夜のひとときを……｜リアクション

夜のひとときを……

【夢を見る時間、ちょっとした文学的修辞法】

　仕事でぐったりした。
　疲れたよ。
　あぁ、聞いているよ、あぁ。
　生きるって難しいな。
　上手くいかないよな。
　ままならないよな。
　でも、口に出したら、何かが終わりになる気がして。
　何でも良いから聞いて欲しい！
　いや、思考にふける場所が欲しい！
　もう、何で自分は生きているんだろう。

　そんな風に、思念が渦巻く。
「……」
　マスターはグラスを拭きながら思う。
　そんな思念を全部もらって、今日もバーは生きているのだ。

　深夜２２時。一人一人のための扉が開く。

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