アニマル♡ウェディング撮影会｜リアクション

アニマル♡ウェディング撮影会

●撮影開始前の様子

　撮影会当日。
　興味津々で参加したカップル。動物大好きな子供。同性参加する人がいたりと様々な参加希望者が集まった。
　その中には、神魂の影響で女体化した男性もいたりする。
「結婚式、なぁ……まぁ、フリだけでもやっとくかねぇ」
　日焼けしたナイスバディのワイルド系お姉さんと化した曖浜鴻は、何事も経験だと参加してみることに。
　声も女性のものに変わっているので、顔見知りと会っても自分だとバレないだろう……多分。
　参加者の中に、ぬいぐるみを抱いている小学生の女の子が。その子は、どこかで見たことがある顔だった。
（……って、あれは……瑠樹か？）
　甥の曖浜瑠樹に似ている、というより、見た目はほぼ変わっていないので、自分同様、女体化したんだと思った。

「結婚式……サンマさんやマンボウくんとも一緒に写れるのかねぇ？」
　瑠樹の独り言を聞いた鴻は、相手をどっちにしようか迷っているのだと様子を見る。
　参加者ひとりにつき動物は１匹という決まりなので、迷うと苦渋の選択に。
（あいつ、着ぐるみと結婚するの全然違和感ないのな……）
　ゆるキャラや着ぐるみ、縫いぐるみが大好きな甥を悲しませるのは伯父、もとい、通りすがりの花嫁としては絶対に避けたい。
　どうすれば両方と撮影できるか考えた結果、あるアイデアが思い付いた。
　ちょっといいか？　と通りすがりのスタッフを呼び止め、これはいいのかと訊ねた。
「２組合わせての結婚写真では、動物等を１体ずつ指名するのは可能か？」
　２組合わせ＝合同結婚式と解釈したスタッフは、それは大丈夫ですと答えた。
　動物等１体ずつ指名はわかりにくいので、それに関しては質問された。
「お見合い番組の告白で、ちょぉっとまったー！　と乱入して告白するパターンあるだろ。ああいったカンジでだな……」
　瑠樹とお相手の動物の撮影中に乱入し、自分とお相手の動物と一緒に撮影を、と理解してもらえるよう必死に説明した。
　ああ、そういうことですか。と納得したスタッフは、それも大丈夫と答えた。
　もともと何でもアリな撮影なので、そういったハプニング要素のある展開も認められている。

　サンマさんとマンボウくん、どっちにしようかねぇと瑠樹はまだ迷っている。
「結婚風の写真撮るんだったら、どっちか片方なんだねぇ……」
　うーん、と、とっても悩んだ末、決めたお相手は寝子サンマ。そうと決まれば、お誘いあるのみ。
「……サンマさん、一緒に写ってくれるかねぇ？」
「可愛いお嬢さんの頼みとあっちゃ、断るわけにはいかねぇな」
　引き受けてくれたサンマさんは、瑠樹が女体化男子だと知ったらどういう反応をするだろうか。

　水筒持参で参加した響タルトは、撮影会参加者をじっくり見ている。
「新郎新婦の結婚式もいいけど、どっちかっていうと、男同士の結婚式が見たいな♪」
　同性婚もありなので、同性カップルや同性ご夫婦もいる。その中から、男同士参加者を何組かピックアップ。
「薄い本の執筆の参考になりそうだよねー。あ、あの人、ドレスがすごく似合いそう♪」
　スケッチブックを取り出すと、忘れないうちにと似合いそうだと目を付けた人物のドレス姿を描き始めた。
　
　タルトに薄野五月、壬生由貴奈といった知り合いがいるので、楽しくなりそうだと愛猫ミルクと参加者達を見る八神修は、七夜あおいを見かけた。
　声をかけようかどうか悩んでいると、あおいの方から声をかけてきた。
「修君も撮影会に参加するの？」
　声をかけられので、驚くと同時に嬉しい気分に。
　ヘアセット、メイクを済ませたウェディングドレス姿の女性が犬と一緒に歩いているのを見かけたあおいは、目をキラキラ輝かせている。
「あ、ああ。ミルクと一緒に。女の子には、ウェディングドレスって憧れなのかな？」
「ウェディングドレスとジューンブライドは、女の子の憧れだよ」
　６月に結婚したいな……といった表情で周囲を見るあおいと一緒に撮影したい。だが、誰かと一緒だったら、その相手に申し訳ない。
　どうしようと思っていたら、あおいに懐いているミルクが2人の足元を交互に体をスリスリした。
「ミルク、あおいと一緒に撮りたいのか？」
　うん、と返事をするかのように鳴くミルク。
「あおい、ミルクと撮ってみる？　俺が撮るからさ」
「いいの？　動物もお相手もいないから助かったわ。ありがとう、修君」
　相手がいない＝一緒に撮影できるかも、と期待しつつ、ミルクに感謝する修だった。

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アニマル♡ウェディング撮影会

シナリオ

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