葉は、誉が抱いた思いへの同意といってよいだろう。同席する潤一も、同じ思いに違いなかった。
「自分たちは問題を根本から断つ方法……つまり、ちぎりさんの水の問題を取り除いてあげられないかと考えているんです」
「俺には解決策なんて、とても思いつかないが……。少しでも、苦しみを和らげてやれればと思って」
誉はスケッチブックを机の上に広げる。ペンで描くは、白鍵と黒鍵。紙に描かれた鍵盤を誉が触れると、線は質感を持った立体となる。そうして、空間に完全なピアノの鍵盤が生まれ出た。ぽーん……と澄んだ音に、ちぎりはぴんと背を伸ばして反応する。ぽん、ぽん、ぽん。耳たぶがないのだから、実際のところはわからないのだが、ちぎりは耳をそばだて、ピアノの音に大きな関心を寄せているように思われた。
「何を弾こうか?」
ちぎりを傷ついた幼い子供としてイメージしてみる。聞かせるなら、あまり複雑な旋律を持たない、ゆったりとした曲がいいのだろう。鳥は人間と同じ音を聞くというが、音楽を好み、美しい旋律に安らぎを見出してくれたら。誉は表情の読み取れない幼鳥に微笑みかけ、願いとともにゆったりとしたやさしい曲を奏で始めた。ちぎりはスケッチブックから生まれた鍵盤から生み出されるメロディを聴く。リラックスしたように腹をぺたりとつけて座り込んだ。
くく、と鳴き首をもたげたちぎりの目は、潤一とぴたりと合う。音楽に慰められ、心穏やかな今なら。
氷雨 潤一
は見つめる子ガラスに声をかける。
「こんにちは。氷雨と申します。顔を見た者の心を知る能力者です。あなたの心をみんなに伝える代弁者になりたいと思っています。許して、いただけますか……?」
言葉の形を持たない思念は、潤一を拒絶しなかった。
「あなたの気持ちを教えてくださいね」
また、ちぎりの思念は潤一を受け入れた。とてもおとなしい。小さい子と言うよりは老いた者のような覇気のなさを感じ取り、潤一は少し不安になる。
「仲良くしてくださいね」
ほんわりとした暖かい気持ちが伝わる。ここにいる人間たちを好いているようだ。
「ところで、ちぎりさんには本当の名前はあるのですか?」
曇り空のようなイメージ。ちぎりは生徒たちに与えられた以外の名はないとわかった。
「先輩、どうですか?」
猫村 翡翠
が尋ねる。傍から見ているだけでは、『シンパシー』の効果はまったくわからないからだ。答える潤一の顔は少しかげりが見えた。
「良い子だとは思うのですが……ひっかかりますね。何度か通って、慣れてもらったらもう少しゆっくり話してみます」
ちぎりは聴いているだけに飽きたのか、足を伸ばして
市橋 誉
の演奏にちょっかいを出し始めていた。ランダムなリズム、おどけた素っ頓狂な音が時折響く。誉とちぎりの、奇妙なデュオが始まった。誉は陽気な曲を演奏し始め、予想のつかない野生の即興に即座にアレンジを加えて行く。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
清水るね
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月25日
参加申し込みの期限
2013年08月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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